有馬記念 気になる馬達

4週目の中山競馬場

12月の中山競馬場も4週目になると痛んで時計のかかる馬場になっています。
先週のディセンバーSの勝ちタイムが1分47秒7。
2017年か2018年くらいの馬場状態かな。
ペースにもよるが、2分33秒前後の決着になりそう。
今週は雨がないので乾燥して馬場は硬くなるのでもう少し速くなるかもしれない。
バイアスよりも展開による前後の有利不利が出る。

前走菊花賞から考える3歳馬

2011年オルフェーヴル 有馬1着
2012年ゴールドシップ 有馬1着
2013年タマモベストプレイ(8着)有馬5着 (菊花賞不良馬場)
2014年ワンアンドオンリー(皐月4着ダービー1着菊9着)有馬13着
     (トゥザワールド皐月2着ダービー5着菊16着で有馬2着)
2015年キタサンブラック 有馬3着
2016年サトノダイアモンド 有馬1着
2017年サトノクロニクル(10着)有馬9着 (菊花賞不良馬場)
2018年ブラストワンピース(4着)有馬1着
2019年ワールドプレミア 有馬3着
2020年バビット(10着)有馬13着

過去10年で前走菊花賞勝ち馬は【3-0-2-0】と馬券を外していない。
今年の菊花賞馬タイトルホルダーは外せない。

それ以外でも菊花賞が不良馬場で行われた年を除けば2018年に菊花賞4着のブラストワンピースが有馬記念を勝っている。
2018年と言えば、ジャパンカップを3歳牝馬のアーモンドアイが勝ち、マイルチャンピオンシップを3歳牡馬のステルヴィオが勝ちスプリンターズSでも3歳牝馬のラヴカンプーが2着と3歳が強い年だった。
今年もいまさら言わずとも3歳世代が強いので菊花賞4着馬にも十分にチャンスがある。
ステラヴェローチェは個人的にも好きなので買いです。

そして、2014年を見ればワンアンドオンリーとトゥザワールドの比較で皐月賞の成績がいいトゥザワールドの方が有馬記念で2着に入っている。
2017年は2番人気のスワーヴリチャード(皐月6着、ダービー2着)が人気より下の4着。
有馬記念では皐月賞の方がダービーよりも成績のいい馬が上位に来る。
今年で言えば、皐月賞1着、ダービー2着のエフフォーリアがあてはまる。
しかも、馬場の悪い内側を抜けて勝った皐月賞は時計のかかる冬中山での活躍を保証してくれる。
そして天皇賞秋でコントレイルに勝つくらい能力が高い。
外すわけにはいかない。

つまり、今年の皐月賞上位3頭は馬券から外せない。

おまけにアサマノイタズラを穴馬として推したい。
セントライト記念で油断があったとはいえソーヴァリアントを差し切ったのは見事。
菊花賞は後ろから届くはずもなく参考外。
中山競馬場は相性もよく、前半ゆっくり行ってペースが速くなることを期待しよう。
色々と注文の付く馬なので可能性は低いが。

去年の予想

去年は
◎ラッキーライラック 4着
〇サラキア    2着
▲クロノジェネシス 1着
△フィエールマン  3着
△カレンブーケドール 5着
△ラヴズオンリーユー 10着

サラキア以外は人気上位馬でなんの変哲もない予想なのですが、4着馬を◎にするところがいかにも馬券下手。
サラキアはエリ女で確かな走りを見せたのになんで11番人気だったのでしょう?
乗り方を間違えたラヴズオンリーユー以外は力通りの結果。


評価

皐月賞上位3頭に有馬記念実績のあるクロノジェネシスの4頭で3着を占める確率が高い。
これにシャドウディーヴァ、ペルシアンナイト、ディープボンド、アサマノイタズラ、を3,4着で高配当を狙う感じ。
キセキは5着かなー?

1着
エフフォーリア

2着候補
タイトルホルダー  パンサラッサが邪魔
ステラヴェローチェ スムーズに走れれば

3着候補
クロノジェネシス  上の2頭に不利があれば2着も

掲示板候補
シャドウディーヴァ ハイペース希望
ペルシアンナイト  去年7着、皐月2着馬、好調続き、晴天良馬場歓迎。
ディープボンド    以前よりもキレが出た『真ディープボンド』
アサマノイタズラ  ハイペース希望

次点
キセキ     力はある。良くて5着か。
ウインキートス 好条件だが、相手が強い。
アカイイト   厳しい流れは得意だが。
メロディーレーン けっこう筋肉ついてきた。

気になる馬達


エフフォーリア
共同通信杯の走りから今年のクラシックでは外せない存在とした。
皐月賞は枠の並びから直線で馬場のいい外に出すのが難しく、馬場の悪い内を走らされるのではないかと不安になり〇にした。
結果、馬場の悪い内を走り、突き抜けた。
この馬は重心が非常に安定しているので馬場が悪かろうが問題にしない。
東京のダービー、天皇賞秋でも非常に高いパフォーマンスを見せているが、皐月賞で馬場の悪い内を走っての完勝を見るに、中山の方が東京よりもこの馬の強さが出せると思う。
天皇賞秋でコントレイルに勝ったが中山ではさらに一つ上の強さを見せてくれそうだ。
勝ち負け

タイトルホルダー
菊花賞馬。
菊花賞のレース後の横山武騎手のコメント
『いつも力みやすいというか、真面目過ぎるところがありますが、一頭になればリラックスするというのも知っていたので、今回は無理してでもハナにこだわっていました。
 ペースは落とせるようならもう少し落としてもいいかもと思いましたが、馬もやる気でしたし、馬と喧嘩してまでペースを落とすくらいならリズム良く運んだ方が良いと思い、ペースはそれほど気にしていなかったです。
この馬は真面目過ぎるところが長所でもあり欠点でもあると思うので、それを上手く使い分ける競馬をしていけるようにうまく馬と歩んでいけたら良いなと思います』

今回も好走する条件は、『単騎逃げ』、『馬のリズムを優先』、『馬がやる気』
中山2500mはコーナー5回なのでコーナリング性能が高いタイトルホルダーに向いている。
ただ、今回は弥生賞の後の皐月賞みたいな感じだと思う。
エフフォーリアの鞍上が横山武騎手でタイトルホルダーの強さを良く知っているので皐月賞のように4コーナーで早めに捕らえにいくと思われる。
とはいえ、タイトルホルダー自身も春から成長して強くなっているので3着を外す可能性は低い。
心配は前走の福島記念でハイペースで逃げたパンサラッサ。
おそらく今回も行ってしまうだろう。
そうなると『真面目過ぎる』タイトルホルダーも力んで走ってしまうので前が潰れる可能性が高くなる。
今回の高配当を期待するシナリオはハイペースだ。

ステラヴェローチェ
菊花賞は▲で4着><
状態面でもあまり良くはなかったのかもしれませんが、
まんまとタイトルホルダーのペースにはめられたという印象。
騎手交代は歓迎。
Mデムーロ騎手騎手は先週のターコイズSでも内枠から下げて外をまわしての差し切り勝ち。
去年の有馬記念の頃のMデムーロ騎手とは違い、『乗れている』姿を見せてくれました。
ステラヴェローチェは非常に操作性の高い馬です。
前半はゆったり入るのがこの馬のスタイルですが、ただの追い込み馬ではなく途中からかからずにペースアップすることもできる賢さと柔軟性を持っています。
騎手の腕の見せ所な馬なのですが、GⅠでは少し足りない結果に終わってしまいました。
Mデムーロ騎手は調子がいい時はマクリのタイミングがピッタリとハマるのでステラヴェローチェにはうってつけの騎手です。
ペースが速くなればチャンスは大きくなる。


クロノジェネシス
凱旋門賞は外枠からまっすぐ走らせたのが響いた。
前半の2、3ハロン目に12.22-12.85秒と区間最速ラップで無駄に体力を消耗したのが後半の失速につながった。
ポツンで走らせたがために行きたがってしまったのだ。
斉藤崇調教師のコメント
「だいぶ動くようになってきました。直線の感じから、この馬らしさが戻ってきたと思います。今回の帰厩当初に比べて落ち着きも出ています。良くなってきていますよ」
凱旋門賞のダメージは問題にするほどではないと思う。
ブルーム、シーラウェイが次のGⅠでも好走しているしクロノジェネシスなんてレース間隔がたっぷり開いている。
ゴールドシップが凱旋門賞14着から有馬記念3着。
不良馬場を前半飛ばしてバテバテ最下位だったフィエールマンも有馬記念4着でキセキも5着。
クロノジェネシスも上位争いできるだろうが、今年の3歳馬達は手強い。
3着争いではないかと予想。

馬体写真の冬毛は気にしないことにした。
冬毛は日照時間の変化や成長ホルモンの影響を受けて伸びるらしく、牝馬に多い。
ウインマリリンも冬毛が目立つ馬ですね。
一般的に『銭型が見えるような薄い皮膚』がいい状態なので冬毛で厚ぼったく見えるのはマイナスに思われやすい。
冬毛は競走能力には基本的には影響ないとは言われている。
去年も今年ほどではないが冬毛は伸び始めていた。

ディープボンド
天皇賞春2着を評価したい。
中山2500mは高低差も大きく非常にタフなコースでスタミナがモノを言うコース。
凱旋門賞最下位でもフィエールマンが4着に入っているように疲労さえなければ問題ない。
フォワ賞でスローペースとはいえ上り3ハロンで33.85秒を使えたのも新境地。
和田騎手のコメントにもあるように以前よりも速い脚が使えるようになっているらしく、フォワ賞が特別だったわけではなさそうだ。
「1週前なので強めにやりました。行きっぷりもいいですし、だいぶ走りに推進力が出ている。前は浮いたように走る感じだったのが、沈んでキレが増してきた感じがします。馬の具合も良く、落ち着いている」

以前のディープボンドと思っていると痛い目に遭いそう。
覚醒したかもしれない。
掲示板候補だが、上昇度合いによっては3着以内もあるかもしれない。

シャドウディーヴァ
ジャパンカップはまさかの先行策に驚いた。
慣れない先行策で0.9秒差は悪くないと思う。
後方待機策でも似たような着順だったかもしれない。
今年は安定していい末脚を使っているが、府中牝馬で見せた脚はレベルが違った。
あれはGⅠでも通用する脚。
中山競馬場も実は悪くない。
12月の3勝クラス1800mを勝っているし、不良馬場の中山牝馬Sでも泥をかぶりながら上り2位の脚を使っている。
去年のエリ女は内の狭いところでスムーズに走れなかったためで脚色は悪くなかった。
距離に心配はいらないし、ペースが速くなって前が止まればこの馬が上位に食い込む。


ペルシアンナイト
去年の上り2位で7着ですよ!
札幌記念0.1秒差3着は洋芝適性高い。
天皇賞秋は時計勝負で劣りながらも上り2位の33.1秒を出し、好調をアピール。
香港で走っていれば好走できただろうがチャレンジカップに出走し上り1位の3着。
スローペースなのに位置取りが後ろすぎた。
馬は好調を持続している。
今週の中山競馬場は晴天続きでペルシアンナイトが力を発揮できる馬場になりそう。
振り返れば皐月賞2着ダービー7着で有馬記念の好走条件も満たしている。
鞍上にCデムーロ。
掲示板の確率はけっこう高そうだ。
枠と展開がハマれば3着があるかもしれない。

アサマノイタズラ
この馬も前半で無理をさせると力を出せないのでゆっくりと後方待機。
菊花賞ではあの位置では圧倒的に無理。
それでも直線ではいい脚を使ってステラヴェローチェと並ぶ上り最速。
ソーヴァリアントに勝ったセントライト記念は本当に価値がある。
掲示板に乗る可能性は高く、展開がハマれば上位に食い込む力はある。
買い。


ウインキートス
去年の有馬記念の前日の中山2500m3勝クラスで2着しているようにこの時期の馬場は合っている。
道中のペースが遅く、走破タイムも有馬記念よりも2.6秒遅いのは格下感たっぷり。
日経賞は道中の不利。
目黒記念は52キロの斤量と展開にめっちゃ助けられた。
札幌記念で凡走してオールカマーは55キロでもGⅡで戦えるところを見せた。
エリ女の完敗は意味不明。
輸送と初関西?とかそんな安易な解釈はいやだ。
今回は得意な中山。
馬体重はプラスを希望。
好走できる条件だが相手が強い。
掲示板に乗るかどうか。


パンサラッサ
オクトーバーS、福島記念と2戦続けて後続を離して逃げている馬。
福島記念では前半の3ハロン33.6秒という超ハイペース。
この馬がタイトルホルダーのペースを崩す。
自滅的大逃げになりそう。
タイトルホルダーとしては離れた2番手が最善手だが、気分は良くない。
キセキの動向も気になるし、ディープボンド、エフフォーリアも4コーナー先頭を目指すから前には厳しい展開になりそうだ。
ポイントは一週目の上り坂をゆっくり走れるかどうか。
この坂を速く上ってしまうと2019年のように先行勢全滅につながる。

キセキ
これで最後ですか。今までありがとう。
是非ともスタートを成功させて先行してほしい。
失敗しても前走みたいな事はしないでせめてラスト800mのロングスパートで。

アカイイト
キズナxシンボリクリスエスにピッタリのレース展開だったエリ女。
走破時計を含めて去年のエリ女とはレベルが違うので上位は難しい。
それでも厳しい展開が得意なのでハイペースになればゴール前で追い込んで見せ場を作れるかもしれない。


メロディーレーン
前走は10キロ増で見た目にも身体がしっかりしてきたのがわかった。
おかげで以前よりも行き脚がついてスピードも増している。
そのおかげで前で競馬できるようになった。
今回の馬体写真も冬毛のせいで筋肉の輪郭は見えないけどいい体つきになってきた。
馬券になるとは言わないが、驚かせてほしい。
この馬がいたからこそタイトルホルダーをPOGに指名した。
430キロ位の馬格があったらGⅠ級の馬。

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