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生物のサイズはなぜ今のサイズなのか?(1)

 みなさんは、普段もののサイズを測るときに何を使いますか?身長であれば身長計(この名前初めて知った)、机の寸法であればメージャーか定規っといったところでしょうか。

 このとき使う単位はおそらくメートル(mと書く)だと思います。いやいや、おれはセンチだとか、わたしはミリだという人もおられるでしょう。しかし、センチやミリは、メートルを基本にした単位の接頭辞(せっとうじ)というもので、正式には、センチメートル(cm)であり、ミリメートル(mm)です。このc(センチ)やm(ミリ)を正式にはSI接頭辞といいます。

 誰もが知っている通り、センチメートルは、1メートルの100分の1であり、ミリメートルは1メートルの1,000分の1です。
 では、これよりも短いスケールを表現する場合は、どうするのでしょうか。1ミリメートルの1,000分の1(1/1,000)、1メートルの1,000,000分の1(1/1,000,000)を基準とした1ミクロンメートル(μm)という単位を使います。さらに、ミクロンの1,000分の1(1/1,000)、1メートルの1,000,000,000分の1(1/1,000,000,000)を基準とした1ナノメートル(nm)という単位もあります。ミリメートル以下は、1000分の1(1/1,000)間隔でSI接頭辞が用意されています。

 さて、今までの話を整理して単位を並べると次のようになります。

メートル(m)>センチメートル(cm)(1/100)>ミリメートル(mm)(1/1,000)>ミクロンメートル(μm)(1/1,000,000)>ナノメートル(nm)(1/1,000,000,000)

 普段使っているシャープペンの芯の直径は、0.5ミリメートルですよね。これをミクロンメートルで表すと500μmとなります。

 つまり、1mmは、1000μmなのです。

 そして、我々の髪の毛の直径は、シャープペンの芯の約10分の1、60μmぐらいだといわれています。大腸菌の大きさは約2μm、乳酸菌が約1.2μmぐらいでさらに髪の毛の約10の1のサイズです。

 それでは、原子はどのくらいの大きさなのでしょうか?

 原子は、ナノメートルの10分の1の大きさといわれています。つまり、1mの10,000,000,000分の1(1/10,000,000,000)。

 とてつもなく、小さいですね。肉眼では絶対に見ることが出来ません。

 普段私たちは、光を使ってものを見ています。人間が見ることが出来る光のことを可視光といいます。実は、光には可視光を含め様々な波長の光が混ざっています。人間が見ることができる可視光の波長は、380nm~780nmまでですから、それよりも小さい原子を人間が肉眼で見ることは出来ないのです。

 さて、原子がこれほど小さいのに対して、我々を含む生物のサイズは、どうして今のようなサイズなのでしょうか?
 今回から数回に分けて、その謎を探っていきたいと思っています。参考とした本は、エルヴィン・シュレーディンガーという理論物理学者が書いた「生命とは何か」です。この本は、1943年にアイルランドのダブリンでシュレーディンガーが公演した内容をまとめた本です。この公演や本をきっかけに分子生物学という学問が発展していきます。

 20世紀の中頃の話ですが、詳細こそ異なっているかもしれませんが大枠では間違っていないと思っています。ここに連載していく内容を小説などのアイデアとして活用して頂けるとうれしいと思っています。

※ モノのサイズについては、このページを参照して下さい。
※ 光と波長に関しては、このページを参照下さい。

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