見出し画像

罠型NRデッキ構築論

はじめに

 NRカジュアル環境において、罠型の構築は非常によく見かけるアーキタイプの一つだ。どのデッキにどの罠が採用されるかを考慮して戦うことが重要であることは言うまでもないだろう。今回は主要な罠カードの紹介と評価、採用されるデッキなどについて解説する。もちろん罠の評価は環境の影響を強く受けるため、どの罠が強いかという問題は環境次第になる。しかしそれではカードゲームである以上、カードの評価は全て状況と環境によるとしか言えなくなってしまう。そこで今回はやや初心者向けの記事であることを考慮し、NoRichesやカジュアル~ややガチ環境までを想定した環境における評価をとることにした。この記事に書かれている評価をうのみにするのではなく、自分の戦う環境を想定して取捨選択してほしい。

(著者略歴 NR環境のCS実績 優勝×11、準優勝×2、4強×0)

環境における罠型の立ち位置

 NRスタンダード(俗にいうメガリス環境)においては、メタル・メガリスの罠の受けと魔法罠除去能力が非常に高いため、罠型というデッキそのものが逆風である。迷い風や激流葬といった強力な妨害札が致命傷にならない。またベトールの除去も重く、罠型がメガリスの先行盤面を捲るのは至難の業だ。
 メタルやメガリスの弱体化されたNoRichesなどの独自レギュレーションやカジュアル環境では罠型が最強のデッキになる。展開系の着地点となるようなエース級の特殊召喚モンスターは高レアリティに設定されており、展開を伸ばしても大したモンスターが着地しない。したがって手札とリソースを消費し展開を伸ばすよりも、汎用罠を数枚セットした方が強力である。
 メガリスやメタルフォーゼ、花札、マジェスペクターのようなギミックが強力なデッキは、ギミックを通すことが重要になるため罠の比率が落ちる。しかしこれらのデッキほどのパワーのないデッキは、ギミックを通すよりも罠を伏せたほうが強力であり、罠の比率が上がる。したがって独自規制やカジュアルなどのパワーの低い環境では特に罠が強力な環境になるだろう。

罠の採用基準について

 罠カードにおいて一番重要なのは、腐らずに有効札になることだ。罠型デッキの一番よくある負け筋は妨害数が足りないことであり、アドバンテージやリソース切れはその次である。一枚の罠の持つバリューが大きいため、その罠が死札になっただけでも大きく劣勢になる。したがって攻撃反応罠やイタチの代暴発のような、腐りやすい罠の採用は極力避けるべきである。
 しかし例外として罠剛鬼のような罠を20~30枚積めるようなデッキは、奈落の落とし穴のような腐りかねない罠を数枚採用することが許される。なぜならそれらのカードがたとえ腐ったとしても、2,3枚の妨害罠が残るからだ。同じような効果の丸い罠を4,5枚伏せるよりもその中に変わった罠が1枚混ざっていた方が、状況に合わせた最も効果的な罠を投げやすい。したがって妨害罠を大量に使用するデッキに限り、ピーキーな罠をほんの少しだけ混ぜることが許されるだろう。

汎用罠カードとその評価

モンスター除去系

激流葬

評価:☆☆☆☆☆

 いわずと知れた最強の罠カード。NRは魔法罠に対する発動無効持ちがほぼ存在せず、破壊耐性持ちも展開途中にバック除去が行えるデッキも少ないため、このカードの通りがものすごくよい。展開を最後まで眺めた後、最も効果的な局面でこのカードを開くと、一撃必殺級のダメージを与えられる。
 それだけにこのカードを意識した展開をする人が多く、激流葬を無視して展開を伸ばすのか手札にリソースを抱えるのかの駆け引きが重要となる。そのためブラフのセットカードを数枚光らせておくだけでも、相手は罠型を警戒して展開を伸ばさない可能性がある。また相手の最大展開はどこなのか、このまま展開が伸びるのかの判断する必要があり、幅広いデッキへの理解が求められる。
 なおこのカードはタイミングを逃すカードであるため、メガリスなどの器用なテーマはチェーン2以降のSSを連打しながらベトールの着地を目指す可能性があることに注意したい。

バージェストマ・ディノミスクス

評価:☆☆☆☆★

 手札コストと引き換えにカードを除外できるカード。表側のカードであれば、コントローラーや魔法罠を問わないため非常に対応力が高い。バック除去や破壊以外の除去手段の少ないデッキに採用すると、デッキの弱点が緩和される。手札コストが要求されるため、アド損が気にならないテーマや手札コストが墓地効果を発動するトリガーになるデッキで採用される。

ドラグマ・パニッシュメント

評価:☆☆☆☆★

 私はガイアームを評価していないため、専らスカルワゴンやマスターオブドラゴンナイトと一緒に採用されるカード。一対二交換のできるカードであり、打てばアドバンテージになる。フリーチェーンで使いやすく、打点1700以下はスカルワゴンラインという考え方を作り出した。EXデッキに頼らないデッキで採用される。

強制脱出装置

評価:☆☆☆☆★

 数あるモンスター除去系の罠カードの中でも、腐ることがほとんどないことが強みのカード。長期戦になりやすいNRだと、バウンスが相手のリソース回復に寄与してしまう点や、バウンスした下級モンスターを次のターンにもう一度召喚される可能性があり、スタンダード環境ほど強くはない。それでもEXデッキからSSされたモンスターをバウンスすれば、実質的な一対二交換が狙える。またNRに対象をとらないカード効果はほぼないため、自分のモンスターをバウンスすることでエスケープすることもできる。

狡猾な落とし穴

評価:☆☆☆★★

 罠をほぼ採用しないデッキに採用されるカード。強力なカードをもち、墓地に罠がなければほぼ腐らない最強のカードになる。ただし罠の少ないデッキで採用されるため、腐っていた相手のバック除去の的になるという弱点がある。

破壊輪

評価:☆☆☆★★

 フリーチェーンでモンスターを除去する使い勝手の良いカード。強制脱出装置と異なり、破壊耐性持ちや破壊されることでアドバンテージにつながるモンスター、自分のモンスターなどに当てにくいが、相手のリソースや後続を断ちやすい。環境次第で採用できるだろう。

つり天井

評価:☆☆☆★★

 条件を満たせばフリーチェーンの激流葬になるカード。NRには展開系が少ないため、相手にモンスターを4体供給してもらうことを期待するべきではない。したがって自分もモンスター2体ほど供給でき、自分のモンスターが破壊されてもアド損にならないテーマで採用される。

鳳翼の爆風

評価:☆☆☆★★

 バージェストマ・ディノミスクスの亜種。あちらは罠モンスターとしての活用やピカイアのコストなどの役割、効果で手札を捨てられるなどの利点があるが、こちらは裏側のカードも対象に取れることやデッキバウンスができること、相手のデッキトップを固定できることが強みになる。除外への耐性を持つデッキが少ないことや、長期戦になりやすいNR環境では相手のリソースを枯らすことが重要であるため原則ディノミスクスが優先される。

奈落の落とし穴

評価:☆☆☆★★

 モンスターと一対一以上の交換が狙えるカード。召喚反応であることと、打点による制約があること、破壊を介する除去であること、タイミングを逃すことが弱点である。展開途中でバックを除去する汎用札であるグランパルスが奈落を踏むことや、1500以上の打点のモンスターや耐性を持たないモンスターを使用しないデッキがほぼ存在しないため、意外と腐りにくく一対一以上の交換が狙える。

時空の落とし穴

評価:☆☆☆★★

 強制脱出装置の亜種であるバウンス系の妨害罠。あちらと異なりライフコストを要求する点や発動条件が重い点で劣るが、デッキバウンスや複数体の処理ができる点、対象をとらない点で優っている。剛鬼やパシフィス、ジェネレイドのような罠ビ系のデッキが相手だと手札やEXデッキをあまり使わないため、このカードが腐る可能性がある。環境に応じて採用を検討するカードの1枚になるだろう。

バージェストマ・カナディア

評価:☆☆☆★★

 月の書系のカードの1枚。このカードは罠モンスターとして活用できる点と、ピカイアの手札コストになるという点で優れている。ピカイアを採用した罠ビートでは、バージェストマの比率を上げる必要がある。そのためバージェストマの貴重な妨害カードの1枚として採用されることが多い。

月の書

評価:☆☆☆★★

 スタンダードでは貫通札として用いられることが多いが、NRには無限泡影やスキルドレイン、赤霄のような対象をとる無効系妨害が迷い風程度であり、貫通札として使用しづらい。妨害がモンスターより罠に多いため、後手まくりの札として運用するのも難しい。セットして妨害カードとして運用するならば、速攻魔法である必要がなく他の罠カードの方が優れている。

昇天の黒角笛

評価:☆☆☆★★

 チェーンにのらないモンスターのSSを無効にできるカード。耐性持ちやSS時の効果、フィールドから墓地に送られたときの効果などを無視して上級モンスターと一対一交換ができるため、非常に強力なカードになる。しかしNR環境にはEXデッキを使用しないデッキが多い。それらのデッキはチェーンにのらないSSを使用しないことが多く、このカードが腐る可能性がある。

自由解放

評価:☆☆☆★★

 発動条件が重く発動タイミングが限定的であるが、強力な効果を持ったカード。自爆特攻でも条件を満たせるため、能動的な発動が狙える。ダメージステップに発動するカードであるため、フリーチェーンでのカードでエスケープされにくく決まれば強力である。

エネミーコントローラー

評価:☆☆★★★

 妨害として用いるならば二対一交換であり、他の妨害罠の方がコスパが良い。そのため速攻魔法であることを活かし、自分のモンスターエスケープさせながら相手モンスターのコントロールを奪い、後手まくりを目指す運用になる。自分のモンスターを処理しながらも他の方法で手数を用意できるデッキで採用するべきだろう。

心太砲式

評価:☆☆★★★

攻撃反応罠でモンスターしか処理できないため、使い勝手の悪いカード。メインフェイズの展開がすべて通ってしまえば、モンスターを1体除去した程度ではどうにもならない可能性がある。自分の攻撃にも反応することは強力だが、自分のターンに打つ除去であれば罠である必要がない。汎用カードとしての運用は難しいだろう。

煉獄の落とし穴

評価:☆☆★★★

 条件は重いが効果を無効にし破壊できるため、耐性持ちやSS時の効果を持つモンスターを処理しやすい。打点2000以上のモンスターを使用しないデッキは少ないが、モンスター除去カードでありながら召喚狩りが行えないため、致命傷になるポイントに妨害を当てられない。一度回りだしたら止まらないテーマにこのカードを当てても、それまでに稼いだアドバンテージで貫通される可能性がある。使ってみて予想以上に弱いことを実感したカードになる。

底なしの落とし穴

評価:☆★★★★

 モンスターを永続的に裏側にするカード。単にモンスターの表示形式を変更したいのであれば月の書やカナディアの方が優れている。複数体のモンスターを同時にSSするテーマや対象耐性持ちのモンスターが少ないため、永続的に裏側にすることを活かした使用が求められる。しかし相手フィールドに裏のモンスターが残るとこちらの攻撃が通らなくなってしまい、時間稼ぎにしかならない。時間稼ぎが重要なテーマや直接攻撃持ちの多いテーマ以外では採用できないだろう。

電網の落とし穴

評価:☆★★★★

裏側除外という強力な除去効果を有しているが、発動条件が非常に重い。裏側除外な点を活かして、ピン刺しのキーカードを飛ばしたいが、該当するカードが墓地やデッキから特殊召喚されるとは考えにくい。このカードは使えるときに使わないと腐ってしまうカードであるため、裏側除外でキーカードを飛ばせるタイミングまで温存するという運用が難しい。NRフェスのレギュレーションでは制限カードのフールをアンフォームドでデッキからSSさせたときに使用するカードとして用いられたが、メガリスの特化メタならば次元の裂け目や超古代生物の墓場などの無限妨害の方が優れている。

魔神火炎砲

評価:☆★★★★

エクゾディアパーツとセットで採用されるカード。うまく決まれば毎ターン強制脱出装置の効果を使用できる。しかしデッキに素引きの弱いカードを複数枚採用する必要が生じるため、ギミックでマリガンできるテーマやコストとして活用できるテーマでないと採用しにくい。汎用カードとしての運用は難しいだろう。

統制訓練

評価:☆★★★★

複数体のモンスターを除去できるカード。効果の特性上全てのモンスターを処理することができないため、召喚狩りのような妨害として運用できない。またレベルを持たないモンスターに対しても無力である。

炸裂装甲

評価:☆★★★★

モンスター除去系の攻撃反応罠としては心太砲式と役割が被る。あちらはデッキバウンスできる点や、自分の攻撃に反応する点で優れているが、こちらはモンスターを破壊しリソースを枯らせる点で優れている。しかし基本的には破壊よりデッキバウンスの方が強力であるため、心太砲式より優先して採用される理由はない。テキストからは分かりにくいがこのカードも対象をとるカードになる。心太砲式は大量に採用するカードではないため、このカードを4枚目の心太砲式にすることも難しい。このカードが採用されることはないだろう。

串刺しの落とし穴

評価:☆★★★★

攻撃反応罠としては心太砲式や炸裂装甲と役割が被る。こちらは対象をとらない効果であるという点で優っている。召喚されたターンのモンスターしか処理できないため、攻撃反応罠の中でも特に高校で使いにくいカードになる。またNR環境に対象耐性持ちが多くないことや、ラビオンや混沌青眼を立てるデッキは先行型のデッキが多く、このカードとの相性が良くないことから、採用するべきではないだろう。

深黒の落とし穴

評価:☆★★★★

レベル5以上のモンスターを除外する召喚反応罠。NRはシンクロ軸のデッキが少ないため、レベル5以上のモンスターが特殊召喚されることは意外と少なく、腐りやすいカードになる。

スウィッチヒーロー

評価:☆★★★★

決まれば強力なカードであるように見えるが、発動条件が重い。何とかしてモンスターの数を調整して発動を通しても、効果処理時にモンスターの数がそろっている必要があるため強制脱出装置や墓地のバージェストマなどでモンスター数を変えられると不発となってしまう。使い勝手の悪いカード。

ダブルマジックアームバインド

評価:☆★★★★

モンスター2体の除去が狙えるカード。単に除去を狙うのであれば激流葬やつり天井の方が優れており、自分のモンスターをリリースしたいのであれば弩弓部隊の方が優れている。そのため相手モンスターのコントロールを奪えることに注目した運用になる。しかしそれでは相手依存であることをぬぐえず使い勝手が悪い。

死者への供物

評価:☆★★★★

緩い条件でモンスターを除去できるカード。じっくりとアド差を広げていく罠型のデッキにとってはドロースキップが致命的である。後攻1キルを目指すデッキであれば、ドロースキップというデメリットを踏み倒せるが、妨害が魔法罠に集中していることが多く、妨害を乗り越える札になりにくい。後攻デッキがアド損関係なくモンスターを処理したいのであれば、ライトニングボルテックスの方が強力である。

連鎖破壊

評価:☆★★★★

相手のリソースを枯らすためのカード。直接的な妨害にならないということが大きな弱点である。ピーピングがしたいのであれば紅蓮の使名者の方が優れている。相手のリソースを枯らしにいくコントロール系のデッキは、妨害が足りず貫通されることが大きな負け筋であり、妨害に絡まないカードを採用しにくい。

イタチの大暴発

評価:☆★★★★

自分のLPが少ない時に相手モンスターの除去が狙えるカード。相手モンスターをすべてデッキバウンスするときに真価を発揮するが、序盤で使いにくいという致命的な弱点を抱えている。罠型テーマは妨害数が足りないために負けることが一番多い敗因であるため、序盤に妨害になりにくい札を採用しにくい。序盤で相手の攻めを受けきれないデッキには、中終盤のことを語る資格がない。原則として採用が考えられないカードである。

バック除去系

サイクロン

評価:☆☆☆☆★

太古から存在するバック除去カード。オレノイデスと役割が被るが、こちらは速攻魔法であるため後攻デッキで使用しやすいという点で優っている。速攻魔法であるため、王の舞台やパシフィスといった迅速に処理する必要のあるカードを除去しやすい。しかし迷い風やバージェストマのような墓地効果持ちや、天地開闢のようなフリーチェーンのカードを割ってしまうとアド損してしまう。環境に応じて採用するべきだろう。

バージェストマ・オレノイデス

評価:☆☆☆☆★

サイクロンと役割が被るが、こちらは罠モンスターとして活用できる点とピカイアのコストになる点で優っている。このカードであれば相手の魔法罠と一対一交換した場合に、こちらには墓地リソースが残るため駒得になる。

サンダーブレイク

評価:☆☆★★★

ディノミスクスや鳳翼の爆風の亜種の一つ。こちらはディノミスクスと異なり裏側のカードを対象に取れる点で優っている。しかし鳳翼の爆風であれば裏側のカードも対象に取れるため、こちらを優先する理由にはならない。原則として破壊よりもデッキバウンスの方が強いため、汎用カードとしてはこちらを優先する理由はない。あえてこのカードを採用するのであれば、自分のカードを破壊するコンボなども想定した運用になるだろう。

弩弓部隊

評価:☆☆★★★

二対一交換のできる罠の一つ。単に二対一交換がしたいのであればディノミスクスや鳳翼の爆風で十分であるため、こちらは自分のモンスターをリリースできることを活かした運用が求められる。

フレンドリーファイア

評価:☆☆★★★

緩い条件で相手の場のカードを破壊できるカード。使ってみると予想以上に使いにくい。モンスター除去を狙っても召喚狩りが難しく、バック除去を狙っても、永続やフィールド魔法を割って無効にしたりエンドサイクしたりすることができない。

融爆

評価:☆★★★★

バージェストマ・マーレラの択になるが、発動条件が限定的で余りにも使いにくい。罠型のデッキにとって腐っている罠がセルフ1ハンデスを行うのは致命的である。

砂塵の大竜巻

評価:☆★★★★

サイクロンやオレノイデスと役割が被るが、こちらは処理後にカードをセットできる点で優っている。これにより相手ターンにドローした魔法罠をセットすることができるが、用途が限定的である。原則としてサイクロンやオレノイデスの採用が優先される。

心鎮壺

評価:☆★★★★

相手の罠を2枚見れるカードになるが、このカードを破壊されるとセットされたカードが使用可能になるため、大きくアドバンテージを損してしまう。後攻デッキにとっては罠の遅さが、罠型デッキにとってはアドバンテージをとれないことが致命的である。

邪神の大災害

評価:☆★★★★

まず採用すべきでないカード。罠型テーマであれば自分の罠も巻き込んでしまい、罠型以外のテーマであれば腐っている相手のバック除去カードの標的になる。罠ゆえの遅さも致命的で、バックをどかしてからリーサルをとりに行くトイ運用もできない。破械ラビュリンスであれば、デーモンによるサーチ択になり、破械罠を割ることで展開につながるため相性が良いが、それでも採用されることは少ない。それ以外のデッキで採用されることはありえないはずである。

無効系

迷い風

評価:☆☆☆☆☆

 ディノミスクスや激流葬などの他の罠カードがアド損または一対一の交換しかできないのに対して、このカードは1枚で2アドを稼ぐ最強の罠カード。低速のNR環境においては、効果を永続的に無効にすることが非常に強力で、墓地から帰ってくる効果の遅さも気にならない。戦闘が重要な環境であるため、打点を半減する効果も強力である。NRの罠や妨害効果はフリーチェーンでの除去が多いため、貴重な無効系妨害にもなる。

禁じられた聖杯

評価:☆☆☆★★

 迷い風と役割が被るが、こちらは速攻魔法である点と通常召喚されたモンスターにも使用可能な点、自分のモンスターの攻撃力を上げられる点で優っている。カードパワーは迷い風に劣るため、速攻魔法としての速さに注目した運用になる。しかしNRの妨害は罠が多いため、モンスター効果を無効にする必要性が薄い。セットして妨害にするなら速攻魔法である必要がなく、迷い風に劣る。メガリスの先行盤面を捲るために聖杯を採用すると主張する人が昔からいるが、メガリスは聖杯をケアして展開するため効果は薄い。

幻影騎士団 トゥーム・シールド

評価:☆☆☆★★

バージェストマ・マーレラの効果で墓地に送り、相手の激流葬などの罠を牽制するために用いられるカード。素引きした場合もバージェストマ・ディノミスクス等のコストにすれば無駄がない。墓地に送られたターンに発動できないデメリットも、相手ターンにマーレラを開くことで回避できる。

蟲惑の落とし穴

評価:☆☆☆★★

数少ない無効系妨害の一つ。無効系妨害が必要であれば迷い風が優先されるが、あちらも3枚しか採用できないため、4枚目以降の迷い風としての候補にあがる。効果を発動できるモンスターは基本的に特殊召喚されターンから効果を使用するため腐らないように見えるが、モンスターに頼らない罠型デッキ相手には意外とあてどころが少ない。

天罰

評価:☆☆☆★★

モンスター効果を無効にし破壊できるカード。迷い風や蠱惑の落とし穴と異なり、通常召喚されたモンスターやフィールド以外のモンスター効果を無効にできる点で優っている。手札コストを要求されるが、コストが苦にならないテーマでは非常に強力な妨害となる。

サイバネット・コンフリクト

評価:☆☆☆★★

コードトーカーをリンク召喚できるデッキならどのデッキでも使用できる汎用妨害カード。展開系デッキの弱点である妨害能力を補うことができる。罠を採用する枠のある展開系に採用が検討できるだろう。

神の忠告

評価:☆☆★★★

魔法罠を採用しない展開系デッキに採用が検討できるカード。非常に強力なカードであるが、自分のライフが3000以下の時や他の罠があるときに使用できない。罠を採用しなデッキでの採用が考えられるが、その場合ピン刺しでも強力な迷い風、激流葬、狡猾な落とし穴等のカードの方が強力な妨害になりうる。

デモンズ・チェーン

評価:☆☆★★★

無効系妨害の中でも永続的に効果と攻撃を無効にできる点が強みなカード。しかし迷い風の効果が永続であり攻撃力も半減できるため、迷い風の採用が優先される。このカードを採用するなら永続であることを活かし、魔導闇商人や真竜とのシナジーに注目するか、4枚目以降の迷い風としての運用になる。

幻影霧剣

評価:☆☆★★★

攻撃と効果を止める永続であり、役割がデモンズチェーンと被る。こちらは相手の攻撃対象にされないため、自分のモンスターを守れることが強みになる。相手モンスターへの妨害として運用する場合、デモンズチェーンが優先される。

我が身を盾に

評価:☆☆★★★

激流葬とメガリスベトールへのメタカード。強力なカードであるが、相手が激流葬を引いていない試合では腐る可能性がある。また先攻メガリスはベトールの効果にポータルをチェーンするため、このカードを直接チェーンすることができない。後攻メガリスもその気になればこのカードをケアできる。またオッドアイズグラビティドラゴンでバック除去を行われる筋もあり、効果的な妨害になりにくい。

直通断線

評価:☆★★★★

カウンター罠であるため、天使パーミッションなどで採用されるカード。使用していないEXモンスターゾーンやPゾーンの列に置けば腐りにくさが緩和されるが、強力なスケール効果やリンクモンスターが少なく、効果的な妨害になりにくい。

ツバメ返し

評価:☆★★★★

着地時に効果を発動するメガリスへのメタカードとして注目されたカードの一枚。裂け目や溶撃と異なり広い範囲のデッキで採用でき、超古代生物の墓場などに比べてメガリス以外のデッキにも効果的な点で優れている。しかしオッドアイズ グラビティドラゴンに対して無力であり、手数の多いメガリスの攻撃を受けきるのは難しい。

大革命返し

評価:☆★★★★

メガリスベトールや激流葬へのメタカード。後攻で引いた場合ベトールによって簡単に破壊されてしまうことや、グラビティドラゴンに無力なことから、見かけ以上にメガリスに効果的な妨害にならない。

無限妨害系

帝王の溶撃

評価:☆☆☆☆★

通ってしまえば最強の無限妨害カードの1枚。メガリスや花札などモンスターに頼った展開系には致命的なダメージを与えられる。しかし罠型テーマにはモンスターを縛る妨害が致命傷にならず、EPにASされたモンスターを破壊される可能性がある。さらにこのカード自体には展開効果がないため、このカードとASされる上級モンスターと、そのリリースコストを引かなければならない。アドバンス召喚軸のデッキの弱点の一つである初動率の低さを軽減できないカードになる。

次元の裂け目

評価:☆☆☆★★

最強の無限妨害カードの1枚。除外を活用しないデッキであっても、墓地利用の薄いテーマには採用が検討される。罠型以外のテーマを1枚で詰ませられる可能性のある最強カードである。

召喚の呪詛

評価:☆☆★★★

展開系に対するメタカード。メガリスや花札には強力なカードとなる。展開系であっても、先行展開を通した後におまけとしておくことで、相手の展開力を大きくそぐことができる。

暴君の自暴自棄

評価:☆☆★★★

主にバージェストマなどで使用される通ってしまえば最強の無限妨害カードの1枚。発動条件が重く、自分にも大きな制約がついてしまう。罠型テーマであれば、ディノミスクスやパニッシュメント、オレノイデスでこのカード処理できるため、過信は禁物である。

暴君の暴言

評価:☆☆★★★

自暴自棄と近い効果を持つが、こちらは自分もモンスターをSSできる点とトークンをリリースできる点で優っている。そのためジェネレイドのようなトークンを多面展開するデッキで採用されることがある。

メンタルドレイン

評価:☆★★★★

手札効果を封殺するカード。BO1の多いNRでこの手の腐りやすいカードを採用することは避けるべきだろう。

輪廻転生

評価:☆★★★★

メガリスの特化メタカードの1枚。後攻をとるとベトールで割られてしまうため、効果が薄い。

暗闇を吸い込むマジックミラー

評価:☆★★★★

環境の大半が闇属性の展開系でもない限り採用は考えられない。腐る可能性の高い罠はそれだけで評価できない。罠型テーマにとってセルフ1ハンデスは致命的である。

閃光を吸い込むマジックミラー

評価:☆★★★★

NRには光属性の展開系デッキはほぼ存在しないため、使用されることはない。

超古代生物の墓場

評価:☆★★★★

メガリスや花札に対するメタカードの1枚。NRにはシンクロ軸テーマが少なく、レベルを持たないカードに効果的でないこのカードが刺さる対面は少ない。まず採用するべきではないだろう。

魔獣の大餌

評価:☆★★★★

EXデッキを使わないデッキが1ターンだけ相手のEXデッキを縛ることのできるカード。NRは低速環境であり、1ターン縛ったところでどうにもならない可能性が高い。

死神の巡遊

評価:☆★★★★

ランダムで相手を縛れるカード。低速環境のNRでは相手を1ターン縛ってもどうにもならない可能性が高く、アドバンテージにつながらないカードの評価は低い。

展開、ドロー系

バージェストマ・マーレラ

評価:☆☆☆☆★

デッキの罠カードにアクセスできるカード。方界降世やU.A.ペナルティなどを落とし特定のテーマのギミックを展開するために運用するだけではなく、トゥームシールドを落として妨害受けをよくしたり、迷い風を落としてモンスターを処理しやすくしたり、仁王立ちを落としてターンを稼いだり、やれることは非常に多い。対応力のある強力なカードである。

バージェストマ・ピカイア

評価:☆☆☆★★

手札コストさえそろえばドロー加速と墓地肥しの行えるカード。非常に強力なカードになるが、他のバージェストマと重ねて引かないと死に札になってしまう。そのためこの採用したデッキではバージェストマの比率を上げることが重要になる。またドローした罠は即効性が低いため、このカード以外のカードで相手の攻めを受けきる必要があり、防御力の高いテーマでしか採用できない。

バトル・スタン・ソニック

評価:☆☆☆★★

相手の攻撃を無効にし、デッキからチューナーをSSするカード。攻撃反応であることと、攻撃を無効にできないとリクルート効果を処理できないことが弱点である。そのため攻撃モンスターを強制脱出装置などで除去されたり、BP前にこのカードが除去されてしまうと展開につながらない。しかしリクルート先の範囲が広いため、デッキのチューナーにアクセスする必要のあるデッキでは強力なカードになる。

闇の増産工場

評価:☆☆☆★★

コストの重くないデッキや墓地肥しの重要なデッキで無限リソースとして利用される。相手の除去や効果無効の対象になったモンスターを逃がすことで、妨害受けをよくするカードとしても運用できる。アドバンテージにつながるまでが遅いが、防御力のあるテーマであれば強力なカードになる。

一族の結集

評価:☆☆☆★★

種族の同じテーマの墓地蘇生カード。対象のモンスターが除去されてしまうと不発になるため妨害受けが悪い。しかし単純な墓地蘇生やバック除去に対する耐性を持つため、十分に強力なカードになる。蘇生効果にはレベルによる制限がないため、いきなり上級モンスターを展開することも可能である。

レベル・レジストウォール

評価:☆☆☆★★

破壊をトリガーにデッキ内のモンスターにアクセスできるカード。リクルート先になるモンスターの範囲が非常に広いため、特定のモンスターにアクセスすることが重要なテーマで強く使うことができる。効果を無効にして特殊召喚する点も、クリッターなどの墓地効果持ちをリクルートすれば問題にならない。

幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ

評価:☆☆☆★★

バージェストマなどの2軸のデッキで使用され、カースドジャベリンの展開につなげるカード。戦闘破壊耐性持ちであるため、1ターンをしのぐための単純な壁としても強力である。

竜魂の幻泉

評価:☆☆☆★★

NRのリビングデッドの呼び声。墓地蘇生カードとしては一族の結集や強化蘇生と役割が被る。一族の結集と異なりこちらはモンスター除去系の妨害が重くない点、強化蘇生と異なり上級モンスターも蘇生できる点で待っている。使い勝手の良い蘇生カードになるだろう。

補強要員

評価:☆☆★★★

罠で遅い代わりに効果が強くなった打ち出の小槌。アドバンテージにつながらないカードであるため、素引きの弱いカードの多いデッキのマリガンカードとして用いられる。巷では騒がれているがこのカードがなくても初動が引ける構築にすればよいので必要ないだろう。一部の浪漫デッキや弱いカジュアルデッキ同士の対戦など、低速な環境であれば採用が検討できる。

ダメージコンデンサー

評価:☆☆★★★

手札コストと引き換えにデッキのギミックにアクセスできるカード。相手依存になるが、リクルート先の範囲が非常に広くアクセスしないカードを呼び込むことができる。とはいえ攻撃力の低いモンスターにアクセスしたいのであればクリッターの方が使いやすい。

強化蘇生

評価:☆☆★★★

 墓地蘇生のカードとしては一族の結集と被るが、こちらはレベルを変動できる点と種族、属性を問わない点、モンスター除去系の妨害が重くならない点で優っている。

ブービーゲーム

評価:☆☆★★★

NRにおけるやぶ蛇。つまり成功体験型のカード。罠型テーマで使用されることになるが、バック除去を連打できるテーマは少ないため、複数枚セットしたカードの中から、都合よくこのカードを破壊してくれると期待するべきではない。また初手のサイクロンなどで破壊された場合も墓地に通常罠が足りないため効果を使用できない。スタンダードのやぶ蛇と同様に使いにくいカードになる。ただしメガリスベトールが存在する環境では、罠型がメガリスを捲るためのカードとして採用を検討できる。上振れないとうまく決まらないが、メガリスに勝つには上振れを期待する必要があるので仕方ないだろう。

強欲な瓶・八咫烏の骸

評価:☆☆★★★

単純なドローソースとしては遅さが目立つため、バージェストマの効果のトリガーになるという点で採用がみられるカード。罠型デッキで使用すると、このカードをセットし、次のターンに発動して、その次のターンに引いた罠をセットし、さらにその次のターンになってようやくドローが追いつく。4ターンもの大きなラグの発生するカードであり採用は難しい。

デッキを選ぶ系

崩界の守護竜

評価:☆☆☆☆★

ドラゴン族のゴッドバードアタック。自分のモンスターをエスケープさせながら魔法、罠、モンスターを問わず2枚のカードを破壊できる。非常に強力なカードになる。

刺し違GUY

評価:☆☆☆☆★

戦士族の一対二交換カード。剛鬼のような墓地効果持ちをリリースするとさらなるアドバンテージを狙える。

オメガの裁き

評価:☆☆☆☆★

Pテーマや焔聖騎士などで使用される一対二交換カード。Pテーマであればスケールの張替えを狙うこともできる。魔法、罠、モンスターを問わない除去が狙えるため、非常に強力なカードになる。

天威無双の拳

評価:☆☆☆☆★

NRにおいて貴重な発動無効系妨害の1枚。除去を当てられてもEXデッキから青眼の究極竜をSSできるため、最低限の働きを見込める。自分フィールドに効果モンスター以外のモンスターがいれば、無効範囲が広く腐りにくい。先に効果モンスター以外のモンスターを戦闘処理してメイン2で動かれる可能性もあるが、割られた際のリカバリー効果があるため除去を牽制できる。非常に強力な罠カードである。

ナンバーズ・プロテクト

評価:☆☆☆☆★

NRの貴重な発動無効系妨害の1枚。条件を満たせば無効範囲が広く、腐ることはあまりない。No.Xモンスターは基本的に下級に戦闘破壊されるものではないため、先にモンスターが処理される可能性も低い。破壊による除去が一般的で低速環境なNRでは、②の墓地効果も非常に強力である。

フェアーウェルカム・ラビュリンス

評価:☆☆☆☆★

 攻撃宣言時にフィールドカードを1枚破壊する攻撃反応罠。このカードの最も強力な点は、サーチの難しい罠をデッキからセットすることができる点である。破壊衝動や魔弾デスペラード、煉獄の狂宴など、アクセスできれば一気に勝利に近づくカードをセットできるため、このカードは妨害罠というよりもむしろ、ギミックを展開するための罠としてとらえるべきだろう。

相剣暗転

評価:☆☆☆★★

幻竜族のゴッドバードアタック。崩界の守護竜や刺し違GUYと異なり、幻竜族テーマにこのカードを強く使えるテーマが存在しない。そのため非常に強力なカードながらも、他カードと比べてやや評価が低くなる。

フィッシャーチャージ

評価:☆☆☆★★

魚族の刺し違GUY。強力なカードであるが、魚族のテーマには水族や幻竜族が多く含まれるためやや使い勝手が悪い。

D・D・D

評価:☆☆☆★★

フリーチェーンでの除外罠であるため、ディノミスクスと役割が被る。あちらは発動条件が重いが、こちらは手札コストを要求しない点と裏側のカードも対象に取れる点で優っている。安定して条件を満たせるデッキであれば採用を検討できるだろう。

E.M.R

評価:☆☆☆★★

機械族高打点をリリースすればゴッドバードアタックになるカード。バレットライナーなどのリリース先を用意しやすいデッキで使用される。

ポリノシス

評価:☆☆☆★★

植物デッキの神の宣告。自分のモンスターをリリースする必要があるが、六花のしらひめやビブリスプをきればデメリットにならない。しかしカウンター罠であることを強く使いづらいことや、たとえアド損をしてまで止めたい魔法罠が環境に少ない。モンスターを止めたいのであれば激流葬や迷い風、ディノミスクスが優先されるだろう。Pテーマが多い環境や魔法罠の強い環境では採用できるだろう。

生存境界

評価:☆☆☆★★

恐竜デッキのフリチェ除去カード。①の効果には通常モンスターが要求されるため、バージェストマと相性が良い。バージェストマ・マーレラの効果で直接墓地に送れば①の条件を満たさなくても、②の効果にアクセスできる。非常に強力であるが、破壊されることがアドバンテージにつながる恐竜族のギミックが少ないためやや使いにくい。

ギョッ!

評価:☆☆☆★★

魚系のテーマで用いられるモンスター効果無効妨害。魚系のテーマは墓地効果や除外を活用したテーマが多いため、ギミックさえ回っていれば腐りにくい。しかしギミックが回っていない状態や、序盤では腐る可能性が否めない。モンスター効果と止めたいのであれば迷い風が優先される。
通常召喚されたモンスターを止める必要がある環境や、対象に取ったモンスターがエスケープされる環境であれば、こちらを採用できるだろう。

黒魔族復活の棺

評価:☆☆☆★★

対象に取るモンスター除去は他にも数多く存在するが、こちらはサーチしにくいデッキの魔法使い族にアクセスできる点で優っている。単に妨害としてとらえるのではなく展開札として活用したい。対象の2体のモンスターを墓地に送れないとリクルートができないため相手の妨害を受けやすいのが瑕である。

ドラゴンメイドのお片付け

評価:☆☆☆★★

相手フィールドのカードをバウンスするカード。バウンスするカードとしては強制脱出装置や鳳翼の爆風と、ドラゴン族モンスターを要求する罠としては崩界の守護竜と役割が被る。こちらは自分のモンスターをバウンスできるということが強みであり、下級の召喚効果を使いまわせるという利点がある。

水霊術ー葵

評価:☆☆★★★

水属性デッキのピーピングハンデス。先行で効果を通せば非常に強力なカードになる。しかし後攻で盤面を捲りに行くのが難しいことや、1枚で完結したカードの多い罠型デッキには致命傷を与えにくい。花札のような後攻型の展開系の多い環境では採用が検討できるだろう。

風霊術ー雅

評価:☆★★★★

風属性の鳳翼の爆風。対象に取るデッキバウンスがしたいのであれば鳳翼の爆風の方が丸い。こちらはデッキの一番下に戻すため次のターンに同じカードをドローされないこと、自分の風属性をリリースできる点で優っている。しかしデッキトップを固定する方が盤面をコントロールしやすく、汎用カードとしては優っている。さらに風属性をリリースすることもアドバンテージつながりにくい。したがって基本的には鳳翼の爆風が優先されるだろう。デッキバウンスである必要がないのであれば、代わりにディノミスクスを採用することも検討できる。

その他

仁王立ち

評価:☆☆☆★★

バージェストマ・マーレラを採用するデッキで墓地送りの択として採用されるカード。相手の攻撃から盤面を守ることができるため、和睦の使者のような活用が見込める。マーレラから防御を固めるカードとしては方界降世と役割が被るが、あちらはヴィジャムがリンク素材になることが優れており、こちらはデッキに大掛かりなギミックを採用せずに使用できる点で優っている。このカードとマーレラはパワーのあるギミックではないため、わざわざマーレラと一緒に採用するより、もともとマーレラのあるデッキで採用すべきだろう。

紅蓮の使命者

評価:☆☆★★★

ピーピングハンデスカードの1枚。非常に強力なカードであるが、後攻で捲るためのカードになりにくい。1枚が完結した妨害になる罠デッキでは、初動を飛ばしてデッキの機能を停止させる使い方がやりにくい。花札などの後攻型の展開系デッキが多い環境では採用が検討できるだろう。

和睦の使者

評価:☆☆★★★

1ターンの猶予が得られるが、アドバンテージにつながらないカード。他のギミックでこのカード1枚分のアド損を回復する必要があるが、ギミックの展開力が高いのであれば、迷い風などの汎用妨害をさして相手の展開を止めたほうがリターンが大きい。戦闘補助としての活用も迷い風の方が優れている。

バージェストマ・ハルキゲニア

評価:☆☆★★★

直接的には妨害にならないカード。ピカイアのコストの比率を高めるために16枚目以降のバージェストマカードとして採用される。しかしピカイア3枚+ディノミスクス3枚+オレノイデス3枚+マーレラ3枚+カナディア3枚が採用されていれば、バージェストマの比率は十分である。汎用カードとしてであれば、このカードを採用する必要はないだろう。

ディメンション・ウォール

評価:☆☆★★★

攻撃に反応してダメージを与えるカード。攻撃反応罠であるため、どうしても使い勝手が悪い。攻撃したモンスターをエスケープされればダメージも与えられない。バーンデッキならともかく、汎用カードとしての運用は難しいだろう。

おわりに

 今回はやや初心者向けにNRの罠カードを紹介しました。初心者向けのものにはなりますが、上級者の間でも意外と採用されていないカードもちりばめており、十分に刺激のある内容であると思います。それ故に非常に長い記事になりましたが、NRの罠についてはほとんど書き漏らしがないでしょう。
 ここまで読むのは骨の折れることだったと思います。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?