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【レポート】こうち観光実践しゃべりば#5~観光ガイドの明日を語ろう~

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第5回目のテーマ「観光ガイド」
『こうち観光実践しゃべりば』は、観光に対する自身の活動や想いを語り合い、自分たちで気づき、認め合い、応援することで、高知の観光に緩やかなつながりを生み出す場です
講師の話を聞くのとは異なり、参加者同士で話し、見つめなおすことで、明日から使える、より実践的な学びを提供します。
今回は、インバウンドや自然体験型ツアーなどの増加に伴い需要が増している観光ガイドについて、高知県における現状や課題、今後どうしていきたいかなどを参加者同士で語り合いました。

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チェックインで自分と観光の関わりを発表したのち、参加者自身の観光ガイドの経験について振り返りました。
参加者の中には、実際に観光ガイドとして活動している方もいれば、観光ガイドを利用したことのある方もいて、それぞれの立場でどんなことを意識していたかなどを考え、共有し合いました。
次に、統計資料をもとに、全国のボランティアガイドの人数や平均年齢、料金設定などの傾向を読み解き、同様に高知県の状況についても見ていきました。
高知県は比較的ボランティアガイドの平均年齢が低く、四国内ではガイド数が最も多いという良い点がある一方で、ボランティア主体であるため料金設定は全国同様低く、観光ガイドで食べていける仕組みにはなっていないということが分かりました。
参加者からは、「そもそもガイドの養成側に収益化のビジョンがなく、趣味で始めるガイドさんが多いのではないか」「1回のガイドで数万円をいただくような高級路線のサービスが高知にはない」といった意見が出ていました。

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有料ガイドの事例
北海道・知床でのエコツーリズムの事例では、個人で行くには危険であり専門知識があったほうがよい場所に行く時などにガイドを活用できる仕組みができていることが分かりました。
ウィンブルドンのテニスツアーでは、その土地にしかない独特でディープな価値を掘り下げたガイドが好評を博し、比較的高価な値段設定でもかなりの需要があるということを学びました。

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有料ガイドの事例
現状確認や事例からの学びを踏まえ「なぜ高知県では観光ガイドがほぼ無償のサービスとなっているのか」「ガイドで生活を支えられるようになるためには、どのくらいの料金設定が必要で、どのようなサービス・仕組みが必要になってくるか」といったことを各自考え、意見交換をしました。
多くの参加者から挙げられたのは、「お金を払ってもいいと思えるような魅力あるサービス(エンターテインメント性、即興性、お客さんに合わせたオンリーワンの対応)が、ボランティアガイドではなかなかできていない」という意見です。
相手のニーズをしっかりと掴んだサービスの提供によって観光ガイドの価値を挙げていく必要があるのではないか、と話し合っていました。

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最後に、それぞれの仕事や活動の中で、自分にできることを考えて発表しました。
「高知県観光で稼げる、地域が元気になる仕組みを作っていきたい」という意気込みや、「改めてガイドでの一期一会の出会いを大切にしていきたい」といった質に関する心構えなど、一人一人が決意を新たにしていました。
しゃべりばコーディネーターからも、高知県に有料ガイドを作る仕組みを本格的に動かしていきたいという野望が語られ、しゃべりばで生まれたつながりをもとに、高知県観光を変える挑戦が始まっていきそうな熱い締めくくりとなりました。

※総括
今回は初参加のメンバーも数名おり、いろいろな視点からの意見が飛び交う活発な話し合いの場となりました。どのような仕組み・サービスを目指せばより良くなるか、何を軸にガイドをしていきたいかといったことを真剣に語り合う参加者の姿が印象的でした。
高知県観光のために自分のできることで貢献したい!という熱意を参加者一人一人から感じ、このような熱い人たちがつながることに意義があると改めて感じました。
次回以降も参加したいという声を多くいただき、会を継続する中でどんなことが生まれるのか、非常に楽しみに思います。

(レポート:陶山智美 )


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