地球史を眺めて改めて思うこと

 15回に渡り、地球の成り立ちについて眺めてきました。当初は、四五回で終わると思っていたのですが、思いのほか長い連載になってしまいました。

 太陽系の誕生とともに地球が出来上がり、火の玉の時代や、隕石が限りなく降りそそぐ時代、生き物など棲める環境ではない時代を経て、太古の海ができ、陸地が出来ていきました。

 その後も、地球では我々の力ではどうしもないほどの迫力で、さまざまなことが起こります。こうした躍動感のある地球の歴史を見てくると、人間という生き物がいかにちっぽけで、我々の生活が及ぼしている地球への影響は、地球にとっては、まったく微々たるものだということがわかります。

 人間の存在など、人間という生き物が絶滅してしまえば、化石という形で何らかは残るかもしれませんが、今まで地球の歴史の短い1ページに過ぎないできことになってしまいます。

 なぜ、今の環境を維持することが必要なのか。生物の多様性をなぜ維持しなければならないのか。これらを考えていくと、結局、人間が地球上に少しでも長く存続できるようにするためということに帰結します。

 産業革命以降、人間は、他の動物と比べられないほど大量のエネルギーを消費するようになりました。そのエネルギーは、長い歴史の中で、先代の生き物たちが長い時間をかけて残してくれた化石燃料という遺産です。

 人間は、それをものすごい勢いで使用し続けています。化石燃料は、酸素が届かないところで生き物の死骸が長い時間をかけて蓄積されることでできます。その長い時間よりも短い時間でエネルギーを消費し続けているのです。

 この事実は、地球にとって何の問題もありません。このままをし続けていくと困るのは、人間自身なのです。

 今の暮らしを維持しながら、ずっと我々人間が存続していけるにはどうすべきかをやっぱり真剣に考えるべきなのだと思います。もちろん、考えて推進していくのは、我々一般市民ではないでしょう。

 我々に出来るのは、常にそういうことに感心を持つこと。そして、自分なりの意見を持つことだと思います。

 地球温暖化も、やはり真剣に考えるべき問題だと思います。最近の気候変動を見ていると、明らかに昭和の中期とは違うように思えます。今の政府やお役所の進め方でいいのか、みんながチャックし、意見を述べ、選挙に反映させる必要があると思います。

 ちょっと、話がかたくなりましたが、今を大事に生きることとあわせて、これを契機に次世代に向けて人間が住める環境をどう残していったらよいかを、ちょっとだけでも考えてみて頂けないでしょうか。

 エッセイ集もなんと94話まできました。あと数話で、マガジンがいっぱいになります。今後も、マガジンを新しくして、エッセイ集を続けていきたいと思っています。おもに、普通、興味があっても手を出しづらい理系の新書の内容を中心にかみ砕いて紹介できればと思っています。
 今後とも、よろしくお願い致します。

 エッセイ集 目次


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