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【ジャーナル】こうち女性起業家応援プロジェクト連続セミナー #4 ごはん嫌いから『旅するおむすび屋さん』へ~私らしい夢の叶え方

「こうち女性起業家応援プロジェクト」は、起業や育児休業後の職場復帰や再就職、移住後のキャリアチェンジ、そして、キャリアアップを目指す女性を幅広く支援するという想いから、各分野で活躍する起業家をゲストに迎えたセミナーや、生活目線から考える事業アイデアの創造に向けた学びの機会を提供し、高知の女性が自分事として取り組むことのできる新たなチャレンジを後押しすることを目指し、開催しております。

第4回目の講師は、菅本香菜さん(旅するおむすび屋/ 株式会社CAMPFIRE LOCAL・FOOD担当 / 総務省 地域力創造アドバイザー)。
『ごはん嫌いから『旅するおむすび屋さん』へ~私らしい夢の叶え方』と題して、クラウドファンディングを利用して立ち上げた事業や企画の作り方などについてお話いただきました。

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菅本 香菜さん (旅するおむすび屋/ 株式会社CAMPFIRE LOCAL・FOOD担当 / 総務省 地域力創造アドバイザー)
1991年、福岡県北九州市出身。
熊本大学卒業後、不動産会社での営業を経て、食べものつき情報誌『くまもと食べる通信』の副編集長として活動。熊本震災後に上京し株式会社CAMPFIREに転職、LOCAL・FOOD担当として全国各地のクラウドファンディングプロジェクトをサポートしながら日本の魅力発信に努める。本業の傍ら2017年5月に、旅するおむすび屋『むすんでひらいて』プロジェクトを立ち上げた。2019年3月に独立。
フリーランスとして、食に関わるイベント企画・運営、食材のPR、ライター、クラウドファンディングサポート等を手がける。
メディア出演 : NHK「人生デザインU-29」他。

クラウドファンディングについて

福岡県出身の菅本さんは、現在東京を拠点に食をメインとした仕事で、全国を飛び回っています。元々は、クラウドファンディングの事業を行う会社の正社員として働きながら、副業として自分の事業を立ち上げたことが、今の仕事をやり始めるきっかけになりました。

クラウドファンディング(以下、CF)は、インターネットを通して、不特定多数の人たちから幅広く資金を集める仕組みで、挑戦者は自分のやりたいことを投稿し、支援者を募ります。
この仕組みには、資金調達以外にも、自分のプロジェクトを応援してくれる、興味を持ってくれる顧客を知ることやPRに繋がることなど、出来ることがいくつかあります。
日本に導入された2011年以降、支援者数や支援額は年々増加し、支援のハードルだけでなく、挑戦のハードルも下がってきています。

CFにおいて、事前の準備は一番大事なことです。プロジェクトを始める前に、設定することがいくつかあります。
まずは、募集方式の設定。金額を達成しないと手元に入らない形式と、目標金額に達していなくても、集まった分だけ手元に入る形式があるので、どちらにするかを選びます。
次は、目標金額の設定。自分のプロジェクトに必要な金額とリターンを作るための金額、CFの運営会社に支払う手数料を含めた金額にします。
その次は、リターンの設定。色んなリターンの仕方がありますが、プロジェクトに紐づいた商品や体験などになります。これらを決めてからプロジェクトを公開する、というのが基本的な流れです。

クラウドファンディングのおもしろいところ

CFは、単純にプロジェクトの成功や失敗ではなく、いかにプロジェクトが周知されているか、応援している人がちゃんとついているかを可視化できるという側面も持っています。
これが、面白いところでもあり、今のタイミングでどのくらいファンが付いているかを知るのに適しています。
これらがきちんとプロジェクトは、端的に一言で表すと「自分のプロジェクトの特徴をしっかり捉えられている」ことだと、菅本さんは考えています。

CFで支援されるパターンは2つ。
ひとつは、プロジェクトオーナーへの応援の気持ちで支援が集まるもの。
もうひとつは、プロダクト系の商品を欲しいという気持ちをそそるもの。
自身のプロジェクトはどちらなのか、をはき違えてしまうと、広報の仕方や広める人を間違えたりする場合があります。
自分のプロジェクトを客観的に見たときに、どういう人たちが、どういう気持ちで支援してくれるのかを考えられているかどうかは、とても大事なことです。

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支援の集め方

では、それぞれの支援はどんな風に集まり、広がっていくのか。菅本さんが、例として挙げたのがシャンパンタワー。
最初にあるのが、プロジェクトオーナーの想い。
声が届きやすい人、オーナーの身内や知り合い、友達たちが共感し、応援したいという気持ちを発信してくれます。
そうして、知り合いの知り合いが興味を持ってくれたり、共感してくれたりすることで広めてくれて、まったく知らない人たちが支援してくれる、という流れがスタンダードな広がり方です。
プロジェクトオーナーの気持ちを、近しい人にどれだけ伝えていくか、を一番に考えないといけません。

意外とよく見受けられるのが、プロジェクトオーナーへの応援の気持ちで支援が集まるはずのプロジェクトであるにも関わらず、メディアに出ることや広報面を頑張ってしまうパターン。
応援から支援が集まるプロジェクトは、広告からというよりは、いかに一人でも多く、直接連絡などをして身近な人に伝えていくか、その辺りの見極めが重要だ、と話します。

実際に菅本さん自身が行ったプロジェクトも、70%以上が知り合いからの支援でした。こうした結果を見ても、応援の気持ちからも支援が集まるプロジェクトだった、と言えます。

応援したいという土壌づくりをする

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