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軍師TaiTanと玉置将軍 

以前からなんとなく感じていた、TaiTan氏と玉置氏のスタンスの違いとそのバランスの良さ。豆等(リスナー)の性分なのか、これをどうにか命名したくて私はずっとしっくりくる言葉を探していた。そして、遂に「軍師TaiTanと玉置将軍」と命名することにした。ダセェなあと一蹴されそうではあるが、まじめかついい加減に命名理由を記していきたい。

(コロナ禍を経て)「だれの目も気にしないでいい、雑談の場を “聖域” として確保しておきたかった」

https://spotifynewsroom.jp/2021-07-07/how-i-podcast-kikikaikai/

というのが奇奇怪怪明解事典が始まった理由である。私自身、コロナ禍で発言に正しさを求める風潮がより強くなったように感じていた。そのため、正しさもくそもない雑談ばかりでゲラゲラ笑えるポットギャストはオアシスだった。一方で、そんなオアシスは近々終わりを迎えるだろうという心の準備もできていた。人気が出てリスナーが増えれば増えるほど、2人が目指す聖域からかけ離れていくからだ。それが驚くことに3年も続いている。書籍化の第一弾では辞典、第二弾では雑誌と形を変えながらも「奇奇怪怪」は目指すべき場所に向けて一歩ずつ進んでいったように感じられる。
それだけではない。品品という闇市を模した物販や、アニメ化、TBSラジオで脳盗という30分番組を持つなど活動の幅を広げていった。初期衝動から生じた理想とはかけ離れてきたはずなのに、止まることなく次の新しい理想を目指してガンダーラは続いてきた。それは何故か?

その理由は、2人はただのポッドキャスターではなく”奇奇怪怪”を掌握し戦略的に進める軍師と、行く末を委ねつつ己の役割を全うする将軍だからだと思う。

トークテーマやリスナーとの距離感、奇奇怪怪のイメージなどラジオの全体を仕切り動かしてきたTaiTan氏は策士だ。人気コーナー命名の廃止や、唐突に単語を発する始まり方、改名、辞典ではなく雑誌というイメージ転換。主にTaiTan氏が主導して戦略的な軌道修正を行ってきたように見える。この様は刻々と変わる戦況を分析し、最適な戦術で勝利に導く軍師のようだ。

一方玉置氏は、amazonの著者欄でTaiTan他と省略されてしまうものの、軍師にはなくてはならない将軍だ。いい意味で奇奇怪怪に対して無関心であり、TaiTan氏の戦術に文句も言わずどんな暴言も甘んじて受け入れる。一方で、間髪入れずに強めのツッコミを言うという己の役割をただただ全うしている。命名しておいて将軍の定義が分からなくなってきたが、玉置将軍という語感がいいのでこのままで行こうと思う。
ちなみに特に好きな強ツッコミは、
Suicaのタッチはピーではなく、ピッでいいと熱弁するTaiTan氏への
「お前っぽいな。どっかいけ。」である。

軍師と将軍に例えると、奇奇怪怪の目指す先はラジオ界の天下のような気がしてくるが、一筋縄ではいかない彼らはもっと違うものを見せてくれそうだ。

「実は最終回はさっきも言ったみたいに僕のなかで明確なイメージがあって。もうラストシーンの画が頭のなかに浮かんでいる、そこに向かって突き進んでく感じですね。」(軍師TaiTan)

番組のサビは『結論』じゃなくて『脱線』奇奇怪怪TaiTan×
玉置周啓が語る“面白くてキモくないコンテンツの作り方”

「俺はそれが嫌でしょうがないんですよね。そのラストシーンのカットが本当に嫌だ。ぜひそうなってほしくない。まあでもそのときは、また取材してください。」(玉置将軍)

番組のサビは『結論』じゃなくて『脱線』奇奇怪怪TaiTan×玉置周啓が語る“面白くてキモくないコンテンツの作り方”

今では、最終回を迎える寂しさより、最後まで見届けられる楽しみの方が大きくなっている。一方で、玉置将軍の発言にほっとした安全猿でもある。
今回、雑誌・奇奇怪怪本当に面白かった。これからも好きに雑談していてほしい。

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