「ア・ガール」

彼女には中身がない。
かわいた笑いと何も見ない眼差しと予定調和な意見と無難な服装と規則正しい生活と無趣味と好奇心のなさとだれにも嫌われない空気と、そしていつの間にか皆の記憶から消える存在感。
でもそれが、彼女の彼女らしさなのだ。
そんな彼女を、私は見ている。

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