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続・都庁ハンコについて調べてみました

前記事を受けて

ーーーまずは前回の記事をお読みください

前回の記事で残された謎として、以下の3点をあげました。

  • 都庁の購買ルールの中で、キメラハンコは生まれうるのか?

  • なぜ男女共同参画課のR3ハンコのみがキメラなのか?

  • なぜ数字周辺だけが毎回かすれ、数字は滲まない?

ありがたいことに大勢の方に記事を読んでいただき、
詳しい方々が意見をくださっています。

私の購入したアイエスデータ印で約3000円。
印面だけならもっと安いでしょうから、見積や承認は要らなそうです。

僕の財布には少額じゃないけど

昔から使っているアイエスデータ印を、
2010年の「生活文化スポーツ局」→「生活文化局」改名の際に
印面だけ交換して、たまたまキメラ化した、
というのが自然な流れでしょうね。

  • 都庁の購買ルールの中で、キメラハンコは生まれうるのか?

  • なぜ男女共同参画課のR3ハンコのみがキメラなのか?

  • なぜ数字周辺だけが毎回かすれ、数字は滲まない?

結局のところ、前記事はR3ハンコ=キメラハンコを証明しただけですし、
都庁ルールでも購入できる、生成できるので、偶然の産物と考えられます。

また、「キメラハンコ!?大変だ!公文書に不正だ!」というような
意見もありましたが、これは違います
キメラハンコ自体には違法性はないものと思われます。

キメラハンコ=悪ではない

というわけで、今回は「かすれ」「滲み」を
実際にハンコを捺して検証してみたいと思います。

押印編

まずは都庁R3ハンコの印影を確認してみましょう。

絶妙なかすれ具合

数字の周囲が毎回かすれています。
一方で、数字はというと滲まずにクッキリ
「03.12.10」は「収受」が完全に消えているのに
外枠はキレイに残っています。

これを本当に再現できるでしょうか?

再現方法

今回使うのは、前回購入した「アイエス記念データー」。
慌てて購入したので迂闊だったのですが、
おそらく都庁はサンビーと(たぶん)互換性のある「オフィスデーター」を使っているのではないかと思います。

まあ機能には大きく差はないと思いますので、このままいきます。

家に都庁ハンコ2つもいらないし…

また、データ印には数字部の高さ調整を行うダイヤルがあるので、
これで高さを調整します。

数字周辺がかすれるということは(印面に歪みなどがない限り)、
数字部が印面より大きく飛び出しているものと推測できます。

高さを調整しつつ、再現にチャレンジしてみましょう。

押す

高さを変え、下敷きの固さも変えつつ、
押し方も変えていい感じのラインを探ります。

字が可愛いのはほっとけ

かすれ具合は再現できても、
数字部が飛び出している分、数字がブレてしまいやすい。

難しい…

まっすぐ押しただけでは外周が消えてしまいますので、
一度押し付けた後、数字部を支点にして
外周に沿ってグルっと押し付けていきます。

この押し方、実際に試すと分かりますが、
非常に違和感が強い

普通ハンコなんで「ポン」で終わりですもん。

平行のズレ

ちょっと話は逸れますが、
Twitterで数字と枠線が平行でないという指摘がありました。

これは回転印の性質上、数字が上下に回転するため
キレイに調整しないと上下にズレるからです。
数字に沿った線で平行は取れないんですね。

わざとズラすとこんな感じです。

暁に散る

もしかしたら、焦って日付を合わせてたのかもしれませんが、
仕事中にチンタラ綺麗に数字合わせてるのもどうかとも思いますね。

再現成功

話を再現検証に戻しましょう。

再現にはかなり苦労しましたが、
だんだん調整が合ってきて、都庁っぽく押せるようになってきました。

結構いい線いってるでしょ?

若干数字に滲みが出ていますが、
私より熟練した都庁の担当さんなら毎回上手に押せそうです。

私には違和感のある押し方ですが、きっと担当者さんの癖なんでしょうね。
私は「かすれさせよう」と思って押してますが、
担当者さんは普通に押しているだけでしょうから。

あとはギュッと高さ調整ダイヤルのストッパーを絞めて
絶対に数字部の高さが変わらないようにしておけば、
毎回かすれた押印ができます!

ヨシ!これにて一件落着!


無理無理無理無理無理!!!!

「’2 」ハンコの謎

突如現れた令和2年9月付のハンコ。
他にもツッコミ所は多いのですが、
今回は日付のみに注目。

R02.5.21 かすれて押印
R02.10.1 クッキリ押印
R03.3.5 かすれて押印

つまり、時系列を辿ると

令和2年5月まで、緻密な高さ調整で絶妙なかすれとなっていた都庁ハンコ
令和2年10月に、かすれが全くなくなる普通の調整に戻され、
ついでに「02」は「’2 」に変更し、
令和3年3月には、再度かすれの発生する調整をして、
「02」に戻して押印した、と。

・・・ゆりこ?


ここまで読んでいただいた方には、調整の難しさも無意味さ
お分かりいただいていると思います。

1つのキメラハンコ時系列通り押されたものとは考えられません。

この「’2 」ハンコについては、ツッコミどころが多いので
あらためて記事にしたいと思います。


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