2022/11/15 本を読んだあとのぼやき
最近は生活も落ち着いて、なるべく本を読もうと意識しています。小説も好きだし、図鑑も好き、森林とか生態学の専門書とかも好きです。というかそもそも本そのものが好き。図書館も好き。
栞も好きで、ついつい集めてしまいます。本って勝手に繁殖してない???常に本棚がパンパンです。
気になっていた「ライオンのおやつ(小川糸)」という本を読み終えました。若くして癌になり、余生をホスピスで過ごす女性が、“おやつ”を通して他人の人生の一部を知ったり、自分の病気と向き合い気持ちを整理したりする物語です。うっかりネタバレしてしまいそうで、うまく紹介できない。
今日はこの本を読んだ感想とかではなくて、いつ出会う作品も面白いなって話です。◯歳向け、とか、こんな人向け、みたいな文句がついている作品が多いけれど、出会った時が読む時なんだな、とつくづく思いました。
去年じいちゃんが亡くなったので色々思い出しながら読みました。でもこれって、「身内を亡くす」っていう経験がないと出てこない感情だよな、と。私はもう身内を亡くしてない状態ではこの本は読めないわけで、当然感想も以前の状態で読んでいたら違うはずです。
社会人になってからでないとわからないこともあるし、業種によっても思うとこが違ったりして、気づけてないことがいっぱいある。中学生の時ものすごい量の本を読んでいたんですけど、経験値の少なさのせいでスルスル読めていたのかもしれないと思っているところがあります。知識があんまない時に読んだ本とか、中学生向けとかのYA本とか、今読み直したら絶対当時とは違う見方ができるんだと思う。
去年は「バッテリー(あさのあつこ)」を始めて読みました。その時も、中学生の時の葛藤とか、どれだけ頑張っても大人(特に親)に抗えない無力さとかを思い出したり、当時はめちゃくちゃでかい難題にぶち当たってると思ってたけど大人になるとそうでもなかったり、逆に大人側の気持ちにも共感したりして面白かったです。でも、中学生の時に読んだ方が面白かったかもしれない、人生変わっていたかもしれないと思っている自分もいます。
同じ作品でも、読む時期によって持てる感想は違うよなあと、「ライオンのおやつ」を読んで思ったのです。常に自分の経験値は少なからず積まれていっているわけで、以前の状態では二度とその作品は楽しめないわけで…結局出会った時が買い時だし、気が向いた時が読みどきなんだなと。
大人になってから絵本を読んでいいし、幼児向けアニメを見てもいい、小学生の時に専門書を読んでもいい、なんだか恥ずかしい時もあるけれど好きなもん好きな時に触れることができる生活が一番いいな。
そして忘れないうちにこの気持ちをまとめておこうと思ったのでした。
これからも素敵な本に限らず、作品に出会えますように。
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