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焼き肉太郎は語りたい#1「機動戦士ガンダムUC」

はじめに

さて始まりました。
私、焼き肉太郎が好きな作品についてただ語るだけのnoteですが
#1は現在アニメ最新作「水星の魔女」が絶賛放送中のガンダムシリーズから
「機動戦士ガンダムUC」(以下「UC」)です。

見たことはなくても名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?ガンダムの中でも比較的有名な作品だと思います。まあパチンコにもなってますもんね。それ以外にもネット上では「完全勝利UC」とかで劇中曲だけがやたら知られてたりしますね。
何を隠そう私のアイコンも作品内に登場する主人公機体である
「ユニコーンガンダム」です。
まあ前置きはこの辺にして本題に入りましょう。


この作品との出会いは?

 コロナ禍が始まってすぐの頃に見るアニメをテキトーに探していました。
「そういえば完全勝利UCってやつはガンダムが元ネタだったよな〜」
とか思って見てみたって感じです。
 そしたらまあ面白かったわけですよ。当時の僕は宇宙世紀にはそこまで詳しくなかったのですが、そこからガンダムのことをたくさん調べてどっぷり沼にハマったという感じですね。


作品のあらすじ

U.C. 0001―。
宇宙への移民が始まった、新たな時代。
西暦から宇宙世紀(Universal Century : U.C.)に移るセレモニーが行われていた地球連邦政府の首相官邸、宇宙ステーション〈ラプラス〉が爆破テロにより粉々に砕け散る。
貧しさからそのテロ事件に加わった青年サイアムは、〈ラプラス〉の爆発に巻き込まれ、残骸の中である物を発見する。
それは後に『ラプラスの箱』と呼ばれることとなる禁忌の箱だった。

U.C.0096―。
『シャアの反乱』から3年、一年戦争から続く戦乱の世は、表面上には平穏を取り戻しているかのように見えた。
工業スペースコロニー〈インダストリアル7〉に住む少年バナージ・リンクスは、ある日、オードリー・バーンと名乗る謎の少女と出会う。彼女は、ビスト財団とネオ・ジオン残党軍『袖付き』による『ラプラスの箱』の取引を止めようと、単身行動を起こしたのだ。彼女に対し、協力するバナージ。だが、同じく取引を妨害するため乗り込んだ地球連邦軍と『袖付き』との戦闘により、コロニーは戦場と化してしまう。オードリーを探して戦火を走り抜けるバナージは、『ラプラスの箱』の鍵となる純白のモビルスーツ、ユニコーンガンダムとの運命的な出会いを果たす。


『ラプラスの箱』とは何か―。
『箱』の抱く秘密とは何か―。
今、宇宙世紀 百年の呪いが解かれようとしていた。

ストーリー | 機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096

あらすじは以上の感じです。
作品自体は原作小説があるのですが、
今回は映像作品の方を取り扱っていきます。
(補足ですが「UC」は作品名、「U.C.」宇宙世紀という意味です)
さて、ここからはネタバレ全開で行くので未視聴の方はご注意を!


この作品の好きな点

1、作品自体のテーマ性

 私が思う「UC」という作品全体のテーマ、それは

「人の可能性・善意を信じる」「絶望に"それでも"と抗う」 です。

「うわ、綺麗事じゃねーか」と思った方もいるでしょう。
えぇ、そうです。疑うことができないほどに綺麗事です。
でもそこがいいんです
現実が綺麗事だけでどうにかならないことは百も承知です。
だからこそ、それを理解した上で諦めてしまうのではなく
それでも理想論を唱えるというテーマ性に私は共感しました。
本編でも「サイド共栄圏構想」を示すフロンタルと
ミネバ様の語る「可能性に揺らぐ未来」が対置されていましたね。
また、終盤のフロンタルのセリフ

「希望も可能性もこの虚無の入り口で人が見る一時の夢」
「ただ存在し、消えていくだけの命に過分な期待を持たせるべきではない」

これって凄く人間についての核心をついた表現だと思うんですよ。
実際、私たち人間は最後には死んでしまいます。
「死んだら何の意味もないのでは」と虚無感を覚えた経験はありませんか?しかし、ここで諦めてしまうのではなく
”それでも”と抗うことができるのは高度な知性を持つ人間だけができることだと私は思います。

2、ストーリーの中のカッコいいオヤジたち

 ストーリーに関して好きなとこを挙げてはキリがありません。
「全部聞きたい!」という物好きな方がいましたらエンカした際に語りましょう。
 今回はその中から一つピックアップして
UCに登場する「カッコいいオヤジたち」、計4人について触れます。

1人目は、キャプテンことスベロア・ジンネマン。
この人抜きには語れません。砂漠でのバナージとのやり取りには多くの視聴者が心打たれたでしょう。

「人を想って流す涙は別だ。」
「何があっても泣かないなんてやつを俺は信用しない」

バナージの心を救った大人の1人であることは間違い無いです。
マリーダさんとの「親子」としての関係も非常に良きです。
マリーダさん関連の話始めたらまた長くなるのでここでは割愛。

2人目は、ダグザ・マックール
首相官邸ラプラス、ユニコーンのコックピットの中でバナージに
心の大切さを説いてくれました。

ここが知っている。」
「自分で自分を決められるたった一つの部品だ。無くすなよ。」


始めこそ、感じ悪い軍人って印象でしたが「自分にも子どもがいたら」と思いを馳せたり、バナージからの借りを返そうとする姿勢には好感が持てました。初見でシナンジュに焼き殺されたシーンを見たときには絶句しました()

3人目は、艦長ことオットー・ミタス。
この人も始めは何とも頼りない感じでした。しかし、回を重ねるごとに上層部の命令に納得ができずに鬱憤をエレベーターに発散したり、仲間を紅茶でもてなしながらなだめたりと良い人柄が描写された印象です。
極め付けはフルアーマーユニコーンの出撃シーンでの艦内放送、

「軍人として、一人の大人として、諸君の健闘に期待する!」

次の世代に託すため、大人としての責任を果たす
ことをクルーに伝えるシーンには痺れました。アンジェロに啖呵を切るシーンもカッコいい!

最後はこの人、ブライト・ノア
もはやお馴染みのブライトさんです。バナージが拘束されている際の二人のやり取りにはこれまで多くのパイロット、ニュータイプを見てきたブライトさんだからこそ言えるものでした。

「絶望を退ける勇気を持て。」
「君がガンダムのパイロット、ニュータイプであるなら。」


このセリフとかはまさにそうなんですよね。
というか正直ブライトさんいなかったら色々ヤバかったですよね笑

これらのカッコいいオヤジたちのおかげでバナージは確実に成長できました。UCは主人公周りの大人に恵まれているってのもいいとこです。
もちろんバナージやミネバ、リディなど若い世代も頑張ってますよ笑

3、映像と音楽

 この作品自体は2010年に初めて公開されたものですが、かなり美麗な映像となっています。他の宇宙世紀作品だと作画がいかにも「昔のアニメ」って感じで(それも魅力だが)避けられてしまうこともありますが、UCは比較的最近の作品なのでとっても綺麗なんですね。そんな映像で動くモビルスーツたちが見れるだけでも最高です。
 音楽に関しては「進撃の巨人」や「七つの大罪」等の楽曲を手がけた
澤野弘之さんが担当されており素晴らしいものが取り揃っています。
これについては実際のものを聞いていただく方が早いですね。

主題歌としてはAimerさんの「RE: I AM」や「StarRingChild」が有名ですね。
これらの要素が作品を激アツに演出してくれます。


この作品の良くない点

いいとこだけ切り取ってもアレなんで一応これにも触れておきます。

1、様々な設定への解釈

 時系列的に前作にあたる「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」では
アクシズを押し返した後にアムロとシャアは行方不明ということになりましたね。しかし、UCの最後では思念体(?)となって登場しました。
これによって「アムロとシャアは死亡が確定してしまったのでは?
という意見も散見されます。
アムロとシャアには生きていてほしいってのはわからなくもない
 また、ニュータイプの解釈やサイコフレームの性能などから奇跡とも呼べるシーンをポンポンやってしまったことで一気に何でもあり感が出てしまったことは否めないです。

2、戦闘描写が物足りない

 これは私も初見で見終わったときに感じました。
ドラマパートに結構な時間を割いていたこともあり少なめだったと思います。UC一番の戦闘シーンは始まってすぐの
「クシャトリア対スタークジェガン」って言われるぐらいですからね。
まあ「クシャトリア対スタークジェガン」はガンダム作品全ての戦闘シーンの中でも人気が高いこともありますが。
 特に最後の対ネオ・ジオングはすぐに戦闘シーンが終わっちゃって
「あれ?これだけ?」と思いました。
ビスト神拳は本当に必要だったか?
モビルスーツはとりあえず殴り合いさせろってことなのか?


好きなシーンTOP3

こちらも挙げ出したらキリがないですが、
その中でも厳選と検討を重ねました。

第3位

「受け止めなさい……バナージ!」
輸送船ガルダから落下するオードリーを受け止めるシーンです。
リディに別れを告げ、バナージを信じて飛び降りるオードリー。
そんなオードリーの思いを察知し、ユニコーンと共に駆けつけるバナージ。
ここでのユニコーンの変身は既に覚醒の片鱗を見せており、
バナージの「やれるな!? ユニコーン!!」というセリフも印象的でした。
インダストリアル7でオードリーを救った時と同じ構図になっているのもエモいポイントですね。

OVA版 episode5 「黒いユニコーン」 
RE:0096 第14話「死闘、二機のユニコーン」より

第2位

「ユニコーーーーーン!!」
ネオ・ジオングの追撃が迫るガエルを守るためのバナージの叫び。
ユニコーンがバナージの意思に応え、上空から降ってくるこのシーンは圧巻でした。始めは暴走気味だったユニコーンもバナージを乗り手として完全に認めたことがわかります。
なぜユニコーンが動いたかですか?きっとサイコフレームのせいですよ()

OVA版 episode7 「虹の彼方に」
RE:0096 第21話「この世の果てへ」より

第1位

「撃てません!!」
ロニさんの乗るシャンブロへの狙撃をバナージが拒んだシーンです。
これ以上の破壊と犠牲を止めるためにもロニさんを墜とすしかないとリディに言われ、最後の攻撃を仕掛けるバナージ。射撃の直前で”呪い”から解き放たれたロニさんの一言、「バナージ…….悲しいね。」によって、やはりロニさんを救いたいと想うバナージに感動しました。
初見の時は完全に撃つものだと思ってました。
リディの直前のセリフである、
「可能性に殺されるぞ!そんなもの捨てちまえ!」
も同時に印象的でしたね。

OVA版 episode4 「重力の井戸の底で」
RE:0096 第12話「個人の戦争」より


終わりに

 今回は#1として「機動戦士ガンダムUC」を取り上げました。
正直まだまだ語りたいことはあります。例えば、登場するモビルスーツが多種多様すぎるとか、ユニコーンのビームマグナムの音が最高すぎるとか、キャラ一人一人の深掘りとかホントに沢山あります。
しかし、全部書くと冗長になってしまうのでこれぐらいにします。
  
 さて、この作品をオススメできるかについてですが、正直なところ宇宙世紀シリーズを全く知らない人には少しオススメしにくいです。やはり世界観を他作品と共有しているため、前提知識の要求値は結構高い方だと思います。しかし、それはあくまでも作品の完全理解を想定したものです。作品単体で見ても十分楽しめると思います。実際に僕も前提知識はあまりない状態でしたが楽しんで視聴できました。つまるところ、UCから入って宇宙世紀を知るというのも全然ありいうことです。
 
 やりたかったことはできたと思うのですが、何か忘れているような気もします。もしかしたら後で編集して追加するかもです笑
 ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。想像よりも遥かにたくさん書いてしまいました。当初は「2000字ありゃ足りるだろ」とか思ってたんですが、約5000字となりました()
今後もこんな感じで好きな作品をちょこちょこ語ります。
気に入っていただけましたらまた覗いてみてください。それでは。

2022年12月6日 焼き肉太郎







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