ジグザグドリブルは意味があるのか
9歳以下、12歳以下のトレーニングで共にジグザグドリブルを行うことがありあます。
このジグザグドリブル、トレーニングとしてはどのような効果があるのか?こればっかりやっていればドリブルは上手くなるのか?保護者の方は疑問を持たれることがあると思います。
結論としましては、サッカーボールの感覚(フィーリング)を感じる意味では効果があると思っています。ただし、サッカーのゲームでのドリブルには寄与しないと考えています。
ボールフィーリングとしてのジグザグドリブル
ジグザグドリブルは単に「サッカーボールというのはこういうものだよ」というレベルから、「トッププロがボールの感触をつかむために行う」レベルまで、幅広く行われています。
サッカーの出会いの年代である9歳以下は、ボールを蹴っ飛ばしてそれに追いつくというドリブルから始まります。この「蹴っ飛ばしてコントロールが定まらない状態」から、「徐々にコントロールできるようになる」までに、ボールの感触を覚える必要があります。
ジグザグドリブルはコーンという外的な要因によって自分のドリブルコースが阻害されます。その妨害をかわしながらボールをコントロールする必要があるので、足の様々な部位でボールをタッチすることになります。※慣れてくるとタッチする部位は固定されます
外的要因によってボールコントロールを余儀なくされる状況を手軽に作り出すという意味ではジグザグドリブルは理にかなっています。様々な部位でジグザグにドリブルをする中で、どの程度の力加減でボールを蹴ればコントロールできるのか?というボールの感触(フィーリング)が磨かれます。
ゲームで発揮されるドリブル
サッカーの試合(ゲーム)で発揮されるドリブルには、様々な負荷がかかります。
ドリブルをしながら、相手と味方の位置を把握し、目の前に守備の選手の状態と自分の周囲のサポートを感じながらドリブルする必要があります。
特に、ドリブルで突っかけて相手をおびき出してパスで突破するというプレーはよく見られます。
ドリブラーと言われる選手は単に自分とボールだけの関係ではなく、実際に動いてボールを奪いにくる相手の体重や味方のサポートをよく見ているものです。
この周囲の状況を見て感じるドリブルと、動かないコーンをかわしていくドリブルには大きな違いがあるわけです。
なぜトレーニングでジグザグドリブルを取り入れるのか?
私の場合は本当にボールフィーリングの意味だけで行います。戦術的な要素は全くありません。
普段と違うグラウンドでプレーする。怪我明け。長い休み明け。ボールフィーリングを取り戻さなくてはいけない場面は多様にあります。こういう時にジグザグドリブルを行って、ボールの感触を確かめるのです。
本日はU12スクールでジグザグドリブルを行いましたが、これもボールフィーリングを選手たちに与えるという目的でした。まずはボールの感触をつかませて、その後に見ながら考えながらドリブルする要素のあるトレーニングを行うという流れです。漸進性(ぜんしんせい)の原則にそってトレーニングを組み立てたということです。
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