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背面も清潔感のあるビジネス向けな白いディスプレイ:JAPANNEXT JN-IPS2381FHDR-HSP-W

全世界FFFFFF人の美白な皆様こんにちは。10進数だと16,777,216人。多いか少ないかはともかく、美白なのにフルカラーとはこれいかに。何の事かって? 私もわからん! 香月です。

今回の #JAPANNEXTアンバサダー 的レビューは、私にしては珍しく白系のディスプレイをお借りしました。シンプルな機能でビジネス用途に適した製品です。


ケーブル類も「全部白」、箱出しで即使用可能な「白環境」

とりあえず同梱品。見事に全部が白

率直な所、デジモノ系ではほぼ黒系を選ぶような私なので、白系のガジェットに含まれる同梱品の内容はあまり知らなかったりします。ただ、PC自作の内容で白系の製品が出てきた時に、「ケーブルは白いけどプラグ部分だけは黒い」といった製品も少なからずある様子は見受けられたので、今回はどうかなと思っていた所でしたが、ものの見事に全部白でした。ケーブルだけでなくプラグ部までしっかり。

さて、そんなわけで外箱から開封までを一気にいきましょう。

レッドブル先輩と。本体サイズの関係で外装箱もコンパクト
キャリングハンドル付き。量販店で意識を失っても持って帰れます
梱包材上側。同梱品は全てここに入っています
本体が登場。発泡スチロールの白と溶け込んでいるような印象も
同梱品を再掲

今回のディスプレイは23.8インチという事で、比較的小型な部類になります。その為、外装箱もコンパクトで軽量。キャリングハンドルもついているので、例によってショップや量販店で意識を失って気づいたら手に! をしても、そのまま持って帰るのも難儀はしないでしょう。

梱包材の発泡スチロールも含め、同梱品一式や背面から見えるディスプレイ本体も含め、とにかく白で溶け込んでいるような開封でした。出てくるものがとにかく白。

同梱品としてはスタンドの他、HDMIケーブルと電源ケーブル、ネジ類はスタンド組み立て用とアーム向けの2種類、あとはペーパー類です。ケーブルについては前述の通り、プラグも含めて完全に白。徹底的にこだわりたい方向けにもしっかり揃っており、例によって箱出しでPCに繋げばそのまま使い始める事が出来る内容物です。

「白」と言っても、色々あるのです

手元にあった「白系」のガジェットと並べた所:背面
同じく、前面

黒系ばかりの私のところにも少しは白系があったので、せっかくだしと並べてみました。同じ白でも微妙に色味が違う感じで、特に右下のQuest3は「アイボリー」に近い雰囲気も。色合いとしては今回のディスプレイが最も明るい白、といった印象です。綺麗な色で清潔感もあるので、自宅での使用だけでなく、職場、特に受付やカウンターに設置するような用途も良さそうです。

ディスプレイ前面。ベゼルも白
改めて背面。シンプルな彫り込みデザインも

ディスプレイ前面側は4辺にベゼルがあり、3辺狭額縁でこちらにも白が入っています。好みの分かれるところかとは思いますが、個人的には下辺以外の3辺はいっそブラックアウトしてしまっても良かったのかもという気はします。枠が見えなくなると、特に電源OFF時に「画面が浮いて見える」といった印象もありそう。ちなみにスタンド嵌合部は丸くデザインされていますが、LED等は入っていません。

端子部。珍しくなってきたD-Sub15ピンも

端子部は非常にシンプルになっており、HDMIとD-Sub15ピン、オーディオ出力とミッキー端子の電源部。電源内蔵タイプなので外部ACアダプタは無く、電源ケーブル周りはかなりスッキリした印象です。D-Sub端子に関しては少し古めの業務用PCなどで現役な環境もありそうで、そのような環境でもディスプレイの交換に追加予算がかからずに済むのは良いところ、でしょうか。これらの点も踏まえて、本製品はオフィスや業務用途に向いた製品、と判断しています。

ケーブル接続の背面。都合上HDMIケーブルは手持ちの黒
前面下部。もうちょっと頑張れば見えなくすることも可能

ケーブル接続にあたっては特に迷うような事も無いほか、スタンドのポール下部にケーブルを通すことが出来るホールが開いているので、ケーブルがあっちこっちに行かずに一箇所にまとめられるようになっています。ケーブル露出としては、前面から見る限りでは最小限で、ディスプレイの高さを下げてやれば完全に見えなくする事も可能。コネクタ位置も程よく上側にある為、ちょっと曲げを強くしてやれば、ディスプレイの高さはそのままでも背面に隠すことができます。ディスプレイ可動域は後述。

この点で強いて注文をつけるとすれば、端子部分の台形開口部を覆ってしまうようなカバーがあれば尚良かったかなと。端子そのものはかなり上に寄って設置されているので、前面側から見る分にはケーブルが見えないようにする事は出来るのですが、カウンター等で相手に背面を向けた設置などでは完全にケーブルが露出します。カバーがあるだけでかなりスッキリ感が出そうなだけに、ちょっと惜しかったかなと。

スタンドはネジ留めで組み立て:軽量ながら結構ガッチリ

ベースとポール、それらを留めるネジ類

さて、そろそろ組み立てを始めて行きましょう。まずはスタンドの組み立てから。本製品は底面から4本のネジを立てて固定する仕様で、ネジの他にも簡易的なドライバーも付属しています。別途ドライバーを用意する必要はないものの、ネジは必要数の4個のみ、かつ小さめのタイプなので、紛失にはくれぐれもご注意を。

「入るようにしか入らない」設計

組み付け時にはポール側底面に出ている突起を、ベースプレートに合わせてネジ留め。突起が2箇所でサイズも異なっているので、「入るようにしか入らない」タイプの組み立て方法になります。

ディスプレイとの組付けはラッチ式

スタンドの組み立てが終われば、あとはディスプレイに取り付け。こちらはツールフリーのラッチ固定なので、上側のツメを引っ掛けてパタンと倒せば完了。外す時にもラッチを引いて起こしてあげればサクッと外すことができるようになっています。

スタンド自体は外装がプラスチック系で、指先で叩くとコツコツと音が響くようなものではありますが、安定性はあるようで、首振りや高さ調節もスムースに出来ます。少々安っぽい感じはあるものの使用するにあたってストレスは無く、アーム取り付けにも対応しているので、設置環境や好みに合わせてみると良いかもしません。ちなみにアームはVESAの75*75対応。

ディスプレイ高さ調整:最上部
ディスプレイ高さ調整:最低部。公式では可動域として110mm。
スイーベル(首振り)左向き最大。公称30°
スイーベル右向き最大。同じく30°
チルト上向き最大。公称+20°
チルト下向き最大。同じく-5°

標準のスタンドだけでこれだけ調整が可能で、アームで浮かせる必要がない限りは充分以上に使えるものになっています。これらの調整でスタンド自体がズレてしまうような事も無く、全体的に軽量ながら安定性に心配はありません。

置き場所にも困らないコンパクトな筐体、実はリフレッシュレート75Hz

14インチのノートPCと並べた所

23.8インチ、横幅がおよそ55cmという事で、机の上に置いても圧迫感は感じにくい製品です。また写真のようにノートPCと並べて「2枚目」として使うにあたっても、ディスプレイ自体が軽量な事もあって、必要なレイアウトを都度変更しやすいもので、机の上も有効に活用出来ます。解像度はフルHDとこちらも一般的なものになっており、文字やアイコンが細かくて見づらい、それが原因で目が疲れやすい、といった事も無く、ごくごく「普通に使える」というのが一番ピタッとくるくらいにはベーシックな製品。ボディカラーが白という点で「オシャレ系の部屋や配信で映る備品」となりがちな感じもしますが、もちろんそういった用途でも有用なものの、やはり一番はビジネス利用ではないかと思います。

色合いや表現面では、無調整の箱出し状態で「少しパリッとした」印象があります。並べてあるノートPCよりも色がハッキリしており、良く言えば鮮やか、悪く言えばコントラストのバランスが微妙、といった具合。もっとも、これらはOSDで調整が出来るので、さしたる問題でも無いでしょう。色数もいわゆるフルカラー、約1677万色のsRGB97%となっており、「思いっきり写真編集や画像編集をする」といった使用用途には厳しいものの、ビジネス用途などにおいては充分な表現力です。

ゲーミングディスプレイのようなあちこちが光って照明になる、といった機能はバッサリ切り捨てられており、リフレッシュレートも最大75Hzと、いわゆる「ガチゲーマー」とは相性が悪い製品。2枚目以降のディスプレイで配信ツールを立ち上げておくといった使い方ならば充分対応出来るので、既に白いゲーミングディスプレイを所有している方の2枚目、という導入方法であればアリといえばアリです。

HDMI・D-Subいずれも、リフレッシュレートは75Hzまで対応

一方、そのリフレッシュレート75Hzという点では、一般的なディスプレイが60Hzであることと比較すれば多少なり性能が良く、環境や使い方によっては目が疲れにくい、マウスカーソルがスムースに動いて見える、といった、ちょっとしたメリットも。以前別のディスプレイをレビューした際に「『普通の使い方』でも覚醒する(200Hz品)」としたのはこの点ですが、流石に200Hzと75Hzでは体感出来る部分は限定されます。

OSDも割とよく見かけるベーシックな画面
各種操作ボタン類。正面からの操作でも誤爆はしづらい

OSDメニューや各種操作ボタン類はコストカットの様子が見える感もありますが、そもそもが安価な製品でもあるので、これらで無茶を言うのも酷というもの。実際の使用時はボタン類は下向きになって正面からは見えなくなり、かといってOSD設定が操作しづらいかといえばそんな事も無く、使用上全く問題のない範囲での組み合わせです。

「流行りの白系」だけでは無い:ビジネス用途に適したコストパフォーマンスモデル

清潔感のある白ボディ、サイズや性能もコミコミで「ビジネス向け」

そんなわけで、私にしては珍しくホワイト系機材をお借りしてのテスト、レビューでした。元々のスペックシートからもある程度想像はついていましたが、電源が内蔵タイプであったり、入力端子や機能面なども含め、とかく「ビジネスユースに適した」製品であると思います。前述したような受付やカウンターなど、相手に背面を見せるような配置の時でも、清潔感があり圧迫感が無い外見は地味ではあってもメリットといえるでしょう。

「ゲーミングディスプレイ」という枠の製品では無いので、色々な機能があれこれと載って価格が高い、といった事も無く、本記事執筆時点で2万円程度で購入出来る事もあり、オフィスなどで複数台同時に導入する時にも予算的なハードルはかなり低いものと思います。例によって私は「コスパが良い/悪い」といった安直な評価は苦手なのですが、本来の意味で「価格に対して相応以上の品質」という点については、コストパフォーマンスに優れた製品であると言える製品です。サイズや重量、スタンドの機能なども踏まえると、逆にこれ以上を求めるなら予算から確認し直し、とすら言える気がします。

今回の記事ではとかく「ビジネス用途」を推しまくってきた感がありますが、使用用途さえ合致するなら、自宅に導入しても問題ない、むしろ価格やサイズ等の関係から導入しやすい製品でもあります。壁も机もPCも白で揃えて、さてディスプレイの見た目を揃えようと考えた時にこの価格であれば、サクッと導入してしまうのも良いかもしれません。DP端子が無いなど、あらゆる機能が最小限ではあるものの、とりあえずHDMIがあれば今後ディスプレイを買い替えた際にも、2枚目として充分流用が可能です。

とかく昨今は「片っ端から白系!」というブームがあったり、かと言っていたら「ピンクとか水色とか紫とか!」というなかなかカラフルなPC市場、黒以外の色に関しては「淡い色」が好まれる傾向があるので、そういった色にも合わせやすい製品です。