還付金詐欺の電話が来た話

午後3時30分ごろ

ニートこどおじの私が部屋でダラダラとネットを見ていたら、隣のリビングの固定電話に電話がかかってきて60代の母が出た。また健康食品とかのセールスか、しつこいなと思いながらネットに意識を戻す。

一度電話が切れてまたかかってきた様子。母が通帳を探し出してきて口座番号などを連絡している。何かの手続きを忘れたと言っている。振込先でも間違えたのかなと思っていたがなんか怪しい感じがした。

次は携帯電話で何か話している。母が携帯電話の番号を相手に教えた模様。ンンン?なんか怪しいぞとまた思い始める。

母が慌てて出かける素振りだったので話を聞いてみると、介護保険の還付金が戻ってくる書類が届いていたのに気づかず捨ててしまって期限を過ぎてしまったと言う。役所から電話がかかってきて、相手の話では今日中にATMで手続きすれば3万円ちょっとが戻ってくるそう。

はい完全に還付金詐欺ですね。だけど詐欺だと母に伝えても取り合ってくれず今すぐ行かなきゃいけないから車に乗ってついて来いという。携帯に掛かってきた電話番号を見ると050で始まっている。役所がIP電話で掛けてくるわけないと母に言ってもそれはコールセンターだからと言う。

車中で母は、届いているはずの還付金の書類を見た記憶がない、どこに置いたんだろうと書類のありかを考え続けていた。ATMでお金は受け取れない、振込しか出来ないと私が言うとさすがに母も怪しいと思い始めたようでATMを操作する前に行員に相談してみると言い始めた。車中ではその相手から携帯電話に2回電話がかかってきたが無視した。

午後4時ごろ

銀行に到着。窓口はもう閉まっているのでインターホンを押すと行員の女性が出てきた。母が状況を説明すると詐欺のチェックリストのような紙を持ってきて見せてくれた。その中に還付金詐欺も載っていて詐欺だから電話は無視して警察に相談した方がいいとのこと。上司の方も出てきて警察に電話してくださり私服の刑事3人が調査にきてくれた。

状況を説明すると、今還付金詐欺が非常に多い。相手の電話番号はすぐ全国の警察で共有されるが追跡が難しく犯人がなかなか捕まえられないのでとにかく用心して欲しい。口座番号等を教えてしまっても何かされるわけではないが念のため番号を変えておいた方がいいかもしれないとのこと。

銀行の方からは、70歳以上はATMから振込が出来ないようにロックが掛かっているから60代が狙われているのかもしれないと教えていただいた。

詐欺師からは2回不在着信があったきり、2度と掛かってこなかった。気づかれたと早々に判断して次のターゲットに移ったんでしょう。

まとめ

今回の事件で驚いたのは、普段から詐欺のニュースを見聞きして気を付けていた60代の母が簡単に騙された事。何か自分がミスをしてしまったと思い込まされるとその事ばかり考えてしまって冷静になれない様子だった。恐らく巧みな話術で人の心理をうまく操っているのでしょう。本人が気を付けても気づくのは無理だと感じた。迷惑電話撃退機能や録音開始する旨を相手に伝える電話に変えて、最初から詐欺師に接触させない対策が必要だと思った。

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