【レポート】こうちアントレプレナーナイト 連続セミナー#10 独自のコンセプトを確立したカフェ経営と地域活性化
こうちアントレプレナーナイト 連続セミナー#10『独自のコンセプトを確立したカフェ経営と地域活性化』をテーマに、白鳥さんにお話していただきました。
2019年11月27日、「こうちアントレプレナーナイト#10」がKochi Startup BASE®(以下、KSB)にて開催されました。このイベントは、高知県内で活躍する先輩起業家を招き、起業までの道のりや苦労話、起業するにあたっての心得など、実体験をもとに紹介してもらう、対話形式のセミナーとして実施しました。
<ゲスト講師>
白鳥恵利子さん(Cafe Ayam 代表)
<プロフィール>
1978年、青森県青森市生まれ。大学進学で東京へ。卒業後、映画配給会社、宣伝会社など様々な業種を経験。2011年、東日本大震災の際、オフィスのある28階で経験したことのない揺れを体験し、自然災害時の都会の脆さを実感。夫婦で生きる場所について真剣に考え始める。2014年4月、夫の故郷である高知市へ移住。
2016年5月、ニワトリカフェ「Cafe Ayam」(カフェアヤム)をオープン。
2018年6月、香美市へ2段階移住。
カフェのある龍河洞の活性により深く関わりたいとの思いから、2018年11月より、龍河洞のマーケティング・運営企画をする株式会社龍河洞みらいのメンバーとしても活動中。
株式会社龍河洞みらい マーケティングユニット セールスマネージャー 兼 広報担当、龍河洞エリア活性化協議会 副会長
チェックイン
最初に、参加者全員で自己紹介としてお名前と所属、今、ハマっていることをそれぞれ発表しました。
今回は白鳥さんの事業に興味がある、ビジネスモデルを学びたいという方、白鳥さんのことを知っていて話を聞いてみたいという方など、30代~50代までの方々が参加してくれました。
白鳥さんの講演『独自のコンセプトを確立したカフェ経営と地域活性化』
その後、白鳥さんの講演がスタート。自己紹介として、自身の性格を「飽きっぽい」と言い切りました。続いて、ニワトリのカフェ経営や養鶏の計画についてのお話に。12年前から前提になる動きを始めていた、と話します。
転機になったのは、東日本大震災。当時、東京で働いていましたが、都市機能のダウンの仕方を目の当たりにし、都会の脆さを感じました。この出来事ですぐに移住、とはなりませんでしたが、将来的に定年のない仕事をしたいという想いは生まれた、と言います。
旦那さんの生まれ故郷である高知へIターンした後、企画書を何度も書き続け、事業構想を立て旦那さんとともに実行に移していきました。白鳥さんは高知市にある会社に転職し、2年後に独立を希望していることを告げ、仕事に奔走しスキルを学びました。当時、培った人脈は今も役に立っている、と話します。
退職後、本格的に事業に取り掛かります。初めての起業は問題が発生し、計画の変更を余儀なくされる場面もありました。大変な想いもしましたが、その中でたまたま出会ったのが龍河洞でした。ここで、プチコッコとの触れ合いと、土佐ジローの卵を使った料理とスイーツを食べられるカフェをしようと決め、ニワトリカフェ『Café Ayam』をオープン。龍河洞としても実に20年ぶりの新店舗の出店となりました。
カフェの出店後、龍河洞エリアは活性化の動きが加速。現在、白鳥さんもメンバーの一員として、活動に関わっています。
終盤には、カフェのことを知っている人やリピーターが増えつつある中で、今後の課題についても言及しました。観光地である龍河洞は、繁忙期と閑散期の差が大きいことや、人材育成や人材確保が難しいこと、インバウンド対策やお土産商品の開発など、様々なことが挙げられました。最後に、龍河洞を「人が集う場」にしたい、まだ変わる余地がある、という白鳥さんの想いとともに、楽しそうな笑顔を見せてくれました。
対話の時間
講演の後は、白鳥さんを囲んで、自由に質問や感想などを話す対話の時間を実施。
参加者からは、自身が直面している地域との関わりの話題が出ました。白鳥さんからは「土地柄もあり、努力して距離を縮めることをせず、小さいことを積み重ねて信用を作っていった」という実体験が語られました。その他にも、白鳥さんの飽きっぽい性格についての家族の反応や、好きなことを深掘りする質問や意見が交わされました。
チェックアウト
チェックアウトでは、白鳥さんのお話を聞いてどうだったか、一人ずつ感想を発表してもらいました。
参加者からは参加者からは「龍河洞にしばらく行っていないので、この機会にぜひ行きたい」、「龍河洞のイメージや価値観が変わった」という声が多く聞かれました。
※総括
今回は、白鳥さん自身の人生も振り返りながら起業に至るまで、そして起業後のお話を聞かせていただきました。楽しそうなことを思いっきり楽しく話す、白鳥さんの姿に会場内もいつの間にか笑顔がちらほら見えるようになりました。これから白鳥さんの活動や龍河洞がどんな風に変わっていくのか、とても楽しみです。
(レポート:上野 伊代)
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