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短歌関係メモ類

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2019年6月の記事一覧

『藤原月彦全句集』の紹介

『藤原月彦全句集』の紹介 待望の『藤原月彦全句集』が六花書林から刊行されました。http://rikkasyorin.com/ https://amzn.to/2JeW8aX  装幀は真田幸治さん。タイトルが銀の箔押しでシルバーグレーとも青錆色ともとれる色で森とその中の沼が描かれています。タイトルを題箋のように囲んだ地色っぽいところはこげ茶(紙の地色はまた別です)。手前の樹が重い色で描かれ、奥は青い色が散った紙あらわになってひかりさす場所が示されています。沼をかいま見るすば

藤原月彦と私(『藤原月彦全句集』を祝って)

 「藤原月彦とは何者なのか」と言われたら「伝説の俳人」と答えるかな。伝説とつけたけれども、私にとって歌人のなかでは身近な存在であり、本当に伝説上の俳人かかというとちがいます。  私の人生に占める月彦歴は長い。十代半ばに雑誌「小説JUNE」の「黄昏詞華館」※で出会った。以来30年を超える年月を月彦の、また龍一郎の読者としてすごしてきた。  ただ、近い存在であったかというと微妙だと思う。 ※よく「詩歌」とまちがわれる。「JUNE」って何という人は「JUNE 雑誌」検索してくだ

歌葉叢書リスト(仮)

(まえおき) 先日のイベント後、「歌葉叢書」の話題になりました(「今読めないねー」くらいの内容です)。「今どれだけ現物にアクセスできるのか?」という疑問があり、検索してみました。「現物」と書いたのは、googleブックスに登録あるものが多いので、さわりくらいはネット上でわかるものがあるからです。  歌葉叢書というのは「歌葉」という企画に付随して存在したオンデマンドの歌集レーベルです。  歌葉叢書に関わるできごとをあげます。 20010125 サイト「歌葉」オープン。歌葉