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重馬場が苦手とか得意とか①

私の考えを述べる前にまずは一般論から行きます。

レーシングポストの記事によると重馬場をこなせるかどうかの判断は、血統、馬体の構造、走法をみて決めるそうです。

血統

「まず最初に見るのは血統。どのような馬場が得意かどうかは遺伝する傾向があるから血統を細かく調べる」とアンドリュー・ボールディング調教師。

種牡馬になると産駒の馬場の好みが明らかになっていき、それは母父、父の父として影響を及ぼす。

種牡馬として大成功を収めたヌレイエフ系のピヴォタルはその現役時代には良馬場で好成績を上げたが産駒はどちらかといえば稍重や重を得意としている。

走法

当歳のうちにその傾向を見せる馬もいるが、だいたいは強い調教をしていくと硬い馬場が得意なのか重馬場が得意なのかを見せるようになる。

『膝を高く上げて走る』のか『低く伸ばしていくのか』

膝を高く上げて地面に強く叩きつける走り方は良馬場ではあまり成功しない。逆に膝を高く上げないで低い位置で脚を動かす馬は速い馬場が得意と言われているが物事はそんなに単純ではない。

例えその馬が重馬場が苦手そうに走っていても、それはまだ馬が未成熟なせいなのかもしれない。他の要素も色々考慮に入れなければいけないのだ。

馬体

馬が調教師の元に行くまでに競りを経験することもある。

競りでは馬体が詳しく調べらえる。馬売買仲介者のジョン・キルブライドはどの馬場で得意かを見るには肩のラインと繋ぎに注目すると言う。

「脚が地面を叩いた時にどういう動きをするか。繋ぎが長くて肩の角度が寝ていればその馬は重馬場で上手く走る」

「馬の馬体構造は脚の動き方と馬場に対しての走り方を決定づける。血統よりも実際の馬体の方が重要」

騎手以上に馬の走り方を感じ取れる者はいないだろう。

ルーク・モリス騎手は実際にレースに出てみないとその馬が重馬場をこなせるかどうかはわからないと言う。

「膝を高く上げない馬に乗って重馬場だと、やっべアカンやんコレ、って思うんだけど実際に走ってみるとうまく走ったりね」

ニューマーケットの獣医さんは、「馬場と脚の関係性にはなにかしらあるとは思いますが、現在のところ調教師の方にお伝えできることはありません。白黒決められるものはないのです」

「良馬場が得意か重馬場が得意かはそれぞれの馬を個別によく見ないといけません」

つまり、実際に走っている姿をみて見極めろと。

下の写真は2020年の大阪杯。左からラッキーライラック、クロノジェネシス。

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次は2018年のジャパンカップで右がアーモンドアイで左がキセキ。

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下は函館スプリントのダイアトニック。

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重馬場が得意かそうでないかのヒントがある?

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