ソロモンの偽証を観て【ネタバレ】

 ソロモンの偽証という映画を観ました。ストーリーは、クリスマスの日に痛いとして発見された柏木はなぜ死んだのか、自殺なのか他殺なのかなど、柏木の死の謎を裁判を通して解き明かそうと努める少年少女の話です。学校内裁判を行うことで彼らは大人に立ち向かいました。

 柏木はいじめられっ子で不登校でした。オオイデはそのいじめの主犯であると考えられており、オオイデはほかの生徒のこともいじめていました。松子とジュリも被害者の一人でした。また、ジュリは松子に時折ひどいことを言っていました。主人公の涼子はそのいじめを見て見ぬふりをしていました。その涼子の言動を見て柏木は「なぜ助けない、お前は口先だけの偽善者だ」と言いました。その言葉を柏木の友達のカンバラにも言っていました。

 カンバラの母は夫、つまりカンバラの父によって殺されました。そしてその父は自殺しました。柏木はカンバラのことを「人殺しの子供」と言いました。生きる価値のない人間であるとも言いました。しかし、カンバラはそれでもなお生きると柏木に向けて語りました。それを聞いて気に入らなく思った柏木は混乱したのか、自殺をしました。

 その自殺をジュリはオオイデによる他殺であるというデマを流しました。いじめられていたことに対して恨みがあったのでしょう。しかし、そのデマを流したのを友人である松子のせいにしました。松子はジュリがデマを流していることを不愉快に思っており、やめたほうがいいと助言しました。しかし、ジュリは聞きませんでした。耐えられなくなった松子はその場を駆けだしました。その瞬間車にはねられて亡くなりました。

 ジュリの流したデマのせいでオオイデは犯人扱いをされていました。しかし、それは無実であるのでそれを証明しようとカンバラが動きました。学校内裁判を行うことを提案しました。事件のことについて消極的な大人に不信感を抱いていた涼子は賛成しました。そこから裁判が動き始めます。

 裁判のキーマンはカンバラでした。カンバラが裁判を持ち込んだ目的は自分を裁いてもらうためであると語りました。柏木の自殺を止められなかった自分は柏木を殺した同然であると言いました。結局この裁判の判決は「柏木のいじめを見て見ぬふりをしていた私たちも悪い」というものになりました。

 この作品を通して、私は物事を一度疑ってみる姿勢と、気になったことは自発的に調べることの大切さを学びました。人の意見に流されているだけでは真実にたどり着けないことだってあります。なので、自分の目で見た者だけを信じるという考えを持とうと思いました。

 そして、大人の反対を押し切りながらも裁判をした彼らの勇気に感心しました。大人がいつも正しいとは限りません。子供にだって権利はあります。子供は大人の奴隷ではありません。自分の意見をしっかり持ち、それを貫く姿勢を持つことはきっときっと自分を成長させます。私はこの作品に勇気をもらいました。

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