水の恐ろしさ
9月27日の御嶽山の噴火は、衝撃的でした。御嶽山の頂上で数十人の方々が瞬時に命を奪われました。ご冥福をお祈りします。新聞記事によれば噴火して5秒もしないうちに被害に遭われ亡くなられた方がいらっしゃったそうです。
何の兆候もない穏やかな昼下がりの山頂に突然出現した噴火は、水蒸気爆発によるものでした。
ちょうど、それよりも一週間前、テレビで火山のことを伝える番組があり、岩盤に含まれた水が火山の噴火に色々と関わっていることが述べられていました。
日本近海では、太平洋プレートとフィリピン海プレートが大陸プレートの下に潜り込んでいます。潜り込んだプレートは、年に数センチの速さで動いています。プレート表面は、平坦ではなく、凹凸があり、それらが、互いに擦れあって、ひずみが溜まり、そのひずみが解放されたとき起きるのが地震だと言われています。
最近明らかになってきたのは、次のようなことです。
沈み込む海の底であったプレートには、たくさんの水が含まれています。その水が地球内部にプレートとともに入り込んだとき、地球内部の圧力により温度が上がり、水蒸気となって、柔らかい部分の地層を削っていくらしいのです。そうやって削られたところに水蒸気やマグマが溜まり、それが、徐々に地表に近づく道とさらなる吹き溜まりをつくり、火山の噴火へと繋がるというのです。
私たちの身体のほとんどが水で出来ています。また、当然のことながら、川、湖、海にも水があります。そして、空にも雲となって、水が溜まり、雨を降らします。
災害が起こったとき、何かしらの関係で水が関わっていることが多いと思います。東日本大震災では、津波という形で、広島であった土石流も降った雨が関係していました。今回の御嶽山でも水蒸気という形で水が関係しています。
普段は、我々生き物に恵みを与えてくれる水も、ひとたび地球からエネルギーをもらい、活発に動ける状態になると、とんでもないほど恐ろしい存在に変わってしまいます。
もともと、水がおとなしい状態にあるのは、水温が体温と同じ温度ぐらい以下の場合です。地球温暖化の影響などで、海水の温度は上昇しています。元から持っているエネルギーが高くなっているところにさらに他からエネルギーをもらえば、水はおおい暴れまくれます。
我々は、日々の暮らしに追われ、なかなか長期的なビジョンで物事を考えづらい環境化にあります。ですが、こうも災害を続いている今だからこそ、地球温暖化に対して考えてみるべきだし、今後も起こるであろう災害に対する対策も考えるべきなのだと思います。
参考 気象庁HP 地震発生のしくみ http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/jishin/about_eq.html
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