エンタープライズアーキテクチャとは
EAを支える4つ要素
EAは経営戦略とITを絡めた全体最適化を実現するための知識体系であり、フレームワークでもあります。そのEAは、次のような要素によって成り立っています。
1.ビジネスアーキテクチャ(BA)政策、業務体系
業務要件の識別や業務構造の考え方を指す
2.データアーキテクチャ(DA)データ体系
情報システムで利用するデータの統合、標準化などの考え方を指す
3.アプリケーションアーキテクチャ(AA)適用処理体系
個別システムと業務要件の対応関係や、個別システム間の互換性についての考え方を指す
4.テクノロジーアーキテクチャ(TA)技術体系
技術の変化を考慮した、情報基盤で採用すべき技術標準についての考え方を示す
参考:電子行政用語集「EAとは」
基幹システムに関するお役立ち資料
BAは企業全体の組織構造や役割を定義し、その上で業務プロセスや情報の流れを整理します。DAはデータの再利用性やセキュリティ、品質といったデータに関する様々な取り決めを定義します。AAは業務プロセスにおける要求を実現するためのシステムの機能と、システム間の連携方法について定義します。TAは情報システムが将来にわたって安定した構築・運用・拡張を行っていくために必要な、IT基盤を定義します。
このように、EAは4つの要素を意識してその構造を定義していくことで、効率良く全体最適化を目指していきます。
EAを実現していくために必要なITソリューションとは
EAを実現していくための鍵として、統合されたITソリューションの導入が不可欠です。あるいは、社内システムを相互連携することで、EAを実現するためのIT基盤を整えます。ここではITソリューションを導入すると仮定して話を進めていきます。
EA実現に重要なITソリューションとは“ERP(Enterprise Resource Plannnig)”です。ERPは1990年代後半にEAと共に広がったもので、複数の業務システムを統合して提供するITソリューションです。ERPを導入することで、企業は相互連携の取れたシステム環境を整えることができます。
ERPの構成は、主に次のようなものです。
会計システム
顧客システム
営業システム
販売システム
購買システム
在庫システム
生産システム
人事システム
Eコマース
マーケティングシステム
ビジネスインテリジェンス
製品によっても異なりますが、ERPを導入することで企業はこうした統合環境を手に入れることができます。既存の社内システムを相互連携するよりも、ERPを導入した方が刷新コストが低く、かつ運用管理を効率良く行うことができるケースも多く、徐々に市場が伸びているITソリューションです。
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