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【レポート】こうち観光実践しゃべりば#7~情報発信&IoTの活用を語ろう~

第7回目のテーマ「情報発信・IoT活用」
『こうち観光実践しゃべりば』は、観光に対する自身の活動や想いを語り合い、自分たちで気づき、認め合い、応援することで、高知の観光に緩やかなつながりを生み出す場です。
講師の話を聞くのとは異なり、参加者同士で話し、見つめなおすことで、明日から使える、より実践的な学びを提供します。
今回のテーマは、情報通信技術の活用。SNS等での情報発信やアプリでの現地ガイド、モバイル決済など、すでに多くの観光現場で使われ始めている情報通信技術を、自分たちにできる範囲でどのように活用していくかについて、自分事として考えました。

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チェックインで自分と観光の関わりを発表したのち、まずは情報通信技術を観光に取り入れることで期待される効果について考えました。
①観光情報の発信で高知を知ってもらえる②多言語対応やルート案内などで実際に来てもらってからの顧客満足が高まる③また来たいと思ってもらえたり、周囲に勧めてもらえたりする(リピーター確保)など、技術の導入により観光の可能性が広がるのではないかという期待は、皆さんが持っておられるようでした。
しかし、まだテスト段階の技術も多く、費用や扱いにくさのために導入がはばかられるものもあるため、どう活用していいか分からないという声も多く上がりました。
そこで今回のしゃべりばでは、「自分にできる情報通信技術の活用方法を見つけよう」を目標に、学び合い考えていくことにしました。

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情報発信の方法を考える
目標の確認後、まずは効果的な情報発信の方法について検討しました。
1つ目のワークでは、江戸時代・戦後~バブル期・現代の3つの時代において人々が旅行の情報をどうやって発信・収集していたかについて考え、情報発信方法の変遷について話し合いました。
江戸時代には近所や旅芸人からの口コミ、あるいは旅行記など。その後時代が進むにつれて新聞・雑誌・ラジオ・テレビ等のマスメディアが発達し、また旅行会社も誕生したため、ブームに乗って大勢の人々がパッケージ旅行をしていました。
現代ではインターネットの発達により、自分で旅行の手配をしたり情報収集したりすることが圧倒的に多くなったとはいえ、依然としてチラシや旅番組も人気があり、SNSやアプリ等を媒体とした不特定多数の口コミも大きな情報源になっているということが分かってきました。
それを踏まえて、2つ目のワークでは実際に高知を旅行するつもりでインターネットでの情報収集を行い、気づいたことを共有しました。
「定番の観光地ばかり出てきて、ディープな魅力があまり伝わらない。自分の発信している情報は、メジャーなところに埋もれてしまう」
「『かわいい』など旅行イメージに沿ったワードを付け加えて検索することで、情報がいろいろ出てくる」
「調べるにあたり口コミを重視するが、高知は特に食に関しての情報・口コミがなかなか出てこない。地元の人たちの間で情報が回るので、わざわざネットでの発信をしないのではないだろうか」
など、様々な気づきがあったようでした。

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得られた気づきをもとに、情報を届けたい人にきちんと届けるにはどういった工夫が必要かを考えました。
参加者からは、動画やハッシュタグの活用、ターゲット別での発信方法の変更(チラシを使うか、YouTubeを使うか)といった意見のほか、AIを活用した旅行者1人1人にマッチする情報の提供、あえてネットではなく地元の人間をコンシェルジュとした情報提供などといったアイデアも出てきていました。

IoTで顧客満足を高めるには?
続いて、実際に高知を訪れた旅行者に対し、ICTやIoTを通じていかに快適な観光を提供し、リピーター確保に繋げるかについて話し合いました。
観光に情報通信技術を活用することで、インバウンド対応、コンテンツ提供、リアルタイムでの情報提供による周遊性の向上、ビッグデータの収集・利用など、様々なことができるのではないかと期待されています。
ここでは各地の事例を取り上げ、実際どのように使われているのかについて学んだあと、自分たちにできることを考えました。

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参加者からは、
「試行錯誤しながら、今使おうとしているアプリやオンライン予約フォームの良い活用方法を探っていきたい」
「積極的に情報発信したり、Facebookで“いいね”をしたりしていきたい」
「オンラインのほかに、オフラインでの情報発信・おもてなしにも力を入れたい」
といった前向きな意気込みを聞くことができ、先端技術を取り入れたこれからの観光についてしっかり考える機会となったように思います。

※総括
今回のテーマは少し難しくもありましたが、和やかな雰囲気の中で参加者同士話し合い、悩みや考えを共有できたことで、お互いに多くのことを学び合えたのではないかと思います。最新技術の活用について考える一方で、高知という場所だからこそ、地元の「人間」が対応していくことの良さもあるのではないかと再認識し、技術活用と人材力の強化を並行して行っていく必要があると気付くこともできました。
しゃべりばで生まれたネットワークを活用して、どちらにも積極的に取り組んでいって欲しいと思いました。

(レポート:陶山智美 )

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