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2年越し

明日が千秋楽なのですが、
ちょっと先に振り返って置こうかと。

いやーーー。本当に。ここに辿り着くまでに一体どれだけの山があったことか。
何度挫けそうになったか。もうどうやっても公演は打てないものかと思ったことか。

PCR検査が怖すぎて、皆の結果を聞いて陽性でしたと言われても絶対にその人が辛い思いをしないように何て声掛けようかとか、自分が陽性反応出てしまったら何てみんなの背中を押してフェードアウトしたらいいかとか、全て「もし陽性者が出たら」を前提にしてしまっていて。
予防やリスクマネジメントとかではなく、もう誰がコロナになってもおかしくないから、きっと大丈夫なんて少しも思えなくて、起きたらどうする?ばかり考えていた。

それが、PCR検査を2回とも全員通過して、本番前日。
誰かの急な発熱があったらどうしようと不安になる夜。

無事に初日の朝を迎えたときに、逆に心の準備が出来ていませんでした。全員無事にこの日を迎えられるとは、自分自身が一番信じていなかった。
それほどこの2年の間にコロナは当たり前のようにいるようになった。本番中誰か1人でも出たら公演は中止。どれだけ厳しい状況なのだと、思いつつそれでも。

舞台がいいんです。演劇で伝えたいんです。
大切な人らと芝居を作り、そして大切な人の目の前で芝居をして、一緒に芝居の世界に潜り込んでいく。それが出来るのは舞台だけだから、この表現はなくしてはならない。

僕には演劇業界を引っ張るチカラとか変えるチカラはないけれど、目の前の人達の明日見える景色を変えることは出来ると信じて頑張っていきます。

明日が千秋楽なんですが、
明日を迎えられないのではないかという恐怖とまた戦っているのでついつい1日早く書いてしまいました。
明日全員健康で迎えられますように。
明日以降もまた続いていきますように。

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