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NoRiches新レギュ雑感

どうもNR競技勢のKnoxです。

 さて、本日はNoRichesが発表した新しいレギュレーションを大まかに振り返りつつ、新環境を考察する内容になる
 NoRichesとは海外のNRコミュニティ、Boss Stageが作成している特殊レギュレーションで、メガリスやヴェンデット等の圧倒的な環境デッキに規制をかけある程度群雄割拠とした環境を目指したものである。
 日本においてもNoRichesの人気はすさまじく、今やスタンダードよりスタンダードとなったNR限定レギュとなったといえるだろう。
 ではさっそく新リミを見てみよう。今回はとてつもなく大きな改訂だ

 なんとも恐ろしいことがたくさん書いてある。
人によっては大喜びで良改訂と叫び、また人によってはあまりにもひどい改訂だと泣き叫ぶ内容だろう。

 なんといってもフールが緩和されたことが衝撃的だ。フールは以前から禁止にすべきカードの代名詞として用いられてきた。「NoRichesはフールやベトールのような一強環境を生む存在をなくすために作られた」などと説明されてきたくらいだ。スタンの強欲な壺がそうであるように、フールはNRの禁止カードの代名詞だったのだ。
 ヴェンデット関連の規制カードの総入れ替えも興味深い。初動と引き換えに展開の最終地点を獲得したため、細い初動からすさまじい制圧のできるデッキとなった。いかにして初動率の低下を補うかが腕の見せ所だ。
 影響のあるデッキを一つずつ詳しく見てみよう。

ヴェンデット

スカー・ヴェンデット (3→0)

ヴェンデット・コア (0→3)

ヴェンデット・ヘルハウンド (1→3)

ヴェンデット・チャージ (1→3)

アルグールマゼラ (1→3)

儀式魔人デモリッシャー (0→3)

不知火流 才華の陣 (0→3)

 スカーが禁止となる引き換えに、3枚の禁止カードと3枚の制限カードが無制限へと緩和された。
 規制されたスカーはヴェンデットの血液のようなカードだ。このカードを経由することでモンスターサーチ、あるいはモンスターの墓地送りを儀式魔法のサーチに変換できる。儀式デッキは儀式素材と儀式モンスターと儀式魔法の3つをそろえなければならないが、このカードはそのどれにでもなれるオールマイティカードだった。したがってヴェンデットは安定性をさらに大きく損なうこととなった。
 またこのカードはヴェンデットのギミックのなかで、スレイヤーの次にアドバンテージを獲得できるカードである。このカードがなくなるとヴェンデットが1ターンに増やせるカードの枚数が1枚減少する。
 しかしながら緩和されたカードはいずれも、先行制圧、妨害貫通札として強力なカードだ。総合的に見れば緩和の方が大きく、今後も環境で活躍することが期待される。

メガリス

メガリス・フール (0→1)

ロード・オブ・ザ・レッド(1→0)

 LotRと引き換えにフールが緩和された。ヴェンデットが初動と引き換えに制圧札を得たことと対照的に、メガリスは制圧力と引き換えに初動を手にすることとなった。
 かねてから主張し続けていることであるが、メガリスにおいて最も強力なカードは、メガリスアンフォームドである。来期は罠型の強い環境となるため、今まで以上にアンフォームドが強い環境になるだろう。フールが禁止された状態ではアンフォームドをまともに使うことができなかったが、これからは最強のカードを強く使うことができるようになる。来期の最強デッキの一角といって間違いないだろう。
 まさかもう一度フールと一緒に戦うことが許される時代が来るとは思わなかった。長生きはしてみるもんじゃ。フールが寿命がどのくらいあるかは分からないが、残された時間は一緒に戦い続けたい。

花札

仁王立ち(3→0)

花札衛-紅葉に鹿- (3→1)

札再生 (3→1)

 今回の規制で最も大きな打撃を受けたデッキとなる。罠型の受けはもちろん、花札のヒット率も先行盤面の強さも激減した。最前線で戦うのは難しいだろう。ご冥福をお祈りいたします。

ペンデュラム

混錬装融合(1→2)

メタルフォーゼ・コンビネーション(1→2)

マジェスティックP(2→1)

マジェスペクター・ラクーン (2→3)

マジェスペクター・テンペスト (2→3)

オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン (3→0)

EMオッドアイズ・ディゾルヴァー (0→3)

オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン (0→3)

 しめじにとって最も規制してほしくなかったカードであるコンビネーションの枚数が削られてしまった。メタル真竜というギミックは、名称ターン1のないコンビネを連打するものだ。ここが規制されてしまうと真竜を採用するうまみが削られる。加えて1ターン目にミスリエルでリソース回復しないと3ターン目の展開に使うコンビネが枯渇してしまう。とはいえミスリエルを盤面に残すと、相手の除外除去を貰いリソースの循環が停止する恐れがある。
 また1枚目のコンビネはサーチを、2枚目のコンビネは蘇生を担当していた。これが制限になったことでミスリエルの無限蘇生が難しくなってしまった。今後は真竜よりも純やマジェスペクターに寄せることが求められるだろう。
 マジェスペクターの規制は純マジェにとってはあまり大きなダメージがなく、メタルマジェにとっては追い風となった。ラクーンとペガサスが入れ替わっただけで大きな変化はない。またテンペストは素引きの弱いカードになる。このデッキは似たような素引きの弱いカードを大量に採用することが求められる。引きたくないカードの採用は絞るべきであり、テンペストの緩和はさしたる影響がない。スーパーセルを採用すべきでない理由がもう一つ増えた程度のことだ。
 オッドアイズの緩和によって、アブソリュートからボルテックス以外のモンスターを出力する選択肢が与えられた。しかしメタルのEXの枠に空きはなく、7×2という条件もやや重い。大きな影響はないだろう。

ノイドラビュ

インフェルノイド・デカトロン (2→3)

魔神童 (2→1)

 どちらも非常に強力なカードになる。来期はメガリスなどのモンスター除去が強くリバースの弱い環境になるだろう。逆にノイドのギミックの墓地干渉とサクリファイスエスケープは今まで以上に強力となる。したがってこの規制はむしろノイドにとって追い風だといえる。
 それ以上に目の上のたん瘤だったメタル真竜と紅葉とガルザが消えたことで、かなり戦いやすい環境になった。来期最も注目しておきたいデッキの一つだ。

レイド出張

虚の王 ウートガルザ (3→0)

王の舞台 (2→3)

 ジェネレイドのたてるモンスターがニードヘッグになってしまった。現環境では条件による特殊召喚が重要なテーマはPデッキ程度のものだ。これによりステージの出張採用はものすごく弱くなってしまった。
 ようやくステージを引くかウートガルザを引くかという、運ゲーから解放される。

総括

 前期はガルザ、真竜、紅葉の存在によって罠型デッキが息をしていない環境だった。しかしこれらのカードが規制されたことにより罠型が息を吹き返すことになる。
 また禁止カードの代名詞的存在、メガリス・フールが緩和されている。着地点であるベトールやLotRは規制されているが、彼らの代わりはいくらでもいる。唯一無二であったフールとアンフォームドが使えるようになったため、環境トップに再臨するだろう。フールさえ帰ってきたらメガリスは化けると言い続けてきた身だ。ここで勝たなければ嘘になる。
 熱いメガリスミラーを繰り広げたあの頃の日常が返ってくると思うと、おじいちゃんは嬉しくてたまらない。

おまけ

tier1 メガリス ノイドラビュ
tier2 メタルマジェ
tier3 fast magic 転生炎獣 PTSD 罠型(剛鬼、flip control、魔弾、ゴーティス、パシフィス) オルフェゴール ヴェンデット 無限起動 プランキッズ

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