カメラ
11月下旬から12月初旬にかけて紅葉シーズンを迎えた都内の公園は、すごい人出で賑わっていた。
目立つのは、高級そうな一眼レフカメラに高価そうな望遠レンズをつけた高齢のアマチュアカメラマンの方々だ。プロと見まがうほど立派なカメラを片手に、いや両手に持ち、シャッターチャンスをうかがっている。
以前から、不思議に思っていたのだが、おそらくは、300㎜から400㎜はあるであろう、あれほどの望遠ズームレンズをつけて、何を撮っているのだろうか。
僕が、紅葉を撮るときに使っているレンズは、単焦点レンズで12㎜の広角か、17㎜の標準レンズ、そして、45㎜望遠レンズだ。ちなみに、カメラは、オリンパスのPEN EP-5。
それ以前に、あんな望遠レンズでぶれないで写真が撮れるのだろうか?見るからに重そうなカメラである。手ぶれ機能が進んでいるとはいえ、三脚も使わずにちゃんと撮れるのだろうか?
実は、40㎜から150㎜のズームレンズも持っているのだが、150㎜側で焦点をあわせるのが、非常に難しい。ちょっと手元が動いただけで、あわせようとしている対象物からすぐに外れてしまう。そして、手ぶれ補正が付いているとはいえ、やはりブレやすい。そんな理由から、あまりズームレンズは使用して撮影をしていない。
もともと、ズームレンズを使うのが苦手だということもある。構図が決めづらいからだ。ズームで寄るとどうしてもまわりに意識がいかない。対象物だけを見てしまう。人物を撮るのであればそれでもいいのかもしれないが、景色の写真では、構図も大事だ。
この間も、構図を決めて、このアングルで撮ろうと思ったところに、こうしたアマチュアのカメラマンが構図の中に入ってきて、違う場所の写真を撮っていた。見ていると、連射で何枚か撮り、その後、画像を確認した後、絞りもシャッタースピードも変えずに、またズームを少し動かすだけでまた連射する。
こっちのことなどお構いなしで、ゆっくり動作している。気づいているのか気づいていないのか。ズームを少し動かすだけなら、どう考えてもそれほど変わらない写真しか撮れていないように思える。
そんな合間に疑問に思うのだ。
「あんな望遠レンズでぶれないで写真が撮れるのだろうか?」
そうはいっても、その人も趣味で写真を撮っているのだから、こちらがとやかく言えるような状況ではないが、やっぱり不思議だ。
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