株:アメリカのインフレ。日本株は4月までは上昇か?
気になった事を二つ書きます。
一つはアメリカのインフレにもかかわる事です。
United Health(ユナイテッドヘルス)が好決算も株価を3%下げた件
昨日ユナイテッドヘルスは決算を発表して2022年同期より14%高い944億ドルの収益を計上した。非GAAP(調整後)純利益もほぼ同率で増加し、58億ドル弱となった。一株当たりでは6.16ドルとなった。
どちらの結果もアナリストの予想(919億ドル強、調整後利益で一株当たり5.99ドル)を上回った。
それでも3.37%下げたのは何故か?
医療費率が予想よりも跳ね上がったからだ。
アナリストは医療費率が前年の82.8%から84.1%に上昇すると予想していたが結果は85%。
医療費率は医療費の保険支払いの割合を示し、この数値が高いと保険会社の収益性に悪影響を与える可能性がある。
なので、昨日はユナイテッドヘルスだけでなく同業他社の株価にも影響を及ぼした。
ユナイテッドヘルスは民間の医療保険で米国最大手で政府機関や個人に医療保険プランを提供しています。基本的に政府のプランの方がコストがかさみます。
今回は、新型コロナの患者増加に伴い、政府の保険を利用している高齢者の患者が増加したためにコストが予想以上に上がったのです。
これって隠れたインフレデータじゃないかと思うんですよ。
アメリカも政府の医療制度を利用している高齢者が増加していくのですから医療保険にかかる予算も増加していきますね。
それが今回のようにアナリストの予想を超えたというのがポイントで、予想以上に医療費の負担が増えているという事。
インフレは予想よりも押さえつけるのが難しいかもしれませんね。
それにプラスして岡崎良介氏のデータを少し。
アメリカにはまだ景気後退に突入する可能性が微レ存という話。
アメリカの非農業部門雇用者数や運輸・倉庫部門雇用者数の減少が過去の後退期でも見られた。
ただ、この運輸・倉庫部門雇用者数には近年のUberのドライバーが含まれるかどうかもポイント。
ボストン連邦準備銀行の研究によれば、Uberでの運転や退職後の仕事など、非正規契約労働者は自分自身を「雇用されている」とは考えず、労働力の一部と見なさないことがある。
これが原因で政府の調査に対する回答が実際の労働者数をかなり過小評価している可能性がある。
この数は、最も制約のある推定では数十万人少ないか、最大で1300万人多い可能性があり、労働市場の緊張度において5%の変動を引き起こす可能性がある。
研究者は、これが労働市場の実際の状態を反映しており、経済が生産性を向上させつつもインフレを発生させない余地があると主張している。
と、ロイターの記事にありました。
過去の利下げではアメリカの株価が下がる傾向があったので今後も注意が必要。
日本の株価は4月までは上昇?
もう一つは1月から爆上げした日本の株価の上昇はいつまで続くのかという疑問。
一部の株には下落の兆しも見られましたが、岡崎良介氏は4月までは上昇するのではないかと過去の傾向から予想しておられます。
日本は新NISAで国をあげて投資を増やそうとしています。
オルカンに流れてしまった資金もありますが、日本の企業への投資も増えています。
それに海外の投資家ものっかり、今年に入ってから買い越しが続いています。
新NISAで口座開設がまだの方もいらっしゃるので、数は減少しながらも3月までは日本でも新規の買いが入りそうです。
昨日一部利確しましたが、個別株は上下しつつも全体としては3月までは上昇は続くと思われる。
なので、問題はその後ですよね。
アメリカ株はNVIDIAも昨日下がったように天井が見えて調整に入りそう。
元々アメリカ株は3月後半に下がりやすい傾向もあるのでその影響を日本株も受けるだろうから4月にどうなるか。
4月の決算シーズンかな。
日本も去年の決算はコロナ快復もあって前年比でプラスの好決算に沸いたが、今年はそうはいかない。
決算内容は良くても前年のプラスよりも低い伸び率にアルゴリズムが反応して売るケースも出てきそうだ。
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