TVアニメ学校の怪談ふり返り⑫

今回は第13怪「人を飲み込む絵画ダビンチ」と第14怪「命を奪う心霊写真魔の踏切」について。何故まとめたかというと、13怪の方が言うことないため。言語学、文学、民俗学が一応ふり返りの条件なので、話題がないのですよ。

いや、その他のネタでなら沢山あるんですよ。あんな変態的な幽霊そうはいないので。ただ、上記の条件に合わせて考えるとねというお話。むしろ、13怪については上記の条件に合う話題をご指摘いただけると助かります。

では、第14怪について。こちらは13怪と打って変わって話題が豊富。

まず舞台が踏切であるというところ。踏切はたまに事故があったりするのでホラーというジャンルではたまに出てくる舞台ですが、学校の怪談では別の意味を持ちます。

『学校の怪談』の原作者常光徹先生の考え方によると、学校の怪談というのは学校だけでなく通学路や学区といった地域全体を対象としているというのは依然触れたと思います。

地域によりけりな話しではありますが、踏切というか線路って学区の境界になってることが多いのですよね。学校という秩序の中にいる子ども達にとって踏切は学区の境界は世界の境界であり、人間界と死後の世界との境界を意識させるものである訳です。

次に、今回は除霊という言葉が出てきた点についても意識しないといけないと思います。学校の怪談というアニメは霊眠という手法でお化けと闘うわけですが、今回は除霊という言葉を使っています。何故でしょうか?

単に同じ意味で雰囲気を変えるために使ったというのも有り得ますが、今回は仮に霊眠と除霊とに意味の違いがあって変えていると考えてみる事にします。さて、ではどんな違いがあるのか。

難しい論題ではるのですが、最大の違いは今回の幽霊がお化け日記に乗っていない幽霊という点ではと思います。つまり、霊眠というのは佳耶子さんからさつきが受け継いだ手法のようなものであり、新しく遭遇する幽霊は霊眠の対象ではないということです。

最後に悪役のタクシー運転手について。登場人物の名前ってある程度は意味があって名づけられているものですよね。今回の幽霊が生れるきっかけはこの運転手にひき逃げされたからですが、この運転手の名前は「滝沢」だそうです。この名前に意味があるのかな?と考えたのですが特に思いつきませんでした。これについては思いついた方がおられましたらご指摘いただけると嬉しいです。

というのも、プロローグにも別の運転手が出てくるのでですが、こっちは名前なしです。話の流れ的に滝沢さんも名前を出さなくても完結できるストーリーなので、なぜわざわざ名前を出したのかという意図が気になって仕方がないのです。

今回は以上です。2クール目に入ってきて制作側も試行錯誤しているのかなと思わせてくれる回なのでした。





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