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ヴィクトリアマイル 2024年 気になる馬達
超高速馬場で日本で最も速いマイルGⅠ
過去5年で1分30秒台が3回も出ている。
このレベルの超高速馬場になると、高速馬場の適性の高さが重要になり、そのスピードについて行けない馬には手も足も出ないレースになる。
アーモンドアイのような高速馬場の高い適性を持っている馬はこの舞台で無類の強さを発揮する。
その一方で、洋芝でも強い馬場不問タイプはこの高速馬場での最高速勝負で少し劣ってしまう。
マイルの日本レコードはトロワゼトワルの京成杯AH(秋中山も野芝オンリーで高速になりやすい)の1分30秒3で、そのレースも上位3頭が最初のコーナー1,2,4番手と前残り。
1000m通過55.4秒と普通の馬場ならオーバーペースで後半に大きく失速して後方待機勢が上位を占める。
しかし、超高速馬場というのは後半も失速が少なく、むしろ前半のスピードについていけなかった馬は全く勝負にならない。
2019年と2020年のノームコア様はスピードのある馬場不問タイプ。
ノームコア様のような馬場不問タイプはペースが緩まない方が有利になる。
走破時計は2019年が1分30秒5で2020年が1分31秒3。
2020年の方が外枠でさらに先頭のペースも少し遅くなり前の馬が速い脚を使える体力を残していた。
ノームコア様は両方の年で上がり33.2秒と同じスピードでラストの600mを走っている。
ペースが遅かったのなら32秒台で上がればいいじゃない?
それができるかできないかが高速適性の差。
洋芝の札幌記念と香港Cを勝っているように時計のかかる馬場でも力を発揮できるが高速馬場の最高速勝負ではアーモンドアイのような専用機に劣ってしまう。
高速適性の高い馬って?
先週のNHKマイルでもロジリオンに『高速東京得意』と書きましたが、馬場の反発力を使えるかどうかです。
速い時計が出る時のレースで前脚を馬場に叩きつけてポーンポーンと跳ねさせるような馬。
ディープインパクトのようにその跳ね返りを利用してストライドを大きく伸ばせる、四肢の可動域の広い馬。
戦績からは上り上位率の高い馬。
上りで33.0秒より速い時計を出したことのある馬。
血統
ディープインパクトの血を持っている馬は高速馬場の反発力を使う走りが上手い。
前後に伸縮性のある馬体で四肢が大きく伸びる。
ヴィクトリアマイルで母父シンボリクリスエスの好走が多いのも同様。
シアトルスルーにさらにプリンスキロを持っていてストライドが大きくなる。
ドゥラメンテも同様。
今年血統的に気になるのは
ウンブライル カナロア内にセクレタリアト、母父内にシアトルスルー
フィアスプライド 父ディープインパクト、母内にセクレタリアート
ルージュリナージュ 父ディープインパクト系、母母父クロフネ
モリアーナ 父シンボリクリスエス系
テンハッピーローズ 父シンボリクリスエス系
ハーパー 母父APインディxストームキャット
過去の傾向
2023年
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![](https://assets.st-note.com/img/1714980569598-0sta2IvoIb.png?width=800)
2022年
![](https://assets.st-note.com/img/1714980831395-GejBLUTTIn.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1714980871664-6N5Qt4qogd.png?width=800)
2021年
![](https://assets.st-note.com/img/1714981230263-vm1kMTIWTm.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1714981268496-hCkLZ46uvf.png?width=800)
2020年
![](https://assets.st-note.com/img/1714981606643-TNcLzhiNNm.png)
前走は格の高いレースほど良い
![](https://assets.st-note.com/img/1714988572483-APCQb7q7wJ.png)
前走GⅠで1秒以上負けていた馬は距離が1200mや2500m
0.6秒以上負けていた馬も重馬場の2000mで4着、高松宮3着と好走している。
スタニングローズ 大阪杯0.5差8着 (少し微妙)
前走マイルGⅡは5着以内
マスクトディーヴァ 1着
ウンブライル 0.1差2着
モリアーナ 0.3差3着
ドゥアイズ 0.4差5着
テンハッピーローズ0.4差6着
前走マイルGⅢは勝ち負け
該当なし
前走1800mGⅢは0.4差以内
コンクシェル 1着
フィールシンパシー 0.0差2着
フィアスプライド 0.4差9着
前走脚質
前走上り上位3位以内で勝った馬が1頭しかいない。
![](https://assets.st-note.com/img/1714989629386-xFJMStEHJt.png)
今回斤量増は少し不利
ウンブライル
コンクシェル 3キロ
テンハッピーローズ
ドゥアイズ
ナミュール 56キロでGⅠ勝ち
フィールシンパシー
ライラック
ルージュリナージュ 3キロ
穴は今回斤量減だが今年は該当なし
![](https://assets.st-note.com/img/1714990042195-4VDXPmorSp.png)
1枠が人気以下の成績が多い。
2,3枠が有利。
![](https://assets.st-note.com/img/1714990425708-ceB3OUMRV1.png)
評価
勝ち負け
マスクトディーヴァ
ナミュール
2着候補
フィアスプライド
ウンブライル
3着候補
モリアーナ
ライラック
スタニングローズ
馬達
マスクトディーヴァ
ルーラーシップxディープインパクト
ローズSのパフォーマンスは高い。
4コーナーでブレイディヴェーグに出し抜けを食らわせられる事に成功したのはあるが3着以降とは大きな差があった。
秋華賞では逆にリバティアイランドに4コーナーで出し抜けられた。
4コーナーで手間取った分だけ負けた。
ホント、あの4コーナーでどんだけ差を付けられたのか…
完全に脚を余した。
東京新聞杯はまさかの出遅れ。
その後も前に壁を作れずに延々と外を走らされる不利。
上り33.2秒で届かないのはしょうがない。
阪神牝馬ではスタート決めて内の列で前から3頭目
直線入り口で進路をこじ開けて抜け出し上り33.0秒の闘いを制した。
東京新聞杯からスタートさえまともなら1分32秒0前後で走れる。
2月よりも5月の東京の方がクッションのきいた馬場だが母父ディープインパクトのこの馬には問題ない。
馬体重も去年の秋から増えているのは〇
不利が無ければ勝ち負け。
ナミュール
ハービンジャーxダイワメジャーxフレンチデピュティ
さて、問題のナミュールさんです。
富士S◎MCS◎香港マイル◎ドバイ〇と非常に評価している馬です。
じゃあ、ここも本命ですよね!?
…とはいかないのが春東京の超高速馬場の難しいところなんですよ。
MCSは京都最終週の外差し馬場、香港とドバイは洋芝という条件だから評価しました。
そして富士Sは秋東京で春よりはトランポリンが少し控え目になっています。
東京は季節ごとにアメリカ血統、欧州血統の活躍の仕方が異なるので注意が必要です。
ハービンジャー産駒の春、秋、冬の芝の良馬場の成績を見ていただければなんとなく雰囲気がおわかりいただけるかと。
![](https://assets.st-note.com/img/1715058362840-JKb2Aw4mtP.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1715058423892-gkmT2gmBw8.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1715058496430-kSS05kGT4Q.png)
最もトランポリンな春の馬場はアメリカ血統が活躍して、相対的に欧州血統のハービンジャー産駒産駒は少しパフォーマンスを落とす。
ナミュールが去年の春東京マイル2戦で活躍できなかったのは騎手の問題だけでない。
馬場を考慮に入れなければこのメンバーでは間違いなく1,2を争う馬。
東京マイルで2回1分31秒台を出しているので高いスピード能力も持っている。
問題は前半から流れに乗って行けるかどうか。
ウンブライル
カナロアxファルブラヴ
父カナロア内にセクレタリアート、母父ファルブラヴ内にシアトルスルーで高速適性高そう。
去年も2月に12キロ増で着外から体重を絞りながら成績を上げて行った。
今年も2月の東京新聞杯で22キロ増から10キロ絞れた阪神牝馬で上がり1位の2着と成績を上げた。
去年同様3戦目の東京GⅠでさらに向上できるかもしれない。
阪神牝馬Sでは『前走の東京新聞杯は直線で少し走り辛そうだった』として▲を付けた。
東京新聞杯はスタートで少し遅れたが上手く中団前目が取れた。
ただ、直線で前壁で真剣に追えなかった。
ムチの打ち方がおざなりなのが見て取れる。
前に障害物(馬)があると真剣に追えない。
斤量が1キロ有利だったがマスクトディーヴァに半馬身差はいいパフォーマンス。
稍重だったが去年のNHKマイルで2着も〇
速い時計はないが、出す機会がなかっただけ。
阪神牝馬で上がり1位32.9秒と可能性は見せている。
斤量が1キロ増えるし初めての56キロはマイナス
2,3着候補
モリアーナ
エピファネイアxダイワメジャー
エピファネイア産駒は早熟です。
![](https://assets.st-note.com/img/1715061832575-V1nsbmZl7U.png)
なので当然のことながら4歳以上のGⅠ出走も少ない。
2着になったのも今年の春天のブローザホーンが初めて。
古馬になって重賞を勝ったエピファネイア産駒はアリストテレス以外は3勝クラスを勝った叩き上げタイプ。
しかもほとんどが4歳春に成績を向上させている。
モリアーナは3歳春から重賞で活躍した馬。
早熟だったのか?
それともこれから伸びしろがあるのか?
![](https://assets.st-note.com/img/1715061788133-o6dYwzs7vv.png)
去年の秋から馬体重を地味に増やしているし前走の阪神牝馬Sでも上がり1位32.9秒。
まだまだ活躍できそうだ。
フォトパドック見てもかなり良くなっている。
ただ行き脚があまりつかないんですよね。
それはこのレースでは致命傷になる。
うーん、好きな馬なんだけどなー。
テンハッピーローズ
エピファネイアxタニノギムレット
4歳春に成績向上し3勝クラスを勝ったエピファネイア産駒です。
まだ重賞勝ちはないが地味にリステッドを勝っていて、遅咲きエピファネイア系。
そして成績を見ていただければ3勝クラスを勝った後に10戦して0.6秒以上負けたのは1回だけという安定感。
1400mで中団でレースもできるので速い流れにも乗れる。
前走阪神牝馬はやや良くない内ラチ沿いを走った。
斤量56キロは初めて
ドゥアイズ
ルーラーシップxディープインパクト
先週のディスペランツァもそうだが、ルーラーシップ産駒はこの春東京のマイルは良くない。
2000m以上なら良いのだが。
ただ、母父ディープインパクトなので可能性は少しあるが…
斤量も56キロ初めて。
スタニングローズ
キンカメxクロフネ
クロフネ持ちもソダシやノームコア様がリピーターしている。
クロフネ内のフレンチデピュティにボルキロがあるからでしょう。
前走大阪杯でVMで3人気以内だった馬は【1-1-2-1/5】
スタニングローズは想定5人気と微妙
グランアレグリア以外の3頭は秋華賞1,1,3着。
グランアレグリアとスターズオンアースは桜花賞1着
スタニングローズは久しぶりだったとしてもベストの条件の阪神2000mで失速しすぎ。
0.5秒しか負けていないとも取れるが、腱周囲炎の影響が強いんじゃないかな。
状態を良く確認したいが…
フィアスプライド
ディープインパクトxキングマンボ
母内にセクレタリアートあり〇
去年の府中牝馬で上がり32秒台。
そのレースで32秒台はルージュエヴァイユ(エリ女2着、大阪杯3着)とこの馬だけ。
ターコイズSでは4番手で速いペースで競馬できた。
前走は向こう正面で大外に出して仕掛けた強引なレース。
それだけ自信もあったのだろう。
今回は強い相手なのでコンサバティヴ、日本語で言えば保守的、ラオ語でອານຸລັກ្ଷ์なレースを心がけると思われる。
2~4枠取れたら面白い。
ライラック
オルフェーヴルxキンカメ
府中牝馬Sで33.0秒というライラックがそれまでに見せた事のない上がりで走った。
エリ女でも上がり1位で脚を余した4着。
マイルの勝利はあるが非根幹で強い馬。
前走の阪神牝馬は久しぶりに輸送失敗。
京都2歳Sの時も輸送失敗してからしばらくは大丈夫だったが、「北海道から帰ってきたときからイライラしていたし、輸送もあってあんなに馬体が減ってしまった」(相沢調教師談)
まずは体重が戻っていることが一番。
戸崎騎手になってから府中牝馬や阪神牝馬のように前目の位置取りをするようになったのはプラス。
VMというイメージはなかったが府中牝馬のようなレースができればチャンスありそう。
ハーパー
ハーツクライxAPインディ系
母内にシアトルスルーとセクレタリアート
東京マイル実績あるし、母がアメリカ血統だが速い脚に欠けるタイプ。
桜花賞みたいな負け方をするんじゃないか
フィールシンパシー
ベーカバドxダンス
コンクシェル
キズナxガリレオ
逃げ馬候補で800mを47秒前後で入りそう。
条件戦を強い勝ち方していていきなり重賞を勝つポテンシャルは見せていた。
ただ、今回は斤量3キロ増で相手レベルも大きく上がる。
どこまでできるか?
サウンドビバーチェ
去年のVM0.5差5着だが時計遅い。
スローの上り勝負についていけなかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1715081817722-j6Jy8aiLdc.jpg?width=800)
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