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NR限定戦環境デッキ徹底解説

はじめに

 NR限定戦の競技勢として活動しているKnoxと申します。今回はやや初心者向けにNR限定戦のTier表と環境デッキの考察、現環境における評価を説明したいと思います。すでにNR限定戦をプレイしている方にも、これからNR限定戦を始める方にも有益な情報を載せているので是非最後までお楽しみください。
(著者の戦績、NR限定戦のCS優勝×11回、準優勝×1回、ベスト4×0回)

Tier1 メガリス
Tier2 メタルkozmo メタル真竜 花札
Tier3 マジェスペクター @イグニスター メタルF.A. 罠型無限起動ガジェット 妖仙獣 ジェネレイド パシフィス ドラゴンメイド イダテン G天威 溶撃真竜 U.A.
Tier4 ヴァンパイア 壊獣GS 鉄獣 バージェストマ トイポット 時械神 龍大神 捕食etc

テーマ解説

表の見方

先攻時の強さ
 先行をとった際にどのくらい捲られない盤面を作ることができるのかを基準に評価した。
後攻時の強さ
 後攻をとった際、汎用罠や除去妨害への耐性はあるのか、手数はあるのかを基準に評価した。
対応力、柔軟性
 耐性持ちモンスタ処理する手段手段はあるのか、ギミックが否定されるような無限妨害はあるのか、展開系や罠型といった異なるタイプのデッキと当たったときどのくらい対応できるのかを基準に評価した。
安定性
 初動率の高さ、また理想の初動を引けなかった場合でもどのくらい妥協盤面を作れるのかを基準に評価した。
継戦能力
 後続を確保する能力やリソースを回復する能力など、長期戦になったときの強さをもとに評価した。
・構築例:
 私なりにそのデッキをCSに持ち込むことを想定して作成した。そのままCSに持ち込めるような、十分に洗練された構築だといえるだろう。
その他採用が検討できるカード:
 今回は採用しなかったが、採用の余地のあるカードや採用がみられるカードについてまとめた。他の人の構築に採用がみられるカードの中には、採用の余地のないものもあるが、そのデッキと対面したときに意識しなければならないものであるため、あえて掲載している。構築を考える際に考慮しておくべきだろう。

環境総評

 安定感と対応力が高く先後両方強いメガリスが環境のトップであり、同様に安定性の高いメタルがTier2に追随している。花札や@イグニスターなどメガリスに対してチャンスのあるデッキの評価を高くしたが、これらは爆発力が高い代わりに安定性の低いデッキなので試合数を重ねればメガリスに勝ち越すことが難しいだろう。
 Tier3のデッキも安定性が非常に低い代わりに爆発力が高いデッキが多い。そのため上振れればメガリスやメタルフォーゼよりもはるかに強力な制圧盤面や火力をだせる。しかし安定性が低く、試行回数をかさねればメガリスに勝ち越すことは難しいだろう。

Tier1

メガリス

 先行型の展開系アグロデッキ。後続獲得能力、盤面解決力、妨害力、手数、安定性どれをとってもピカイチでありNR限定戦のTier1デッキ。
 とはいえどの能力も申し分のないものだが、すべての分野において最強というわけではない。安定性と後続獲得能力はメタルの方が優れており、盤面解決力や妨害貫通力はメタル真竜や花札、G天威の方が優れている。妨害力はメタルkozmoやTier3の不安定デッキ(パシフィス、イグニスター、王)のほうが優れており、手数もものすごく多いわけではない。また真竜などの永続を駆使するデッキや花札のようにメガリスに対して微有利をとれるデッキも存在する。したがってメガリスが圧倒的なTier0になるわけではない。なおメガリスに抗えるNRデッキはメタル、メガリス、花札、@イグニスターのみである。もちろん大きく上振れた場合他のデッキにもチャンスがあるが、試行回数を増やせば他のデッキだとメガリスに勝ち越せないだろう。したがって現環境ではこの四つのデッキ以外をCSに持ち込む場合、強さ以外に何らかの理由が必要だろう。

・構築例
一般的な型

展開特化型

その他採用が検討できるカード

サイクロン、聖杯、青眼の混沌龍、ロードオブザレッド、リチュアチェイン,
我が身を盾に、サイバースマジシャン、魔救の息吹、ダイヤモンドクラブキング

先攻時の強さ 9
 先攻をとった場合ベトールの1妨害を目指す。ベトールの効果を無効にすることはほぼ不可能であるため、最も妨害に弱いところに妨害を当てることができる。展開が通っていれば十分な後続を確保できるため、妨害自体は最強といえるものではなくても非常に強力な先攻盤面を構築できる。
後攻時の強さ 8
 後攻をとった場合、豊富な手数からベトールによる盤面除去によって後手まくりを狙う。全体除去は非常に強力であるが、メガリスがTier1に存在するためベトールの妨害が重いテーマは環境から消えた。そのため破壊による盤面処理が効果的でない対面が多いことに注意したい。
 なおメガリスミラーは先攻をとった方が勝つと言われているが、後手からも4割くらいは捲れるものだ。後手メガリスはベトールの受けがよいうえ、メガリスは盤面にリソースをためるテーマになるため、ベトールでポータルやエマ、フール、儀式素材のすべてを処理されると3ターン目の展開が伸びない。3ターン目のメガリスは展開効果を持たないベトールを立てなければならないため、さらに展開力が落ちる。そのため、後手からも十分捲れるミラーになる。先攻をとることよりもむしろ、爆発的なアドバンテージを生みリソース戦で圧倒的に優位になるペンシルを素引きする方が勝利に直結しやすい。
対応力、柔軟性 7
 魔法罠・モンスターを問わず処理できるため盤面解決力が非常に高い。EXやファレグを活用すれば耐性持ちのモンスターも問題なく処理できる。しかし自由スロットが少ないため、霧の王や帝王の溶撃、次元の裂け目のような無限妨害に非常に弱い。
安定性 9
 サーチカードが余りにも多いため、十分な初動率が期待できる。初動率80~95%程度(私の構築だと94%)
継戦能力 9
 ポータル、エマ―ジョン、フール、ペンシルベルなどリソースを回復するカードが多く、長期戦になった場合も問題なく立ち回れる。また妨害要因のフールが破壊されずにターンが回ってくれば、そのまま後続として利用できるため後続がつきづらい。ただ、盤面に後続をためるため、メタル真竜やメガリス、花札のように盤面解決力の高いテーマと対面した場合、後続のリソースをねこそぎ破壊される可能性があるためやや低めに評価した。

Tier2

メタル真竜

 圧倒的な安定性と対応力で何があっても何らかの勝負に持ち込めるデッキ。不利な状況でも相手のミスを拾いながら粘り続ければ逆転勝ちも期待できる。不利対面や致命的なメタカードもほぼ存在せず、どのデッキとも十分戦える。特に環境外への相性は抜群で、弱いデッキやあまり慣れていないプレイヤーには絶対負けないデッキだといえる。反面圧倒的な展開力を持つ花札やメガリスには力負けしやすく微不利である。

構築例

その他採用が検討できるカード

バオバブーン、レベル7モンスター(ヴィシュダ、ドレミコード・ビューティア、関羽、ブンボーグ007)、撃滅龍ダークアームド、召喚の呪詛等の永続、シルバード、スティエレン、カウンター、真竜皇の黙示録、真竜皇の復活、オメガの裁き

・先攻時の強さ 6
 メタル真竜には先手型と後手型があるが、いずれにせよ妨害盤面を作るのが難しい。ボルテックスやオリハルクで1妨害を立てるのに腐心するくらいならkozmoのギミックを採用したほうが容易に妨害盤面を形成できる。先行でアドを稼ぐだけなら真竜のギミックによる盤面解決力を生かし、後手型に寄せるべきだろう。
・後攻時の強さ 9
 真竜やブンボークなど盤面に触れるカードが大量に採用されているため、盤面解決力が非常に高い。なかでも召喚の呪詛や次元の裂け目、帝王の溶撃、超古代生物の墓場等の無限妨害に非常に強い。メガリスを重く見てこれらの妨害を採用した構築には無類の強さを誇る。
対応力、柔軟性 9
 盤面に触れるカードが豊富であり、ほぼすべての永続、無限妨害にも対応できる。ただし対象耐性が重く、ラビオンを処理するのにやや手間が必要とされる。また@イグニスターの先行盤面が重く、ダブルサイバースマジシャンを突破するのが困難である。
安定性 10
 後手まくりの札がそのまま初動にもなるので安定性が非常に高い。
継戦能力 10
 ミスリエルの後続を呼ぶ能力やリソース回復能力が非常に高く、NR界最強のミッドレンジだといえる。コンビネや使徒、ボルテックスでもリソース回復が可能であり、リソースが尽きることはほぼない。さらにビスマギアやメルキャスターの後続確保や、真竜のアドバンテージ獲得能力も十分であり、後続が尽きない。長期戦に持ち込めばまず負けないといえるだろう。

メタルkozmo

 メタルの弱点であった先攻時の弱さをダークエルファイバーで補った構築。先攻時の強さが向上したため、無理に後攻をとる必要がなくなった。これにより@イグニスターやラビオンアースの先行盤面に対して、こちらが先行をとることで対応できるようになった。その反面メタルの対応力の良さがやや低下し、盤面解決力も低下した。

構築例

その他採用が検討できるカード
レベル7モンスター(ヴィシュダ、ドレミコード・ビューティア、関羽、撃滅龍ダークアームド)、シーミウズ、ダークシミター、フォルモート、カウンター

先攻時の強さ 9
 ダークエルファイバーを複数体並べることでNR界最強クラスの妨害盤面を作れる。特にモンスター主体の展開系であるメガリスに対して強力な盤面を作れる。ただ魔法罠への妨害に乏しいことや破壊への耐性が弱体化していることが弱点であり、ライトニングボルテックスが重くなっている。
後攻時の強さ 7
 従来のメタルと比較して盤面を除去するカードが少ないことや、スケールが割られた際、手札のkozmoが手数にならないため妨害貫通力が低下している。
対応力、柔軟性 7
 従来のメタルと比較して盤面解決力や魔法罠への対処能力、対象耐性への対応力が低下している。
・安定性 8
・継戦能力 8
 
kozmoのギミックは使い切りだが、メタルのギミックが長期戦で強く、長期戦も十分に戦える。

花札衛

 後攻型のアグロデッキ。豊富な手数と盤面処理能力から後攻1キルを目指す。キルに届かなかった場合も十分なアドバンテージを稼げるため、相当な強さを発揮できる。ただしメガリスが環境にいる以上、破壊による除去に弱いテーマは環境からほぼ姿を消した。そのため花札の破壊の連打がメガリス以外の環境テーマに刺さりづらい。1ターンキルができればよいが、メタルのような後続をためる対面でキルをとれないと圧倒的なアドバンテージ差を押し付けられる可能性がある。
 ちなみに現環境において花札はメタル、メガリスと並び三強とされているが、これはメガリスに勝てるデッキがこの3つしかないためである。環境が追い風なので3強であり、メタルやメガリスが規制された独自レギュで圧倒的なTier1になるわけではない。その環境であればメガリスに不利対面なマジェや@イグニスターも強力であろう。特に花札にとっては@イグニスターが天敵で、ダブルサイバースマジシャンへの現実的な回答がセブンシンズしかない。そうであれば@イグニスターはセブンシンズへに妨害を絞れるため、セブンシンズが通りにくい。さらにウォーターリバイアサンの全バウンスも重く、盤面を広げてターンを返すとリーサルをとられてしまう。そのため@イグニスターと当たったら相手が事故らない限り負けだと覚悟しておいた方がよい。
メガリス対面について
 花札は松の破壊されたときの効果が強く、ベトール受けが良い。手数もあり、メガリスの苦手とする対象をとらない除去の連打が可能であるため、相性が良い。メガリスは盤面にリソースをためるため、エマやポータル、フール、儀式素材が何も残らずターンを返されると展開が伸びない。さらに3ターン目のメガリスは展開効果を持たないベトールを立てなければならないためさらに展開力が落ちる。したがって4ターン目の花札は花積みの墓地効果などでアド差を広げつつ、前のターンにある程度削っておいた残り少ないライフを詰め切ることが可能だろう。

構築例

その他採用が検討できるカード
桐、桐に鳳凰、超勝負、ラビオンアース、シャドールビースト

・先攻時の強さ 4
 先行をとった際盤面を広げるかキキナガシ風鳥を立てる程度のことしかできず、妨害盤面を立てるのが非常に難しい。しかし花札は原則として後手をとるデッキであるため、先攻時の弱さがさほど気にならない。
・後攻時の強さ 10
柳、萩を連打し盤面を解決しながら1キル、あるいはアドバンテージ差を広げていくことができる。なかでも対象をとらない盤面除去は非常に強力であり、罠型や展開系の先行盤面を容易に突破できる。これは特にメガリスの先行盤面に対して相性が良い。手数も十分にあり、松の破壊時のドローによるけん制等、後手に必要とされる能力は全て備わっている。
対応力、柔軟性 6
 魔法・罠を十分に処理できるため対応範囲は広いが、盤面を処理する効果が破壊に限定されがちなこと、溶撃や霧の王、召喚の呪詛などの無限妨害に弱いことからやや低めに評価した。
・安定性 8
強い初動が6枚、弱い初動が6枚、辛うじて初動といえなくもないカードが3枚あり、最低限の動きが期待できる。
・継戦能力 5
 
後続になるものは墓地の花積みくらいしかないため、長期戦になると強くはない。柳でリソースを回復することができるが、妨害を構えられるテーマではないため、場に残した柳が処理されないことはないだろう。盤面にカードを並べても、環境テーマは盤面処理能力が高いため、すべて処理されてしまう。花札は手札の枚数が手数になるため、手札を消費して作った盤面を返されると、返しのターンに何もできなくなりかねない。

Tier3

@イグニスター

デッキの強み
 先攻でガッチリサーバースマジシャンを立てて腕組みをする先攻型展開系デッキ。先攻をとって初動が引ければNR限定戦で最強の盤面を立てられる。ライトニングボルテックスや聖杯のようなまくり札も刺さらない。先攻展開が通ればウィキッドで後続が確定するため、手札に何らかのカードがもう1枚あるだけでウォーターリバイアサンの全バウンスからリーサルが確定する。手札に何もなくても盤面のリソースからウィキッド+ダブルサイバースマジシャンまで確定している。この盤面を捲れるのは怪獣や闇の護封剣程度しかなく、メタルや花札のような手数で捲る展開系はダブルサイバースマジシャンで詰みかねない。仮に闇の護封剣が入っていても@イグニスターは盤面解決力や火力も高いため、闇の護封剣を引かれる前にリーサルをとることも容易である。したがって先行をとって展開が通れば、壊獣以外には捲られないといえるだろう。(ただしメガリスのみ辛うじて対抗札が存在するため、相手のハンドが強いと捲られる可能性がある)そして壊獣はメタルやメガリス、花札に対して通りが悪いため、ほぼ採用されることはない。
 ウォーターリバイアサンが相手モンスターの全バウンスや打点を下げる効果を持っているため、後攻時にも展開が通ればリーサルをとりやすいのも魅力である。
弱点
 後攻時に手数が少ないこと、初動率が低いことが弱点である。補足としてコードジェネレイター型とパラエク型の両方の初動率のデータを載せておく。これは小槌のマリガンを簡略化して計算しているので正確なデータとは言えないが、参考程度にはなるだろう。
展開方法の資料も別用で作ったことがあるので載せておく。

構築例

その他採用が検討できるカード
コードジェネレーター、SSできるサイバース族(サブトラ、バックアップセクレタリー、ライブツイン)

・先攻時の強さ 10
・後攻時の強さ 5
・対応力、柔軟性 5
・安定性 4
・継戦能力 7

マジェスペクター

デッキの強み
 毎ターンアドバンテージを稼ぎながら魔法罠で妨害し続けるコントロールデッキ。魔法罠の妨害は非常に強力であり、NR界屈指の先攻制圧が可能である。魔法罠がマジェをリリースすることを要求するため、アド損する設定になっているが、次のターンP召喚して着地時の効果を発動すれば2アドが取れるため、アド損を十分に取り戻せる。またすべてのモンスターに破壊耐性と対象耐性があるのも強力であり、カード効果で処理されることはほぼない。
弱点
 Pスケールをそろえることができないと、徐々にアドバンテージで差を付けられジリ貧負けしてしまう。メガリス、メタル真竜、花札等の環境デッキは盤面処理能力が非常に高くPスケールを維持するのが難しいため、環境的に逆風だろう。モンスターに耐性があってもPスケールが割られてしまうため、あまり意味がない。下級の打点も低く、戦闘で簡単に処理されてしまう。
 またラクーンにアクセスできないとモンスターが増えないため、リーサルをとりづらく徐々に押されていく可能性もある。モンスターが増えないとEX召喚が難しい。モンスターを大量に処理する方法がないため、2000弱の打点のモンスターを大量に並べられると処理に困ってしまう。
純構築とシンクロ軸の違い
 マジェスペクターはP召喚ができないとなにもできなくなるため、スケールになるカードを厚く採用する必要がある。その際調弦の魔術師や刻鍵の魔術師を採用して、Pスケールになるだけではなくシンクロ召喚もできるようにしたのがシンクロ軸のマジェスペクターである。これによって従来のマジェスペクターの問題であった打点不足を、シンクロモンスターの火力で補うことができる。また魔法罠への除去能力の低さや、対象耐性を処理するのが難しかったことも妖神の効果で解決した。
 その反面リソースを回復するためのスーパーセルへのサイクロンが重くなり息切れしやすくなったことや、マジェの耐性で腐っていた激流葬や迷い風等の妨害が、シンクロモンスターに当てられ有効札になってしまう。そのためマジェの耐性が無駄になり妨害受けが悪くなっている。

構築例

シンクロ軸

その他採用が検討できるカード
サイクロン、召喚師のスキル、SRギミック、月鏡の盾、スケールになるPモンスター(ダークヴルム、スパイダーオーキッド)

・先攻時の強さ 9
・後攻時の強さ 7
・対応力、柔軟性 7
・安定性 8
・継戦能力 7

罠型無限起動

デッキの強み
 除去ガジェに上振れ札としてロックアンカーを採用し、ラビオンアースやセブンシンズを構えられるようになった構築。これによってラビオンアースを超える札に妨害が当てられるようになり、ラビオンアースを越えられると思って中途半端に展開したプレイヤーに致命傷を当てることができる。ロックアンカーを引けなかった場合も、除去ガジェとして戦うことができるため、十分な能力が期待できる。さらに破壊耐性持ちの4000打点であるセブンシンズを立てられることも強力である。
弱点
 ラビオンアースを立てるためには超重機回送かロックアンカーを引く必要がある。これらのカードはデッキに6枚しかないため、先行でロックアンカーを立てる再現性が低い。さらにメガリスの先行盤面に対して有効だとなるライトニングボルテックスがラビオンアースに対して非常に重い。ラビオンの対象耐性3000打点や、セブンシンズの破壊耐性4000打点も強力だが、メガリスがこれらのモンスターを立てられるためどのデッキも耐性持ちを処理する手段を用意している。そのため耐性持ちを立てるだけで相手が詰むとは考えにくい。
 また環境デッキのメガリスやメタル真竜、花札のバック除去能力が高く、罠型に対して有利対面になるため、罠型デッキそのものが逆風であることも否めない。

構築例

その他採用が検討できるカード
次元の裂け目、召喚の呪詛、デモンズチェーン、ライトニングボルテックス、聖杯、EMR、ハーヴェスター

・先攻時の強さ 9
・後攻時の強さ 7
・対応力、柔軟性 7
・安定性 4
・継戦能力 8

メタルF.A.

デッキの強み
 上振れた場合先行でシティグランプリ+ハングオンマッハを狙う先手型展開系デッキ。ハングオンマッハが成立した場合の制圧力は強力で、メタル真竜やメガリスといった後手が強いテーマにも捲られにくい。特にハングオンマッハが真竜罠やパラレルツイスターで処理されないことや、メタル真竜の心臓であるコンビネが発動できないことが強力で、メタル真竜に捲られることは考えにくい。ハングオンマッハが着地してから何らかのフィールド魔法を貼りメタルの共通効果で割れば、相手メインフェイズにハングオンマッハのレベルが9になり、花札の萩の効果を受けなくなる。そうなると花札もハングオンマッハを処理する手段を失う。上振れている場合、フィールド魔法のサーチ効果でシェイクダウンをサーチできるため、メタル真竜の闇の護封剣やメガリスのダイヤモンドクラブキングによるハングオンマッハの突破も阻止できる。そしてターンが返ってくれば、メタルのアドバンテージ獲得能力と後続により、さらに有利な盤面を形成できる。そのためFAの先行盤面はNR限定戦の中で最も強力なものの一つといえるだろう。
弱点
 メガリスやラビオンアースに対して有効打となるライトニングボルテックスに弱い点が瑕である。
 また メタルの破壊先をFAのフィールド魔法にしたいため、真竜のギミックを採用しづらい。そのため盤面解決力が低い上に、FAが手数にならないため後攻時のパワーが低い。さらに先攻でハングオンマッハを成立させるためには、FAカード2種類とメタル2枚の4枚初動が要求されるため、再現性も低い。

構築例

その他採用が検討できるカード
ターボチャージャー、ピットストップ、ダウンフォース、破械ギミック

・先攻時の強さ 9
・後攻時の強さ 4
・対応力、柔軟性 5
・安定性 5
・継戦能力 8

戦華真竜

デッキの強み
永続を張り替えて戦うテーマである戦華に墓地へ送られることがアドにつながる真竜を混ぜた構築。魏の武将が破壊をトリガーに効果を起動できるため、相手ターンに破壊する効果を持つ真竜魔法罠と非常に相性が良い。張遼や周瑜の効果で相手モンスターの効果無効や盤面処理が狙える。墓地リソースの回収や後続の確保も可能である。盤面処理能力も高く魔法罠やモンスターを問わず処理に困らない。
弱点
破壊をトリガーに展開する都合上、破壊以外の処理手段に乏しい。破壊耐性は周瑜で効果を無効にすればよいが、破壊されることでアドバンテージにつながる破械やメタルにアド差をつけにくい。リーサルをとる速度が速いわけではないため長期戦になるが、メタルほどアドをとれるわけでもなく、環境トップレベルの継戦能力を有しているわけでもない。盤面にリソースをためる都合上、ベトールの妨害が重い。環境的に逆風だろう。

構築例

その他採用が検討できるカード
ラヴァループ、デモンズチェーン、次元の裂け目、破壊輪、ドラグマパニッシュメント、迷い風、奈落、サイクロン

・先攻時の強さ 7
・後攻時の強さ 6
・対応力、柔軟性 8
・安定性 7
・継戦能力 8

ドラゴンメイド

デッキの強み
 一度アクセスしたドラメが無限にリソースになるため、継戦能力の非常に高い罠型のデッキ。墓地リソースが重要なドラゴンメイドでは崩壊の守護竜が非常に強く使える点が強みである。バスターモードのギミックを採用することや、パルラのサーチにつながる1枚初動を採用することで初動の少なさをある程度軽減している。増産工場でドロー加速をしたり、ディノミの手札コストが重くなかったりする点も魅力である。罠型のコントロールデッキの弱点である優位性を築くのが遅くアグロにライフをとられる点も、お片付けの墓地効果で壁を作れるため大きな問題にならない。
弱点
 しかしそれでも初動が少ないことや罠型のテーマがメタルやメガリス、花札等の環境デッキに強くないことが弱点である。またリソースが続くため長期戦に強く見えるが、メタルの圧倒的なアドバンテージ獲得能力と比較すると、長期戦に強いとは言えないだろう。妨害もさほど多いわけではなく使い切りのものになるため、手数の多いメガリスなどと対面すると罠切れを起こしかねない。罠切れを回避するためのドローソースも増産工場しかないため、優位性を築くのが遅いだけではなくベトールの受けも悪い。

構築例

パルラ軸

その他採用が検討できるカード
パニッシュメント、ドラゴンフライ、バージェストマ

・先攻時の強さ 6
・後攻時の強さ 6
・対応力、柔軟性 8
・安定性 6
・継戦能力 9

妖仙獣

デッキの強み
 後続を確保できる妖仙獣のギミックでアドバンテージを稼ぎながら、罠で妨害するデッキ。中でも雑にアドをとれる三太刀と鞭が強力で毎ターン2アドとりながら展開できる。手札に戻る効果も激流葬と相性がよく、相手にだけ盤面除去を押し付けられる。一太刀のバウンス効果は壊獣と相性がよく、最低限の盤面解決力も備えている。
弱点
 魔法罠への除去がなくエマ―ジョンのような維持すると毎ターンアドをとれるカードを貼られるとアド差をつけづらい。また罠型デッキであることも環境的には逆風である。さらに妖仙獣は下級を2体以上引かないと強くないため、初動の要求値が高い。そのうえ墓地リソースを活用する能力や破壊耐性を持たないため、盤面を処理されることへの耐性が低い。妖仙獣の下級を盤面に並べてからベトールや激流を受けると再起不能なまでにダメージを受けかねない。
Psy型と純の強みの違いについて
 
Psyを採用すると後手の防御力が向上する。このデッキは激流葬や吊り天井で相手盤面のみを処理できるが、吊り天井の発動条件である盤面にモンスター4体をそろえづらい。Psyのギミックがあれば、盤面にモンスターを供給できるため、吊り天井の効果を発動しやすくなる。さらにPsyの弱点であった特殊召喚したドライバーが除外されてしまうことも、激流や吊り天で破壊することで回避できるようになる。しかし妖仙獣は下級を2枚以上引くことが要求されるため安定性が低いが、Psyもまた下級とサーキットやオーバーロード、激流葬のような場に出た下級を生かすカードと重ねて引かなければ強くない。したがって下級2枚とPsy2枚と罠2,3枚を5枚の手札の中に引かなければならない。当然ながら先攻の手札は5枚しかないため、このような都合の良い引きは不可能である。したがってただでさえ都合よくバランスよく引かなければならないデッキであるのに、さらにかみ合わない手札になりかねない。Psyのギミックを外し純構築に寄せれば、罠と妖仙獣の比率を高めることができるため、初動の安定性が向上する。

構築例
Psy型

純(メタビ)

その他採用が検討できるカード
ディノミスクス、聖杯、デモンズチェーン、奈落

・先攻時の強さ 7
・後攻時の強さ 7
・対応力、柔軟性 6
・安定性 5
・継戦能力 7

ラビュリンス

デッキの強み
 ラビュリンスに破械ギミックを採用することで、デッキから自由に罠を持ってこれるフェアーウェルカムを活用し破械衝動などの妨害カードにアクセスできるようにした構築。毎ターン衝動を使いまわすことができ、罠切れが起こりづらい。破械のギミックによる盤面処理はラビュリンスの下級と相性がよく、継戦能力も高い。さらに破壊による除去に対して後続を呼び込めるため、ベトールやオリハルクなどの妨害や萩やライトニングボルテックス、サイクロンなどの盤面除去にも耐性がある。
 そのうえアルハのような召喚権を使わない初動があり、ラキアや衝動がフリーチェーンで自分フィールドのカードを除去できるため迷い風やディノミスクス等のカードにも耐性があり、後攻の妨害貫通力も高い。
 またランク3エクシーズモンスターにバック除去や対象に取らないモンスターの除外、リソース回復など、強力な効果を持つものが多い点も強力である。
弱点
 環境デッキであるメガリスが破壊による除去にたけているため、破壊による除去に弱いテーマや召喚狩りに弱いテーマは環境から姿を消した。したがってメインの妨害になる破械衝動が刺さりづらい。また下級を並べるビートダウンになるため、打点の高いモンスターを展開しづらい。さらに同じミッドレンジデッキであるメタルと比較するとアドバンテージを稼ぐ能力が低く、長期戦でアドバンテージ差を広げづらい。メタルも破壊に強いテーマであるため、環境においてメタルではなく破械を使う意味が薄い。
インフェルノイド型ラビュリンスについて
 インフェルノイドの最強カードである煉獄の狂宴をフェアーウェルカムでサーチするデッキ。狂宴にアクセスできるカードがデッキに15枚あるため、安定性も十分である。狂宴は1枚ですさまじいアドバンテージをたたき出すカードである。狂宴が通れば十分な墓地アドバンテージだけではなく相手の墓地のカードを3枚除外したり魔法罠、モンスターへの破壊やバウンス、デッキバウンス、選んで除外など多彩な除去、妨害が使用できる。中でもフリーチェーンの墓地除外が3回使える点がメガリスに対して強く刺さる。
 またラビュリンスの家具が手札コストを要求する点やフェアーウェルカムが場に悪魔族を要求する点においてノイドと相性が良い。さらにノイドのギミックである煉獄の落とし穴もラビュリンスの家具の墓地効果のトリガーになる。
 しかしフェアーウェルカムでセットした狂宴の発動が遅く、盤面処理能力の高いデッキ相手には発動前に処理される可能性がある。また狂宴のコストをねん出するのが意外と難しく、フェアーウェルカムで煉獄の落とし穴をセットしても2000以上の打点のモンスターを出さないようケアされる恐れもある。

構築例

ノイド型

その他採用が検討できるカード
邪神の大災害、リソースを回復するカード(エグゾディオス)、妨害罠、魔弾ギミック

・先攻時の強さ 6
・後攻時の強さ 5
・対応力、柔軟性 8
・安定性 7
・継戦能力 7

パシフィス

デッキの強み
 幻煌の都パシフィスの効果で罠を補充して戦うコントロールデッキ。罠型の弱点である罠切れをパシフィスのサーチによって補い、バック除去を潜海奇襲によって補う。特に潜海奇襲の破壊耐性が強力で、メガリスやメタル、花札といったバック除去の強いテーマに対しても永続を維持して戦うことができる。ギミックからサーチ、サルベージできる螺旋波の効果でデッキから幻煌龍スパイラルをリクルートでき、罠の引きすぎで前盤面が維持できないようなことにもならない。サーチする妨害罠も相手の動きを見てから選択できるため、状況や対面のデッキに合わせた選択が可能であり、罠の効果が刺さらないことにもなりづらい。潜海奇襲で墓地のパシフィスを拾えるため、パシフィスでベトールの妨害を釣り、相手ターンに墓地のパシフィスを回収すれば、メガリス対面の後手から捲りに行く筋もある。
弱点
 フィールド魔法のパシフィスにアクセスできないと始まらないテーマであるため単純に初動率が低い。また潜海奇襲をサーチする手段もないため、バックを守る動きの再現性が低い。また自分フィールドにフィサリアがいると幻煌罠の発動条件を満たせなくなるため、フィサリアとの相性も悪い。潜海奇襲でフィサリアをどかせば発動条件を満たせるが、それもパシフィスと潜海奇襲を重ねて引くことを要求される。水属性モンスターの比率が低いため、フィサリアの効果でパシフィスをデッキから墓地に送ることも難しい。したがって潜海奇襲とパシフィスを重ねて引ければ最強だが、再現性が低いデッキだと言わざるを得ない。また潜海奇襲を引けない場合、メタルやメガリス、花札といった環境テーマの容赦のないバック除去にさらされることになる。繰り返しになるが現環境において罠型のデッキは逆風である。

構築例

その他採用が検討できるカード
裂け目、聖杯、ライトニングボルテックス、暗岩、海潜奇襲、カードカーD、無双の拳、バージェストマ、D/D/D

・先攻時の強さ 10
・後攻時の強さ 6
・対応力、柔軟性 8
・安定性 5
・継戦能力 7

ジェネレイド

デッキの強み
 ジェネレイドステージからウートガルザを立てることで手軽に1妨害を立てられるデッキ。NR限定戦では手札1枚から打点のある上級が出るだけでも強いのに1枚から毎ターン1妨害になるのは革命的である。ウートガルザの妨害もフリーチェーンで対象にとって除外するものであり、ベトール等の破壊の受けを重視したデッキに重く刺さる。例えばメタルやメガリスは墓地のリソースを獲得する能力に優れているが、除外されたカードを回収することはできない。また花札は召喚狩りに弱いが、松が破壊されるとアドを稼げるため、松への召喚狩りへの耐性があった。しかし除外されてしまうと何の後続も残らない。さらに墓地に花札が落ちないため、札再生が手数にならない。そのため毎ターン松を召喚狩りされるだけで完封される恐れがある。
 またフィールド魔法に依存したテーマはサイクロンに弱いが、ジェネレイドは試練の効果で舞台と支配の2枚をサーチできる。そしてこの支配がサイクロンによる舞台の破壊を防ぐことができる。したがって試練初動の場合や支配と舞台を重ねて引いた場合は、相手のサイクロンを貫通することができる。さらにサイクロンの打ちどころをステージにできるため、他の永続を維持しやすい。
弱点
 舞台へのアクセス率が低く、盤面の再現性が低いことが何よりの弱点である。打ち出の小づちやポップアップなどのマリガンカードを入れても、先攻時の舞台へのアクセス率が75%程度しかない。また惑星探査機や舞台は妨害受けが悪く、後攻だとさらに舞台の効果を通しづらい。さらにウートガルザの1妨害が召喚狩りとしては強力だが、後攻をとった際にまくるのには不十分である。またメインギミックからアクセスできる盤面へ干渉するカードがウートガルザだけであるため、対象耐性を突破しづらい。さらにウートガルザの盤面解決はターンをまたぐものであるため、ラビオンアースの処理が間に合わない。

構築例

その他採用が検討できるカード
ライトニングボルテックス、聖杯、一枚初動を持つ他のギミック(ガジェット、バスターモード、ドラゴンメイド)、ナグルファー、無双の拳、ダブルバンドアームマジック、ヒエラルキア、暴君の暴言、召喚の呪詛

・先攻時の強さ 10
・後攻時の強さ 5
・対応力、柔軟性 6
・安定性 6
・継戦能力 7

イダテン

デッキの強み
 カジュアルの交流会でよく見かけるイダテンがTier3に位置しており驚いているかもしれないが、イダテンは間違いなく環境デッキの一角であり、カジュアルデッキにはまず負けないデッキである。一般的なイダテンデッキは罠がふんだんに採用され、ミッドレンジとして用いられるが、本来のイダテンは圧倒的な火力で1キルする超速アグロデッキである。そしてこのデッキはジョーカーズナイトで無限に墓地のモンスターをデッキに戻せるためリソース回復能力が高く、往復1ターンでイダテンの2枚サーチが通るためアドバンテージ獲得能力にも優れている。そのため万一リーサルに達しなかったり、リーサルより罠ケアを優先したりした場合、環境デッキ相手にリソース戦を持ち込むことができる。さらに素引きした生き物が融合やXYZの素材として無理なく活用できほぼ腐らないため、手数や安定性にも優れている。イダテンのサーチ先はバック除去やモンスターの対象に取らない除外、XYZ召喚のための横展開や融合召喚効果持ちなど、多彩な選択肢があり対応力も非常に高い。さらに妨害罠を意識してリソースをため込む展開や、自分のモンスター全体に対象耐性を付与しディノミや迷い風をケア、ベトール受けをよくする展開もある。さそのうえメガリスを意識した溶撃や裂け目、超古代生物の墓場などの妨害への受けも良い。したがってメガリスへのメタデッキに対しても優位に立ち回れるだろう。
 このデッキはひどく劣った構築が出回っていることや状況に応じた罠ケアのできるプレイヤーが少ないため不当に低く評価されているデッキである。きちんとした構築や展開を心がければTier3としての性能を十分に備えている。
弱点
 
相手ターンの妨害がほぼないため先攻を譲られるとリソースや後続を用意する動きしかできない。後攻デッキの天敵である@イグニスターの先行盤面には抗えるが、メガリスの妨害を越えてリーサルをとるのは難しい。妨害を越えたうえでバックを処理することも難しいため、エマ―ジョンやポータルがフィールドに残ってしまう可能性もある。そしてメガリス対面でリーサルをとれず妨害盤面も作れないと、次のターンが返ってくるとは考えにくい。テンマで対象耐性を付与する展開もあるが、展開途中にテンマが着地するため、メガリスのプレイ次第でテンマ着地前にベトールを打たれる可能性もある。相手のメガリスが非常に優れたプレイヤーであれば、アンフォームドを活用してテンマの耐性を貫通する展開をとってくることも考えなければならない。したがってメガリスに勝ち越すのは難しいだろう。

構築例

その他採用が検討できるカード
狡猾な落とし穴、撲滅の使命者、レベル5戦士族(ウォークライ、剛鬼、ターレットウォーリアー、UA)

・先攻時の強さ 4
・後攻時の強さ 7
・対応力、柔軟性 7
・安定性 7
・継戦能力 7

G天威

デッキの強み
 ボールパークのギミックにより後攻ワンキルを目指すデッキ。怪獣やヴィシュダ、ライトニングボルテックス等のまくり札で貫通力が高い。ラビオンアースのような盤面に対してであれば、捲り札の連打からリーサルを容易に狙えるだろう。カルクラグラや龍輪などの貫通札があれば複数の壁を壁を貫通したリーサルも狙えるだろう。
 このデッキの真骨頂はフィールド魔法を引けなくても強力なデッキであることだ。ボールパークなしでリーサルを狙うことは難しいが(龍輪やカルクラグラが絡めば狙えなくもない)、天威のギミックやゴキポールで盤面を処理しながら鬼神ビートやダブルバイトビートが狙える。シュターナやマニラが絡めば、破壊耐性と対象耐性付きの3000打点になるため突破が困難になる。
弱点
 メガリスのベトールを食い止めるためには後攻用のまくり札を2、3枚引く必要がある。さらにキーカードであるボールパークが6枚しかないため、後攻1ターン目にボールパークを引ける確率が64%しかない。パスファインダーの妨害受けが悪いことも考えると、再現性の高いコンボとは言えないだろう。

構築例

その他採用が検討できるカード
D・D・D、激流葬、迷い風、バージェストマ、無双の拳、無崩の地、ハガクレミノ、サイクロン、撲滅の使徒、狡猾な落とし穴、パシフィス、壊獣

・先攻時の強さ 3
・後攻時の強さ 8
・対応力、柔軟性 7
・安定性 6
・継戦能力 6

溶撃真竜

デッキの特徴
 豊富な手数と継戦能力を持つメガリスに単発妨害の罠は無力であるため、無限妨害になりうる永続を厚く採用したデッキ。メガリス対面で先行をとればほぼ勝てるということが最大の強みである。メガリスは罠への貫通力や除去能力が高いため、練度のあるメガリスほどサイクロンの採用が少ない。そのような構築に対しては永続1枚開くだけで勝ててしまうほど強力に作用する。中でも帝王の溶撃が強力で、これを貼ればメガリスの回答が素引きアンフォームド2枚+αか素引きアンフォ+素引きベトール+αしかない。特定のカード2枚とさらにほかの展開札をビタで引くようなことはほぼ起こらないため、メガリスが溶撃を処理するのは不可能である。また超古代生物の墓場を処理できるカードもいくらの軍艦だけになる。もちろんファレグの永続効果でパンプした下級でビートされる可能性もあるが、超古代生物の墓場が残っているだけでメガリスにはまともな妨害と他の永続を割る手段が失われる。つまり永続で相手の展開を大きく制限し、数少ない展開手段や勝ち筋に他の永続や単発妨害を当てればメガリスを完封することができる。
 メガリス同様手数で後手から捲るモンスター主体のデッキである花札も、同じ方法で完封することができる。環境デッキの二つに有利、微有利をとれることが最大の強みだろう。
弱点
 このデッキはメガリスに勝つためのデッキであるため、他のデッキに勝てないことが最大の弱点である。なかでもメタル真竜が天敵である。なぜならメタル真竜はバック除去を展開札として活用するテーマであるため、ブンボーグや真竜魔法、パラツイで簡単に永続を解決できる。モンスター以外の方法で永続を処理することも容易であり、永続がほぼ刺さらない。
 またそもそも本当にメガリスに勝てるのかどうかも疑問が残る。まず先手を取らなければ永続が間に合わず、ベトールの全体除去を越えづらい。もちろん溶撃や超古代生物の墓場のような、後手からも機能する札もあるが、ベトールの全体処理があまりにも重い。先手を取った場合も召喚の呪詛や次元の裂け目程度であれば、他の罠の引き合わせやメガリスの引き次第で貫通されかねない。永続を貼れても上級を維持できなければライフ差で負ける可能性もある。さらにメガリスがサイクロンを採用している可能性もある。したがってメガリス対面のすべてを勝てるデッキとはいえないどころか、初動率の関係上メガリスに負け越す恐れもある。
 さらに真竜の上級のうちまともに機能するのはイグニスHとマジェスティMの6枚だけである。この6枚をフィールドに維持できないとジリ貧負けするするため安定性が低い。運よくこれらのカードを引けても相手に処理されてしまうと後続に困る。上級を引ける枚数が少ないと、手数も盤面解決力も出ないため後手まくりが難しい。したがって先行をとり6枚しかない上級を素引きし、致命的に刺さる永続と相手の勝ち筋をつぶす単発妨害のすべて引かなければ勝ちづらい。そのうえ真竜罠をサーチする手段がないため、罠は素引き前提となる。真竜罠がなければ打点のあるモンスターの突破が難しい。以上のことから安定して勝てるデッキとは言えないだろう。

構築例

その他採用が検討できるカード

迷い風、霧剣、ディノミスクス、激流、ライトニングボルテックス、聖杯

・先攻時の強さ 8
・後攻時の強さ 5
・対応力、柔軟性 5
・安定性 4
・継戦能力 5

U.A.

デッキの特徴
 先攻ではパーフェクトエースやストロングブロッカーで妨害を作り、後攻ではダンカーの盤面処理能力で捲りに行くデッキ。冥界の宝札やスタジアムが絡んだ時の爆発力は非常に高く、上振れるとダブルパーフェクトエース+ストロングブロッカーのような、非常に強力な盤面を形成できる。魔法罠に対する妨害も構えられるため、花合わせのような従来のデッキでは無効にできなかったカードを止められるのも魅力である。
弱点
 このデッキの妨害は原則相手ターンにしか打てないため、自分ターンに相手が打つ妨害が止められない。中でも盤面への全体処理に弱いため、激流葬やメガリスベトールなどの全体除去に非常に弱い。また魔法罠を維持することでアドバンテージを稼ぎながら戦うテーマであるため、花札やメタル真竜のようなバック除去に優れたテーマにも弱い。U.A.はメタルにもメガリスにも勝てないため、環境的に大きく逆風である。そしてメタルメガリス以外の環境デッキに対しても大きく有利をとれるわけではなく、互角程度である。もちろんメガリスを意識し溶撃等を採用した構築では、大きく上振れるとメガリスを勝てることもあるだろう。しかし安定性の観点からある程度試合数を重ねると、メガリスに勝ち越すことはできない。またその構築だとメガリス以外の対面にも勝てなくなる。したがって、メガリスを割り切って他のデッキと互角の勝負をせざるを得ないだろう。

構築例

その他採用が検討できるカード
イダテンギミック(蛮族の饗宴、テンマ、ジョーカーズナイト、カイキ、カイザ)、巨大ネズミ、荒野の女戦士、マーレラ、裂け目、溶撃、オーバーウェルム

・先攻時の強さ 7
・後攻時の強さ 6
・対応力、柔軟性 7
・安定性 7
・継戦能力 6

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