臨時休校を振り返る③5月のこと

5月の連休前に、県教育委員会が用意したG社のクラウドサービスの生徒アカウントを渡すことになりました(これはこれで結構大変だったのですがそこは省略します)。ゴールデンウィークの1番長い連休に入る手前で、B社とG社両方のクラウドサービスが動き出した状態になりました。

それと同時に、学校から、連休明けより、各学年時間割を組んでの授業をするという話が降りてきました。学年の生徒全部を一つのクラスルームに入れて、約200人を一緒に授業をする、ということでした。

私は1学年の国語(現代文・古典)と3学年の現代文の授業担当のため、連休明けからは毎日1時間ずつある、1年国語総合(現代文・古典)準備をすることになりました。3年生は主担当をしている先生に授業準備はお任せして、生徒の質問対応は自分の担当しているクラスの生徒に関しては行っていました。

現代文に関しては、芥川龍之介の「羅生門」に入ったところだったので、各場面ごとの内容を整理した穴埋めプリントを郵送で配布、①それを授業の頭で教科書を見ながら埋めさせる②解答を配信③質問受付④まとめの論述問題という流れ。

古典に関しては、古文は古典文法の基本事項を中心に①動画で文法事項を解説②指定しているワーク、またはプリントを自分で解いてみる③解答配信④質問受付という流れ。教材としては「絵仏師良秀」を読んでいたので、これに関しては、話の内容がわかるあらすじ動画も作りました。あ、朗読の音声教材も作りました。

古典でも漢文は、基本の返点や書き下し、再度文字の解説だったので、①テキストデータで解き方を解説②各自で問題を解く③解答解説を動画で配信④質問受付という流れ。漢文は「これが置字」「これが助詞助動詞でひらがなになる字」というのが個別の問題ごとに違うので、一つ一つの問題を解説した方がいいかなという判断。

休校中の授業は、1時間の内容をプリント1枚にまとめ授業の内容を提示してする。ある程度の時間を区切って答えを配信したり、質問をさせたりしていました。また、時間内に課題が早く終わってしまった人用に、発展課題を常に出していました。国語の授業は朝の9時〜11時くらいの時間で時間割が設定されていたのですが、出席状況は約9割と思ったより良かったと思います。休校最終日の感想によると「動画だと繰り返しみることができて良かった」「質問が公開限定で他の人に見られないのがよかった」ということが多くありました。逆に困ったことや課題としては、「質問をするのが難しい(教科書やプリントを直接見せながら質問できない」「他の人の意見を聞いたりする場面が欲しい」という内容がありました。

現代文に関しては、休校が開けたのちにも羅生門をする時間が確保されていたので、休校中は場面の心情の読み取りを中心に行い、主題に関することや、グループワークは休校明けにやることにしました。古典に関しても、教材の内容よりも文法事項(知識事項)の注入をメインにしてしたので(時期的にも知識事項を多くやる時期でもあったので)解説動画でなんとかなったかなと思います。

休校中に対話的な課題やグループワークに近いことをしようと思うと、ちょっとまだICTの使い方は色々工夫や改善の必要性があると思います。また、休校明けて、生徒と会って授業をしてみて見えてきた課題もたくさんあります。

それについてはまた次の記事で。




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