見出し画像

信州角間渓谷と本州最後の縄文人、毘邪(ひや)

1.信州上田市真田町角間の岩屋

昨日の午後、長野県上田市真田町長(おさ)の角間渓谷にある、岩屋観音堂<http://blog.misuzuame.co.jp/blog/2008/09/post_7574.html>を見に行きました。ここは、信州に最後までいた縄文人の毘邪(ひや)が住んでいたところです。

画像1

図1 ヒヤが住んでいた信州上田市真田町角間の岩屋(観音堂)1

画像2

図2 ヒヤが住んでいた信州上田市真田町角間の岩屋(観音堂)2

2.真田町傍陽(そえひ)にある金縄山「実相院」

毘邪は坂上田村麻呂に討たれ、真田町傍陽(そえひ)にある金縄山「実相院」(地元の通称:かねづなさん)に葬られました。毘邪たちはとても強く、普通の縄は切って逃げてしまうので、金で作った縄、つまり針金で縛ってようやく捕らえたとのいわれから、このお寺を金縄山というのだそうです。1200年前の大同元年のころのことです。丁度空海が唐から帰国した頃です。信州には、そのころまで縄文人がいたのですね。わたしは、毘邪が本州最後の縄文人だと思っています。なぜなら岩屋(洞窟)の発掘調査で、ここにこの時代まで縄文文化人が住んでいたことが確認されているからです。

3.角間(かくま)という地名について

また、大変興味深いことに、角間(かくま)という地名は各地にあり、どうもアイヌ語のようです。金沢大学が今あるキャンパスも「かくま」ですね。これらは深い谷や渓谷になっている地形をしています。また、もう日本語になっている「かくまわれる、かくまう」もこの地形から派生していると私は考えています。みなさんの近くにも「かくま」という地名がありますか。

私もざっと調べたところ、下記のような「かくま」が出てきました。
角間川 秋田県大曲市
角間沢 秋田県湯沢市
角間 宮城県栗原市
角間台川 山形県鶴岡市
角間 新潟県十日町市
角間 新潟県糸魚川市
角間 新潟県上越市大島村
鹿熊 新潟県南蒲原郡
角間川 長野県下高井郡山ノ内町
角間 角間川 長野県上田市真田町
鹿曲川 長野県旧望月町と御牧村
角間川 長野県諏訪市
鹿熊 富山県魚津市
角間 富山県氷見市
角間 石川県金沢市

角間 福岡県うきは市吉井町
角間 佐賀県鹿島市、石木津川と中川に挟まれた所の地名

ほとんど信越と東北ですね。
このことからも、毘邪(ひや)が住んでいた信州角間渓谷の角間は、アイヌ語族系の地名だったと考えられます。


*冒頭の写真は、信州上田市真田町角間渓谷の案内板

2016年6月19日随筆
2021年4月30日加筆
信州上田之住人和親

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?