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【デザイナーノート vol.9】165°-白露

皆様こんにちは!
Pastel Girls.二十四節気少女のNFT作品制作担当KOMAです。

このnoteではKOMAが不定期にPastel Girls.と二十四節気少女のクリエイターとして、キャラクターデザインや作品へのこだわりなどの情報をお伝えしていきます。

今回は「165°-白露」について、OpenSeaのDescription内で表現しきれなかったキャラクターの詳細設定や意匠を紹介します!

1. 白露に込めたコンセプト

白露は太陽黄経が165度のときで、9月8日~9月22日頃に相当します。
OpenSeaのDescriptionに記載している白露のコンセプトは、
「風変わりな見た目をしているけれど、秘めた野望を抱き日々鍛錬に励む努力家な少女」
です。
今回はその内容を少し詳しく紹介します。

白露の時期になるとスーパーの生花コーナーやフラワーショップ、公園の花壇でよく見かけるようになる「鶏頭(ケイトウ)」という花があります。
名前だけを聞くとピンとこないかもしれませんが、ふわふわとした見た目で独特な形状をしており、赤、橙、黄、ピンクなど様々な色の種類があるあの花です。

鶏頭の花。白露の時期になると生花店や公園の花壇で見かけるようになります。

鶏頭は真っ赤なトサカを持ち胸を張って歩く雄鶏のように見えることから、「気取り屋」「個性」「風変わり」の花言葉があるため、「風変わりな見た目」という要素に落とし込みました。

次に杜鵑草(ホトトギス)という名前の花をご存じでしょうか?
鳥の方の不如帰(ホトトギス)なら聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、植物の方の杜鵑草の花は紫色の斑点がある少し毒々しい見た目をした百合のような花で、ちょうど白露の時期に花が出回るようになります。

杜鵑草の花。花弁に紫色の斑点模様があるものが一般的です。

そんな杜鵑草の花言葉には「秘めた意思」があり、そこから少し転じて「秘めた野望を抱く」少女にしました。

秋の味覚を代表するといっても過言でない秋刀魚(サンマ)があります。
最近は水揚量が激減した影響で気軽に食べられなくなってしまっていますが、私たちにとってなじみの深い秋刀魚は白露の時期に旬を迎えます。
秋刀魚の漢字表記の由来は広く知られている通り「秋に獲れる刀のような身体をした魚」ですが、サンマという名称の由来については諸説あり、その中の一つに「細長い魚」を意味する古称「狭真魚(サマナ)」から転じてサンマとなった説があります。
そして秋刀魚の語源とされるサマナは、ヒンドゥー教用語「沙門(しゃもん)」のサンスクリット語の読み方(Samana)と発音が偶然にも同じであったため、沙門の意味「(とある高尚・宗教的な目的のために)労働、苦労、奮闘する者」から転じて「日々鍛錬に励む努力家な少女」としました。


以上でOpenSeaのDescriptionに記載したコンセプトの解説は終了ですが、ここで白露の裏設定を紹介します!

白露が抱いている野望は、ずばり言ってしまうと「看板娘の座を奪うこと」で、看板娘とはお互いにライバル関係です。
気取り屋という鶏頭の花言葉から少し目立ちたがりな性格の白露ですが、KOMAが普段Twitterのアイコンに設定しているこの看板娘とも言える少女、実は白露の性格と少し似通った部分があります。

KOMAがTwitterのアイコンによく設定している看板娘。本コレクションの顔となっています。

この看板娘の正体は「225°-立冬」で、山茶花(サザンカ)と水仙(スイセン)の花冠を身に着けています。
山茶花の花言葉には「あなたが最も美しい」、水仙の花言葉には「自己愛」があり、詳細は225°-立冬の紹介時に説明しますが、自分大好きでナルシストな性格です。
目立ちたがりな白露とナルシストな立冬は、どちらも似た性格であるがゆえにライバル同士という設定があるのです。

2. 白露のモチーフ解説

165°-白露

今回特徴的な点は何といっても配色ではないでしょうか。
白露という名称にも関わらず全体的に黒と青を基調とした配色にしていますが、これは白露に含まれる七十二候の「玄鳥去(つばめさる)」から着想を得ています。
玄という漢字には「黒い」という意味があり、七十二候で燕を「黒い鳥」と表現しているように、白露も黒髪と黒服のデザインにしました。
そして黒の中に少し青みを差しているのも、実際の燕の体が黒っぽい青に見えることが由来となっています。

次に外套の留め具部分は松虫草(マツムシソウ)という花を上から見た形になっています。
松虫草という名称の由来は松虫が鳴くころに咲くことが由来であるとする説があり、地域差はありますが松虫は白露の時期になるとよく聞こえるようになることからモチーフとして採用しています。

外套の留め具部分。松虫草を上から見た形になっています。


周りにある花はDescriptionで紹介した杜鵑草の花です。
一般的によく知られているのは紫の斑点がある花なのですが、実は杜鵑草には白露という品種があり、それは白く輝く露のように真っ白な花弁を持っています。
どんな理由で白露という品種名が付いたのかは頭の中で想像することしかできませんが、白露の時期に出回る杜鵑草の花に白露という白い花弁を持つ品種がある、という事実が何とも美しい嚙み合わせのように感じたため、少女の周りに咲かせてみました。

白露という品種の杜鵑草の花。紫色の斑点が無い真っ白な花弁がとても美しいです。


またコレクション内で初めて帽子を被った少女が登場しましたが、このデザインにも実はちゃんとした理由があります。
二十四節気の名称に見られる露、霜、雪の漢字の部首は「あめ"かんむり"」のため、節気名に露、霜、雪を含む少女たちは雨を凌ぐように被り物をしているデザインとしました。
また白い点が3つあるのも、節気名に「あめかんむり」を含む漢字は3種類であることが由来となっています。
後に控えている「195°-寒露」「210°-霜降」「240°-小雪」「255°-大雪」も同様に何かしらの被り物をして登場するので、どんな少女がやってくるのか楽しみにしていてください!

そして帽子のエンブレムには鶏頭の花をデフォルメしたものをあしらっています。少し気取り屋な彼女にぴったりのモチーフです。

白い3つの丸が並んだ帽子。エンブレムは鶏頭の花をデフォルメしたものです。


3. 終わりに

デザイナーノート vol.9はいかがでしたでしょうか?
思わぬところでKOMAのアイコンやOpenSeaのヘッダーに設定している少女の正体や性格が判明して驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今後も本noteで相関のある少女たちの紹介をしていけたらと思っています。
次回のデザイナーノートでは「180°-秋分」について紹介予定です!

聞いてみたいことがありましたらTwitterのリプライかnoteのコメントをいただければお答えしたいと思っているので、お気軽にお問い合わせください!

また二次創作作品のガイドラインを制定しておりますので、もし興味を持ってくださった方や検討してくださっている方がいらっしゃれば一度ご確認ください!

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