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PTA活動から子供たちのアイデンティティーを育む方法

(はじめに)


 
 子供がまだ小さかった頃、長野県上田市立東小学校の踏入PTA副支部長を、私は1年間(平成10年度(1998年度))、勤めさせて頂いたことがあります。そのお役が終了間際の平成11年(1999年)1月末、支部長から、1年間のPTA活動を振り返って、文集を出そうということになり、それで踏入支部の役員全員が、何かしらの感想を書いて出す事になりました。丁度その年度の 11月5日だったと思いますが、宇宙から、大イベントがあったあの年です。皆さんもきっと覚えておられるかと思いますが、日本人初の女性宇宙飛行士向井千秋さんが、米スペースシャトル「ディスカバリー」で詠んだ短歌の上の句「宙がえり何度もできる無重力」に添える下の句を、日本全国民に募集した直後でした。締切は12月1日(必着)で、ハガキのほか、Webでの応募も可能でした。本拙文は、この下の句の応募と子供たちのアイデンティティー育成へのお話です。多くのお父さんお母さんに読んでいただければ大変嬉しいです。
 

文集に出した私の文章


 
 昨日(平成11年(1999年)1月26日)、向井千秋さんから私に手紙が来ました。向井さんと私は同じ年の同じ月の生まれで同じ小学校の同級生だから!・・・という訳ではありません。同年同月生まれというのは本当ですが、実は、私は例の下の句の応募者だったのです。
 手紙には、向井さんの礼状と宇宙服姿のブロマイド、それにワッペンが入っていました。向井さんが宇宙から日本全国に下の句を募集したあの夜(多分、平成10年(1998年)11月5日)、30分もたたないうちに私は自宅からインターネットで下の句に応募したのです。
  「宙返り何度もできる無重力、天女のごとし大和なでしこ」
 我ながらいい歌だと思ったのですが、全くの落選でした。驚くことに14万人もの応募者があったといいます。その全員に、向井さんは礼状を出したのでしょう。それで有名人の向井さんから私に手紙が届いたという訳です。
  落選はしましたが、この大イベントで日本国民がなにか一つになれたようで楽しかったです。上田市東小学校のPTA踏入支部の活動も、祇園祭や上田わっしょい等のお祭りへの参加をはじめ多くのイベントを通して、地域と子供との一体感を醸し出すことに意義があると感じた一年でした。
 

(おわりに)  その人のアイデンティティーはどこから生まれる?


 
  昔、ふるさとの歌祭りというNHKの人気番組があったのを思い出します。宮田輝アナウンサーが司会をしていたあの番組です。この人気番組も今はもう覚えている方も少なくなりましたが、確か、一番最後は、私の故郷の香川県観音寺市で開催されました。この番組を見ていると、誰もが、子供の頃に地区のお祭りなどに参加したことが、なつかしさや郷土愛を育むのだと、私は実感したものでした。地域との一体感がその人のアイデンティティーになるのだ信じます。上田市踏入自治会役員の方々をはじめ多くの方々が、地域全体で子供達を熱心に育成されていることに、私は感動しています。
 
 
平成11年(1999年)1月27日 随筆
令和5年(2023年)10月26日 加筆
 
*なお、冒頭の上田わっしょいの写真は、下記の東信ジャーナルのURLから使用させて頂きました。
https://tjournal.co.jp/news/post-9442/

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