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ANAホールディングスの財務状況は大丈夫なのか?

JALが潰れないことがわかりましたが今度はANAはどうなのか気になります。国内最大手の航空会社で、CAになるのが夢な人も多い憧れの銘柄は今どうなっているのでしょうか。

チャート

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こちらも同様に底値が見えはじめているため、非常に気になっています。年末の利確売りでさらに価格が下がっていました。

しかし直近でまた価格が上昇しているのが気になるところです。

損益計算書(P/L)

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半年で2800億円の営業損失はさすがにやばいことに。前年がよかっただけに誰がこの大赤字を予想できたことか。通期5100億円の赤字を出していると生き残れるのかどうか気になります。

貸借対照表(B/S)

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ということでバランスシートを見てみるとなんと現金が3000億円ほど増えています!この現金はどうやって調達してきたのでしょうか?

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短期借入金と長期借入金合わせて5000億円が負債として積まれています。借入をしないと現金が足りない状況まできてしまっています。

半期で1800億円の赤字なので、現金を人件費の削減は急務となっており、JALに比べるとバランスシートの状態がよくありません。

今後の見通し

財務状況としてはかなり厳しい状況となっています。すでに借入を発動させてしまったので人件費を削減して耐え忍ばないといけない状況となっています。

このままのハイペースで赤字を出すとバランスシートの状態はさらに悪化することになり、カツカツの経営を迫られることになります。

これだけ悪い状況だけ揃った決算ですので、ここ1年が勝負の年になるのは間違いありません。しかし売上規模だけでみるとJALより激減は避けられている状況でした。

ワクチンは救世主となるのか

実際はワクチン期待によって航空系の株価が上昇しています。

しかしANAのバランスシートは思いの外が状態が悪いため、リスクが高い状態となっています。現金化を急ぐあまりデリバティブなどの営業外での損失が多い点も気になりました。

動きの早さだけでみるとJALの方が健全な経営を行っていることがわかります。ここはさすが稲盛和夫さんの手腕というところでしょうか。。

もはや名著と呼ぶべき本ですが、上記を読むと簡単な会計学の知識がわかるのでおすすめです。

判断

JALに比べると少し及び腰な気配がありますので、バリュー株としてみるにはまだ早いという判断です。

財務状況がよくないので、今もまだ割高な印象が拭えません。ワクチンが流通したとしても急激に移動が回復することはないので、長期戦の構えが必要です。

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