Brightness 歌詞

01. 八月、雨は青かった
(原曲:素敵な墓場で暮しましょ)

二度と取り消せない
恥ずかしさ 何度も引きずって
もう飽きた薄い味のガムを
推し量れば 過誤を隠してる

朝露で煌めいた 言の葉は俯いた
暗い部屋の隅 咲いた
花手折る 細い指先で

徒花の痛みさえも
熟れた傷でさえも
全部全部懐かしく思えたなら
やがて雨は止んで 芽吹くでしょう

乾いた疑惑の目で
滲み褪せたインクを辿っている
もういらない 絵空事は朽ちた
積み重ねて 穢れを恐れず

細雪を吐き戻す オーバーフローした干渉で
憂鬱を押し倒した
ただ浸る 赤い意図で落ちて

真っ白い裾を踏んで
静かな街並みを駆けてゆく
初夏に忘れた光は遠く
起きがけの雨粒 ひしめき合う

詩が聞こえてくる
時を超え 眠りを超えゆけ
再び出会えるその時まで
指折り待っている

明日、陽が沈んで
紫陽花の影が逃げる頃に
降り出した雨 雫が頬を撫で
巡る季節が蠢きだす

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02. Re:collection
(原曲:古きユアンシェン)

裸足のまま 此処から連れ出して

朽ちて果てた右手を伸ばして
手に入れたのは名無しの今日さ
忘れたものは昨日の朝(あした)
失意の波に攫われ落ちていった

微熱すら 届かないの
千切れた脚じゃ歩けないね
もっと教えて 私に魅せて
気を引けるように鳴いて 甘い声で

抜け出しましょう 森の向こうへ
蔦が絡まる本を破いて
知りたくもない罪をねだって
踏みつけましょう子猫の影を

照らして月よ 凍える御霊を
手繰り寄せてよ 繋ぎ合わせの記憶
閉ざした色を

漂う夜風に 残る轍が
失くした心を掻き乱して
古い切り株の痛みを辿った

きっとこれは真実のアンサー
夢にまで見た湖上は涸れた
まだ私たち昨日のまんま
塗りつぶされた瞳が吠えた

壊れかけ 明日がないね
まあ、気が付いても意味はないね
さあ、誘った貴女は何処へ
そう、終われない魔法をかけて

指切り一つ 結んでしじまを
剥がれ落ちてく せせらぐ追憶に
侵された意図も

解れた心を縫い合わせても
この悲しみさえも満たされない
小さな鼓動を 確かに感じた


浮かぶ太陽 沈む世界
それは泡のように弾けて飛んだ
上澄みを啜れば また血の味を知って
求めた分だけ 刻み付けられる
何度も何度も そう何度だって繰り返す
藍より青く 騙した数だけ
より艶やかに 艶やかになれる

探して 面影ひとひら
夢幻に溶けて
もう元には戻れないと知っても

突き放して今 覆い隠して
優しい嘘だけが欲しかった
嫌いになんてなれないわ、それでも

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03. 路地裏イントロダクション
(原曲:妖怪裏参道)

ギラギラする日差しの中
イジワルな問い掛け(クイズ)に答えて
聞き慣れないミュージック 希望を歌う
錆びた体 オイルを差して馴染ませた

止まないノイズ 聞こえはしない
手繋ぐ傀儡を掻き分け
進んでく行進曲(マーチ) 軽快な歩調で
夢みがちな瓦礫を蹴飛ばした

疲れ果てた 変わらぬ日々は
反逆の熱を帯びる
溜め込んだ 泥を火種に
帆を上げろ

ネオンの空を 透明な魚が泳いだ
ピント合わせて 見えない物すら見つけて
閉じた視界を 空っぽな水槽に投げたら
軌道をそれて 瞼の裏に飛び込んだ
クラクラする

苦すぎる 過去の幻想
甘ったるいミルクティーに溶かそう
ステレオタイプな僕の羽根では
どうやら彼女みたくは飛べないようだ

慣れないお酒で 覚束ないよ
順応したフリをしたいの
手放したはずの思想で
目を醒ます

雨に打たれて
洗いざらい脱いでしまおう
本日未明 たった一人のダンスフロア

ホップステップジャンプ
やっと辿り着いたこの場所
正体不明の誰かが願ったユートピア

二度と冷めない 熱いビート

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