ダイヤモンドS 気になる馬達


前置き

日本で2番目に距離の長い重賞。
3000m以上のレースで活躍するのはどんな馬か?

2200~2500mで強いレースをする馬はその能力で3000m以上でもある程度活躍する。
春の天皇賞で前年の有馬記念上位組が活躍するような感じ。

2400m以下のレースで前半ゆっくり入る馬もいい。
馬は走る距離を知らないので2000~2400mのレースで前に行きたがる馬はよほど心肺能力や血統的背景や地力に優れていないと最後までもたない。
3000m以上のレースの方がレースペースが遅いので2400mのペースについていけない馬でも好位が取れたりする。
前半から一生懸命に走らないので前半に体力を消耗せず後半にスタミナが残っている。
大きなストライドでゆったりと走る馬がそういう傾向にある。

体幹がしっかりしている馬も安定したフォームで長距離に対応できる。

近年の好走馬から

血統はとりあえずトニービンとステイゴールド。
父ハーツクライで母母ベルベットサッシュ(=ステイゴールドの母ゴールドサッシュ)だったフェイムゲームが3勝2着1回もうなずける。
隠し味でボールドルーラー系の血


そして東京2400m以上の実績
他のコースでも3000m以上の実績
北海道の2600mの実績

2021年の1着は父ルーラーシップで東京2400mを2勝していた東京巧者。
2着オーソリティーは父オルフェーヴルで東京2400と2500mGⅡ勝ちのある格上の東京巧者。
3着ポンデザールはハーツクライで札幌の2600m勝ち、3600mのステイヤーズSで3着という長距離での好走。
札幌記念4着というレベルの高いレースでの好走。

2020年の1着は父ドリームジャーニーで東京の実績はなし。
前走の東京2000mを0.6秒差と好走。好走と解釈します。
2000mという3000m以上で走る馬には不利な条件で0.6秒差というのは好走の部類に入る。
2000m以下のレースは『その馬なりに走っているかどうか』を見て勝ち負けは重視しない。
2500mGⅡ日経賞で2着という格上での実績もあり。
足元が丈夫でない馬で成績が安定しない馬なので穴の可能性はあった。

2着メイショウテンゲンは前走ステイヤーズS0.4秒差4着
3着オセアグレイトは東京2400m2勝。

1番人気で7着だったタガノディアマンテは「調教再審査を受けているように、左回りだと右のほうへ逃避してしまって、今日は競馬になっていない形でした」(川田騎手)なので参考外。

2019年1着ユーキャンスマイルは長距離や距離延長に定評のある母父ダンスインザダーク
菊花賞3着で前走万葉Sタイム差なしの2着で3000m実績あり

2着サンデームーティエは2勝クラスの馬だったが東京2400m2勝。
斤量が5キロ減の50キロが大きかった。
2015年の3着カムフィーも6キロ減の51キロ。
斤量が大幅に軽くなる馬も穴で注意

3着カフェブリッツはダート路線から2走前に芝に転向していきなり1800mを好時計勝ち。
前走は万葉S0.5秒差4着で3000m実績。

評価

3着以内候補
レクセランス 距離〇以前より良くなった
トーセンカンビーナ 長距離実績◎
ヴェローチェオロ 距離〇。瞬発力でやや劣る。
ヴァルコス   距離〇東京で巻き返し

掲示板候補
マンオブスピリット 距離〇
カレンルシェルブル 距離未経験も実力ある
アドマイヤアルバ 上手く流れに乗れれば


次点
カウディーリョ 決め手に欠く
メロディーレーン 東京のエンジン性能を求められる直線は不利、重馬場なら〇
テーオーロイヤル 前向きな気性が3400mで不安。
ゴースト 決め手に欠く

出走予定馬

カレンルシェルブル
前走は自身の上り最速を更新したが僅差で勝てなかった。
決め手勝負で劣るのでしょうがない。
その前のハイペースで前が潰れるレースだったり7月の小倉でのスピードの持続力勝負が得意。
今週の小倉大賞典が楽しみなアリーヴォに負けはしたがいいレースで高く評価している。
東京は初めてだが母父ハーツクライだしこなせるだろう。
3000m以上は不安だが能力の高い馬。

トーセンカンビーナ
阪神大賞典2着、天皇賞春5着は実績◎
ステイヤーズSは4着だが…
横山武史騎手のコメント
「課題のゲートさえクリアして出れば、このメンバーなら勝ち負けだと思っていました。ゲートの中では良かったのですが、ゲートが開いた瞬間がダメでした。あの後ろのポジションでは勝ち負けできないと思い、途中で動いて行きました。もったいないレースでしたが、やれることはやり切ったと思います」
今回もゲートが課題だが、調子は悪くなく、斤量も前走より1キロ軽い。


ゴースト
ハーツクライxコジーン
札幌の2600m得意。
3000m以上では天皇賞春は別次元なので置いておいて、万葉SとステイヤーズSで5着
前走よりも2キロ軽くなるし3着の可能性もある。
5着前後が有力だが。

テーオーロイヤル
リオンディーズxマンハッタンカフェ
母父マンカフェは注意したい。
一昨年の3着が父マンカフェ。
フェイムゲームはサンデー系xリボー系で似てる。
青葉賞0.1秒差4着は〇
気性面で少し前向きなので距離に不安はある。

マンオブスピリット
ルーラーシップxサンデー
ダービー完敗だし、去年の5月のメトロポリタンでも大敗で東京に不安はある。
しかし、休み明けの阪神1800mでこの馬の上り最速33.7秒を記録。
高速馬場でスローだったとはいえ、速い脚のなかったこの馬に変化が訪れたとはんだんしていい。
ここ2走は3000m以上で好走続き。
出てくるようなら狙いたい。

レクセランス
ディープインパクトxシャンゼリゼ
この馬も以前は速い脚に欠く馬だったが去年の4月に33.4秒を記録して以来は好成績を上げている。
アル共で上り2位で0.5秒差4着は素晴らしい。
前走で3000mの実績もできた。
3着以内。

ヴァルコス
ノヴェリストxダンスインザダーク
青葉賞タイム差なし2着〇
脚の使い方が難しい馬で起伏の大きい中山よりもほぼ平坦でダラダラ走れる東京の方が向いている。
菊花賞は内ポツン、カシオペアは苦手な上り勝負。
前走は「馬のバランスは良くなっていました。勝ち馬と一緒に動いて行きたかったのですが、動き切れませんでした。最後は流れ込む形になりました。次は良くなると思います」(三浦騎手)
今回はかなりいい条件がそろっていると思う。
3着以内期待。

ヴェローチェオロ
ゴールドシップxタイキシャトル
菊花賞は位置取りが後ろすぎただけで終いもしっかり走っている。
東京も勝ちはないが悪くもない。
前走はゴールドシップ産駒が得意ではない中山1800m以上の2500m勝ち。
これはゴルシ産駒え初めての勝利。
上半身が強い走りなので坂もこなせるのだろう。
東京は悪くはないが瞬発力勝負に持ち込まれたらGⅡ以上の2400m以下ならやや劣る。
この距離ならそこまで瞬発力に優れたタイプも出てこないし発揮できない。
掲示板は堅い。

カウディーリョ
去年夏の北海道2600mを見る限り能力はかなり高い。
特に函館競馬場でのディアスティマに0.1秒差は◎
それが、ここ2走は大きくは負けないが今一つ。
3000mが長いのか?
最近の2勝は札幌と小倉。
そして函館で好走。
直線の上り坂がダメ?
人気の落ちた今回は狙い目かもしれない。

メロディーレーン
普通サイズの馬体を持っていたらGⅠ級だった馬。
あり得ない位スゴイ馬。
去年の10月のレースで馬体に成長が見られた。
馬体重が増えただけでなく体つきがしっかりしてきた。
身体が小さくて他の馬と同じようなスピードを出せないので他の馬がスピード勝負できなくなる3000m以上で活躍できる。
素晴らしい心肺能力を持っている。
ただ、今回は東京競馬場で最後の直線でエンジン性能が求められる。
重馬場になるか、2020年のようにペースが速くなってラスト3ハロンが37秒台の決着になればチャンス。

アドマイヤアルバ
可能性の低い穴馬
東京はダービーで0.5秒差、その後も位置取りが後ろすぎて届かないけど競馬場が苦手ではない。
目黒記念3着もあり、位置取り次第で上位に入る可能性はある。

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