「初DM」

2021年8月某日
その日は、信州でも暑い夏の日のこと。

小諸に住みながら、新幹線で東京の会社に通っている友人Kくん、そう、いわゆる移住して小諸にやってきた彼から1本のLINEが…
「元E-girls flowerの武藤千春って知ってる?」
「J-WAVE聴いてたら、小諸に住んで二地域居住してるんだってさ。畑もやっているらしいよ。」…とのこと。

ん…E-girls?あのEXILEの妹分の?何でそんな人が小諸に??

その日の昼休みに、同僚で、小諸のまちを楽しく盛り上げたいと活動を共にする「おしゃれ田舎プロジェクト」メンバーのTと情報を共有するも、二人して、そんな話聞いたことがないなぁ…芸能人が小諸に?ないない…何かの間違いだ…と首をかしげる始末。

元E-girlsといえば、デビュー当時、格好いいダンスグループとして注目を浴びていたし、自分自身もその頃の曲も良く聞いていた。デビュー曲も知っている…「Still」。切ない恋心を歌った良い曲だ。

Tと「武藤千春」について検索。16歳でデビューして、4年の活動を経てグループを卒業。19歳にアパレルブランドを立ち上げる…。そう、先ほどの紹介で書いたような、そんな内容の情報が出てくる…。

時は2021年、新型コロナウイルス感染症が日本で発見されて2年目の夏。コロナ禍にあり、場所を選ばず仕事ができる状況が確立され、地方に目が向けられ始めたこの頃…。芸能人の移住もあるのか??

「武藤千春」名義のSNSを検索するとInstagramgで10万人以上、Twitterも7万人以上のフォロワーがいる、いわゆるインフルエンサーだった。

「おしゃれ田舎プロジェクト」でもSNSを使い情報発信しているが、フォロワー数は比にならない。
そんな「おしゃれ田舎プロジェクト」のインスタグラムで「武藤千春」をフォローしたところ、なんと!すぐにフォローが返ってきた!!

ん!?芸能人は暇なのか??
まぁそれはさておき…フォローバックをもらったので、今、この瞬間に本人がインスタグラムを見ていることがわかった!これはチャンス!恐れ多いことは承知で、DMを送ってみた。

その内容がこちら…
「フォローいただき、ありがとうございます!また、突然のメッセージですみません…。ご活躍、拝見しております。小諸で農業を営まれているとお聞きし、凄く有り難く、またとても嬉しく思っております。私たちは、この田舎で若者が楽しみながら暮らせたら…ということをコンセプトに活動しております。これをご縁にお繋がりが出来たら大変嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします!」
ありきたりではあるが、繋がりたい思いを込めて送ってみた。

すると、送ったDMにハートが!
お!見てくれた!
何か淡い恋心を思い出す(笑)

その後、すぐに返信が…
「メッセージありがとうございます!2019年12月から住み始め、すぐにコロナ禍になってしまい、なかなか地域の方との交流もできずお友達もできないまま1年半が経ってしまったので、ぜひ何か面白いことや楽しいことあればご一緒させてください~!」

マジか!?本当に住んでるの?この小諸に!?しかも1年半も前から??
何で誰も知らないんだろう?
楽しいことあればご一緒させてください!…だと!なんて素敵な!

返信返信…
「ありがとうございます!ぜひぜひ!このコロナ禍で、この地域で人と会ったりするのはお仕事上難しいですか?もし可能であれば、小諸市内で面白いことやったり考えたりしている仲間とご一緒させていただけると嬉しいです!」

なんて返ってくるかな?東京で仕事してるし、ほぼ週末とか、小諸にいても週1日~2日程度だろう…難しいよな…きっと。まぁ、繋がれただけでもラッキーだったと思わなきゃ。

…と思っていたところ、思いもよらぬ返信が…
「週5~6日は小諸にいるので、呼んでいただければいつでも行きます―!」
!!??
なんと!!週に5~6日が小諸!?逆やないかい!!二地域居住?いやいやいや…もう小諸市民だろう!!
それに…呼んでいただければいつでも行きます!?
芸能人からこんな返しがあるんかーい!
やり取りを見守っていたTと顔を見合わせるも、笑いが止まらない…

返信返信…
「ありがとうございまーす!嬉しいです!!ではまた日程調整させていただきます!」

そしてそのまた返信が…
「はい!お待ちしてますー!」
…こ…これは…会うこと確定だ!
これまでのやり取り…昼休み時間の、ものの10分~15分。

いや~世の中って便利になったもんですね。
昔は芸能人と繋がりたければファンクラブに入って、ファンレターいっぱい書いて…それでも返信くることもほぼなく…、ましてや会えることなんて、夢のまた夢…
それがどうだろう…こんなことってあるのかな?SNSに感謝感謝!

まぁ、たまたま小諸に住んでいる芸能人が、たまたま地域で活動している団体からの連絡に反応してくれただけか…。でも、たまたまこのタイミングでインスタ見てくれてたし…たまたま、偶然…そんなことが重なったんだな…。でもこの繋がり大切にしよう…その時、そう思ったのを今でも覚えている。

それがおいらと「武藤千春」との初めてのやりとり…。

つづく…

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