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【ジャーナル】[Part 1]こうち100人カイギ vol.8 岡本明才(㈱ライフ・カラーズ社員・写真家)

高知の様々な分野で活動するゲストを、毎回5人お呼びして、生き方やその思いについて語っていただいております。全部で100人になったら、終了なこの企画。


今回は、2019年9月18日(水)に開催された、vol.8に登壇いただいた5名、1人1人の話にフォーカスを当てています。

8回目の今回は、高知県移住・交流コンシェルジュの方々に協力いただき、高知県に移住し活躍している5名の方にお話ししていただきました。
参加したくても参加できなかった方、この方のお話が聞きたかった、など様々な方に読んでいただければ幸いです。


<こうち100人カイギ vol.8の登壇者>
5名それぞれの話をもっと深く知りたい方は、こちらの記事もチェック!
※お名前をクリックすると、その記事に飛べます。

岡本 明才さん(Part 1掲載)

柿谷奈穂子さん(Part 2掲載)
河井  舞さん (Part 2掲載)


川村  淳さん (Part 3掲載)
須江 勇介さん (Part 3掲載)


1人目の登壇者は、株式会社ライフ・カラーズ社員/写真家 の岡本 明才(おかもと めいさい)さん。

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1971年生まれ、高知市出身。親の駆け落ちで幼少期に高知を離れ神奈川県で生活していたが、高校中退で親から独立し一人暮らしを始めるが生活が破綻してしまい、泣く泣く高知に帰郷する。30代にインドに行くより人生が変わる有名な沢田マンションに入居してから本当に人生が激変し毎日が文化祭の生活が始まる。沢田マンションでは多くの移住者の受け入れ交流を深める。現在は、不動産会社ライフ・カラーズに勤務し移住者の相談や商業施設コレンスの管理人・GalleryE主宰・菜園場商店街活性化事業などを行なっている。

コミュ障だった過去
用意したスライドのタイトルに『毎日が文化祭』と名付け、「訳のわからない毎日を過ごしています。」と参加者の笑いを引き出し、話し始めた岡本さん。生まれた場所は高知であるものの、幼い頃すぐに神奈川県に引っ越します。その頃の自身について「喋らない子ども、コミュ障だった」と話しました。そんな岡本さんも大人になって高知に帰ってからは、それまでの自分を打ち破るかのように自ら喋る努力をします。その理由については、知らない人がいたので自然と頑張れた、と言葉が続きました。コミュ障だった自分が経験したことを通して “土佐弁を喋ること” が高知県に馴染む方法だと話します。また、高知に帰ってきてから、多種多様な仕事を経験したそうです。ゴミの回収から、大工、鳶職、カメラマン、病院勤務など、25種ほど転職を繰り返し、現在の不動産会社に勤めることになります。


人生の変化点
高知県には『沢田マンション』という全国でも有名なセルフビルド建築の建物があります。岡本さんの人生の大きなターニングポイントは、沢田マンションに住んだこと。2003年に引っ越し、すぐに驚きの出来事がありました。それは『沢マン生ライブ』という動画配信の存在。今はYoutubeが世界的なトレンドになっていますが、当時はまだ存在すらしていません。しかし、沢田マンションでは、当時すでにホームページ上でライブ中継を配信していました。
家庭用殺虫剤の煙をどれだけ我慢できるかといった住人による実況中継が行われたり、住人の部屋の様子が5分に1回更新されていたり、と奇抜なことを繰り返し続けていたこともあって、多い時で1ヶ月500人の観光客が来たこともあったそうです。建物としての存在に加えて、内部での様々な活動によって「面白い場所」と認識された沢田マンションはその名を知られることになりました。


住居での賑やかな日々
沢田マンションに人が来るようになったので、人が来るなら何かをしようと住人で話し合い、次はお祭りをすることになりました。過去に7回、様々なお祭りを行い、その中の3つは岡本さんが主として関わりました。中でも、思い出に残るのが、神輿の上にゼリーを乗せた「ゼリー神輿」。今でいうYouTuberがやっているようなことをしていたと、当時の写真とともに話します。
また、岡本さんが住んでいた頃の沢田マンションには、アーティストの住人も多く、住人たちの活動に影響され、マンションの1階に「ギャラリー room38」を立ち上げました。「room38」は高知県で初めてとなる自主ギャラリー。自身の作品はもちろん、高知の作家作品を始め、過去には有名な画家・奈良美智さんの展覧会も開催しています。

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きっかけは3人の言葉
自身が沢田マンションに住み、活動を通して思ったことは、場所があれば人が集まり、交流が生まれるということ。岡本さんのキーワード、「場所を作る」ということを後押ししてくれたある3人の言葉があります。
1つ目は「自分で住んでいる場所で世界一楽しいことをやったらいい。」という言葉。これは何気ない飲み会の席で放たれたセリフですが、その言葉を受け、田舎でそれをやるのは大変だと思いつつも、この言葉にとても納得しました。
2つ目は、「頼まれていないのに作る人って強いよね。」という言葉。活動していく上で、儲けはやはり必要で、人が欲しているものを行っていくのが儲けに近いと思っています。しかし、それでは自分が楽しくないので、たとえ自分が頼まれていなくても、自分が楽しい気持ちを優先し行動を起こすこと。そして、3つ目は、「他人がやらないことをやる」という言葉。この3つの言葉と、その言葉を言ってくれた3人が、岡本さんに影響を大きく与えました。


沢田マンションのような場所を
沢田マンションで活動する一方で、いつまでも居続けてはいけないなと感じていた岡本さん。現在は沢田マンションを出て、菜園場商店街の北にあるコレンス複合施設の一室に住み、地域を盛り上げる活動を行っています。自ら外に出て、沢田マンションのような人が集まる場所を作りたいと思いからの行動でした。
もともと同施設は、「コレンス女学院」という長年使われていなかった廃屋。岡本さんが現在勤めている不動産屋が購入し、リノベーションを行い運営しています。
また、個人的にも菜園場商店街の組合員になっており、今はコレンス複合施設だけでなく、菜園場という地域全体を盛り上げていこうという活動にも精力的に参加しているそうです。最後に、結果はまだ出せていないが、続けて頑張っていこうと思っていると決意を話してくれました。

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【総括】
トップバッターで登壇してくれた岡本さん。
今回の登壇者の中で唯一高知生まれではあるものの、幼い頃に県外に出たこともあり、今でもうまく話せない、と苦手な土佐弁を話す姿に、参加者からの笑いが飛び交いました。
様々な職業を経験し、色々な人と出会った岡本さんがたどり着いた「人の集まる場所をつくる」という言葉には、とても深い想いを感じました。


(レポート:畠中 詩織)

100人カイギとは
一般社団法人INTO THE FABRIC 高嶋 大介氏が「同じ会社に勤めていても、1度も話したことがない人がいる」と気づいたことをきっかけに、会社、組織、地域の"身近な人”同士のゆるいつながりを作るコミュニティ活動を始めました。 2016年六本木で「港区100人カイギ」スタートさせたのを皮切りに、渋谷区、新宿区、相模原市、つくば市、雲南市など全国各地へ広がっています。
100人カイギの一番の特徴ともいえるのが、「ゲストの合計が100人になったら会を解散する」ということ。100人の話を起点に、肩書や職種ではなく、「想い」でつながる、ゆるやかなコミュニティを作ります。

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