映画「悪の教典」
7月25日(水)
毎週火曜日or水曜日には、TSUTAYAに行って息子のためにドラえもんを借りる。たまに自分用にも借りる。どれを借りるか決めていないときは悩む時間がもったいないのでドラえもんだけになるが、たまたま目に入った「悪の教典」は「大量殺人モノかー、気持ちがすっきりしそうだし借りてみるか〜」と、借りた。さしてもやついていたわけでもないが。
結果めちゃくちゃすっきりした。さしてもやついていたわけでもないのにすっきりしたんだから気持ち良い。
前情報はあらすじ読んだ程度で三池監督や伊藤英明が好きなわけでもない(というかよく知らない。ドラマも映画も大して見ない)し、「すっきり感」のみを期待していた。だから逆に前半の心理的な駆け引きや蓮実の本性に近づいていく描写、蓮実の嗜虐性が徐々にあらわになっていく様には「お、初めからバンバン殺していくのかと思ったら意外とストーリーあるやん、心理戦で見せていく作品だったか」と感心していたが、後半の疾走感は圧巻だった。
それまで注目していなかった高校生たちが蓮実に殺されるまでの一瞬でキャラクターを持ち始めて突然「いろんな人生があるのに殺されちゃってかわいそう」を演じ出す即興性が清々しい。ちょっとそれは無理があるでしょ、さすがにそのやり方はバレるだろ、という部分も伊藤英明の演技力とインパクトある殺し方で納得させる。見る側の思考を止めてグイグイ引き込んでいく強引さが「この美しい殺人を見られてよかったね!嬉しいでしょ!気持ちいいでしょ!」と妙な快感を刺激してくる。
伊藤英明は黒目がちな動物的な目をしているよね。優しさと野生を兼ねた目。公開された2012年に「海猿」もやっていて、「たくさんの命を救う」役と「奪う」役を同時に演じていたそうだけれども、あの目がそれを可能にしたのだと思うとぞっとするね。「海猿」も見よ。貴志祐介の原作の方が秀逸という意見もあるので、そちらもチェックしたい。
染谷将太が出てきた時も楽しみになった。意外と好きなんだな、と新しい作品を見るたび自分の嗜好の発見がある。
ここ最近邦画をたくさん見ている中で、もっと見たいと思った俳優は
千葉雄大(帝一の國)
松田龍平(殿、利息でござる!、舟を編む、探偵はBarにいる)
香川照之(クリーピー偽りの隣人、昆虫すごいぜ!)
染谷将太(バクマン。)
など。ジャンルがバラバラだな。
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