型にはめるという事について

型にはめるという言葉はとにかく悪い意味で使われる事が多いです。

本当は、型にはめるのではなく、型を守るというイメージの方が正しいです。

実際にスペインバルセロナFCでメソッド部長を務めていたジョアン・ビラ氏は以下のように語っています。

「スペインには、プレーモデルという、サッカーの型のようなものがある。その型を、選手が16歳になるまでに身につけさせる。その後は、選手を自由にさせるんだ。日本には、型がないのか?」

岡田メソッドより引用


という言葉を発しています。

実際に日本で展開されているサッカーサービス社によるエコノメソッドというプログラムのトレーニングをネットで確認したことがあります。

確かに、特定のシチュエーションが頻発するようなプレーノルマ(制限)を与えて、このシチュエーションでは、こういう事を考えて、このように対処しよう!と明確に打ち出します。

日本サッカー協会は、トレーニングのキーファクターを「パスの質」という曖昧な表現にしていることがよくあります。しかし、エコノメソッドを始めとする、バルセロナ系の指導では、「この局面では相手のこっちの足に強いパスを出そう」と、明確に言い切る形で指導しているのが印象的です。

こういう指導をすると、その局面ではそのプレーしか選択しない柔軟性の無い選手になるのではないか?という意見も出てきそうです。

そこで、16歳で自由にするということです。攻守ともに様々な局面の型を身に着けた選手は、その型をあえて破る戦術リテラシーが身についています。

最初から、「サッカーは自由なんだから何をしてもいいよ!はいどうぞ!」なんて言われても、逆に何したらいいか分からずに動けないものです。

また、それらの型もサッカーの勝利条件である「ゴールを奪う」という目的を達成する為のプロセスの1つでしかありません。

このゴールを奪うという事から逆算して今何をすべきか?そしてそのすべき事を達成するためのプレーの型(モデル)なのです。

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