コロナ騒ぎの中、大学院生をやってみた感想 #kuac2020

この記事は、Kyoto University Advent Calendar の1日目の記事です。

皆さんこんにちは @km_conner です。
去年に引き続き今年も京大アドベントカレンダーを開催します!

去年はかなりのスピードで全日程埋まったようですが、今年はまだ2枠ほど空いている (執筆時点) ので書きたい人は是非書いてもらえればと思います!

このアドベントカレンダーの運営(?)をするにあたって果たして書いてくれる人がいるのか???という不安はあったのですが思ったよりもたくさんの人に書いてもらえることになって大変嬉しい限りです。

この記事では今年4月からの大学院生活を学部時代からの変化や、コロナウイルス騒ぎによる変化などの点から振り返りたいと思います。

自己紹介

今年の4月から京都大学大学院に通っていて、ロボットに関する研究をしています。水泳とスコッチウイスキーが好きです。

普段は京都の IT 系学生コミュニティである CAMPHOR- の運営にも関わっています。CAMPHOR- では京大の近くにある拠点を学生向けにコミュニティースペースとして開放しているので興味のある人はぜひ遊びにきてください!

そもそも大学院生って何してるの?

大学院生と聞いてどんな人をイメージするでしょうか?学部の続き、などと考えている人も多いかもしれません。ここでは大学院の修士課程に関してざっくりと説明します。

大学院は一般的に「大学の学部を出た後に、さらに研究などをする機関のこと」みたいな感じで説明されることが多いです。京大の場合だと理系は8割〜9割以上が大学院に進学すると言われていて、とりあえず理系だから、就職に有利になりそうだからという理由で進学する人もかなり多い気がします。

大学院には修士課程と博士課程という2つのコースがあり、基本的には修士過程を修了した後に博士課程に進むか就職するかを選択することになりますが、大半の人は就職します。ちなみに修士1年のことを master の M を取って M1、博士1年のことを doctor の D を取って D1 などと略すことが多いです。

人によってはTwitter を見ていると大学院の修士や博士に進学してる人をとてもよく見かけるかもしれません。しかし、大学院に進学する人は同世代の人の中で僅か 5 % 程度と、かなり少ないことがわかります。

大学院への進学は18歳人口の5.5%に留まっており、短期大学や2年制の専門学校を卒業した者では概ね20歳以上で就労し、一定の稼得能力がある者がいることを踏まえれば、こうした者とのバランスを考える必要があること等の理由から、このような取扱いをしているものです。(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/1409388.htm より)

京都大学に関わりのある人はこの文章を見たことのある人も多いでしょう。今年の(幻の)NFテーマにもなっています。

大半の大学院では、学生はどこかの研究室などに所属し、そこで研究をすることになります。しかし、特に M1 の前期は授業が多く思ったほど研究に時間が割けないのが現状です。

学部との違い

一番大きな違いは講義ではなく研究活動がメインとなってくることです。また、学部の卒業論文と比較して大学院の修士論文は求められるレベルも高くなっているようです。(まだ経験してないのでわからないですが...)

自分は去年と同じ研究室に大学院進学後も所属していますが、B4時代と比べて研究に集中できる時間がやや減ってしまったように感じています。というのも、B4の後期は講義が全くなかったために平日の昼間を(バイトなどの時間を除けば) いくらでも研究に使うことができましたが、M1になってからは授業があったりTAをやらなければいけなかったりと研究以外のことに時間を取られがちです。

しかし、研究においても一定の成果を出す必要があるため単純にやることが増えます。そのため、学部時代よりも自己管理能力が求められていると感じます。

リモート化された大学院

自分の所属している研究室では全てのミーティングや研究会などがオンライン化されています。また、講義もほぼ全てがオンラインです。これはコロナウイルスが騒がれ始めた今年度の初頭からのことで、研究生活も随分と変化しました。

現在はコロナ騒ぎも少し落ち着いており、大学の警戒レベルも下がってきているため、教授との個人ミーティングはオンラインと対面を選べるようになっています。このように選択肢が増えたことにより、就活の用事や帰省などで京都にいない時などはオンラインでミーティングすることが可能となり個人的には大変助かっています。

しかし、研究室に行く回数が全体的に減ってしまったことによって研究室内のコミュニケーションが減少しています。自分も今年配属になったB4生の顔と名前を一致させるのには随分と時間がかかりました。これは研究室としてのパフォーマンスを下げる方向に働く可能性がある気がしています。

研究室の諸々と同様に講義もオンライン化されました。これは賛否両論あるようですが個人的にはとても良い変化だと感じています。一部、オンライン講義のためのツールをうまく使えないという誠にけしからん教員がいて、どうして大学教員になれるのにその程度のことができないのか、と驚くこともありますが、大半の講義は至って快適に行われています。

リモート講義のおかげで対面で講義をしていた頃に比べて随分と楽になりました。自分の場合には講義を受けて、それが終わった数分後にはアルバイトをしていることも多く、その合間に研究室のミーティングに出ていることも多いです。これはリモートだからできることで、対面で全てをこなすには移動時間による制約があります。

しかしリモート講義には弱点もあり、例えばグループワークのようなタスクにはあまり向いているとは思えません。ランダムに割り当てられたグループで、カメラもオフの状態でどの程度会話が弾むかは考えればすぐに分かるでしょう。

ちなみに、多くの講義がオンラインになったことでそれを録画することも可能になりました。最も単純な方法は OBS などのツールで Zoom の画面をそのまま撮ることでしょうか。(ちなみに OBS は本来ライブ配信に使用されるソフトウェアですがそれを使って画面収録をすることも可能で、 PC のスペックもそれほど必要としないためとても便利です。) これにより、持ち込み可能な「オンライン試験」では、わからなかった部分の講義を見ながらテストを受けることができます。

もちろん教員側が講義の動画を公開するなどしてくれるのがベストでしょうが、なかなかそうしてくれる教員はおらず、こちら側で何とかするしかなくなります。

リモート化された日常生活

大学院関連の諸々がリモート化されたことにより様々な恩恵を受けている、と書きましたが、昨今のコロナ騒ぎで普段の生活は色々とイマイチなことになっているのも事実です。

例えば、人と会って食事をしたり、酒を飲んだりする機会がやや少なくなってしまっています。一時期はメディアの謎の煽りによって「リモート飲み会」が流行りましたが今ではその単語を耳にすることも随分と少なくなりました。実際にやってみてもやはり対面と比較して快適とはいえないと感じました。

そして、何よりも問題なのが運動不足です。自分は昔から水泳をやっていて、コロナ騒動前は定期的に泳ぎに行っていましたが、コロナウイルスの流行が始まってから泳ぎに行く回数が随分と減りました。また、移動が少なくなったことにより単純に運動量が減った気がします。これはそろそろ手を打たないと近い将来何か身体に問題が起こらないか怖くなってきました。

まとめ

大学院生活に関して色々と書いてきましたが、大学生から大学院生への変化は思った以上に大きいものです。しかし、今年はコロナウイルスの影響で全てがリモートになったおかげでその変化のうち辛い部分がある程度緩和されているように感じます。(「通常」の大学院生生活を経験していないのであくまで想像ですが。) そうは言ってもコロナウイルス騒動が長期間続くことはあまり良いとは思えないので、そろそろ終わりにして欲しいものですね。

さて、明日は白狐くんです!
「4年間振り返ってみる?」とのことですが、どんな記事なんでしょうか?それでは〜!


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