「やりたいことがあるのに出来ない」は嘘だ
(photo by けんもつ)
友人は、オペラ歌手を目指して音大で勉強している。
彼女は情熱的で、でもその目はいつも冷静に未来を見据えている。
彼女を見ていると、「やりたいことがあるのに出来ない」は嘘だと思い知らされる。
音大生は忙しい。毎日のレッスンに加えて、言語や文化の勉強も欠かせない。過去の作品を見て研究する時間も必要だ。
センスや感性で成り立つ世界と思いきや、意外と理系的な要素がモノを言ったりする。
そんな多忙な中で、練習時間が充分に取れない時もある。それでも作品のクオリティを落とすわけにはいかない。じゃあどうするか。睡眠時間を削ってがむしゃらに練習するのか。新人はきっとそうするだろう。
プロは「ポイントを押さえること」を大切にするのだそうだ。この演目で評価される点だけ重点的に攻略する。要は頭を使え、と。
これは音楽の世界だけでなく、あらゆる分野でも言えることだと思った。
彼女はいつも私に気付きをくれる。知らない世界や、私にない価値観を教えてくれる。おまけに美人で聡明だ。彼女と会った後はいつだって、背筋が伸びる思いがするのだ。
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