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命を燃やす。

命を燃やす。
この言葉が好きだ。
長く細々と熾火の如く燃やすも良し、焔を上げて輝き、燃え尽きるも良し。
その火が途絶えた時、生命の営みは終わる。
この世に生まれ落ち、何をするかなど、人の勝手だ。何かを成し遂げずともいずれ命は燃え尽きる。
だがその命の火をいかにして燃やし続けるか。限りある熱源を、選定し、最適に、美しく燃やし続けるか。
時には質の良い可燃物を手に入れられず、泥臭い事をしなくちゃならん時もあるだろう。
またその逆の時には、ここぞとばかりに仕入れた可燃物を一気に燃やすこともあるだろう。
身の丈に合った火を維持しつつ、コンスタントに燃やす時もあるだろう。
とにかく、燃やして燃やして燃やし続けて、最後はその肉体と共に燃え尽きたい。
そんな人生を送りたいと、半世紀近く生き続けてなお、思う。

人生は、楽しい。

-了-

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