クリスタではじめる!アニメ制作術
noteはすっかり更新が止まってしまい、、気づいたら月日が経ってしまいました。申し訳ありません!
そんなか、ゆるゆるとお仕事をしつつヒッソリと活動しているとき
KADOKAWAキトラの松川さまより、お声がけいただき、本を出版することになりました。
独自のワークフローで解説した理由とは
沢山の機能があり、作業によっては全く使わない機能もある。
なにも、そこまでクリスタでやらんでも・・・みたいなこともたくさんある中で、クリスタで完結させられるような本にも仕上げるためには、独自ワークフローで解説する必要がありました。
また、ワークフローかしたほうが本として、目次として、必要な要素を検索しやすいと思いました。
各章から学べるフローチャートみたいなものをこちらで解説していきたいと思います。
各ワークフローで覚えたい機能のまとめ
初期設定
アニメーションに適したツールの初期設定がほぼないのが、クリスタからアニメ始めたい人にとても厄介なところです。
ツールとオートアクションはDL配布コンテンツとしてお渡しできるのですが、ワークスペースは公式のアセットストアからダウンロードしないといけないのも少し面倒です。
▼▼▼こちらからダウンロードするとすぐにカスタマイズできますhttps://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=2067331
ライカリール
今回の本で一番紹介したかった章
いわゆるコンテ撮のことです。コンテからコンテ撮を作る経験はなんだかんだで良い経験になっています。
作画はとにかく絵が描けないことには表現が難しい上に時間がかかりますが、コンテ撮はとにかく早く、映像としてのイメージを作ることに特化しています。
なおかつ、そこそこ早く作業出来るので反復練習にもしやすいので、機能を習熟するのにも適していると考えています。
アニメ業界的なコンテ撮よりも作り込んで、レイアウト(ラフ原画)的な要素にも踏み込む内容となっています。
そのために、基本的な動きの説明を入れています。
ラフ
絵を描く要素がかなり強くなります。ここからは絵が描けること前提です。
また、セル分けの構成や指パラによる立体合わせを理解する章といっても過言ではないです。
アニメ業界的には「作画監督」的な作業でまとめています。
ここは、あくまで「絵」を描く要素のほうが大きい章になるので、基本的なキャラクターの捉え方と、パースに関して少し触れています。
ここはどうしても、画力が必要になってしまう章です。
とはいえ、すべての絵に修正を入れると半分は第2原画作業に近いものになります。
クリンナップ
2値化された素材の扱い方や、中割を扱った章です。
自主制作的に、第2原画と動画を混ぜてしまっています。
基本清書としてあつかってるので動画要素のほうが大きいです。
ここからはレイヤーも「モノクロ」レイヤーだったりと、仕様の幅を狭めていきます。
面塗りされたカゲなど、この本独自の方法ではありますが、面で理解したほうが影の立体が付けやすいなど、技法としては覚えて損ないかと思います
とはいえ、線割りするときとかは、線引いたうえで、中も塗ってしまえーというだけなので、作業に差はないです。クリスタには含み塗りがないので、含み塗らなくてもいい方法。としています。
ペイント
クリスタでアニメの仕上げを行うのは完全には厳しいものもあるので、ここからは、かなり独自の方法を紹介しています。
影レイヤーやハイライトレイヤーを分けるという、「イラストに近い塗り方」で方法を紹介しています。
仮色→本番色となるようなフローにしています。
ある意味、イラスト描きたい人にとっては使える技法かも?
BG
背景イラスト制作メイキングです。
色調補正レイヤーのレイヤーマスクに直接書き込むことで、影を付ける方法を紹介したかっただけの部分があります。
次の章である「ライティング」の方法でも割といい感じのBGが描きやすかったので、ライティングフォルダー作って影削るでも面白いかも。と思いました。SSSもあとからかけれるし。
ベタ塗りレイヤーの便利さを感じました。
ライティング
色彩設計と撮影を絶妙に混ぜ込んだワークフローです。
レイヤーマスクや、色域で色を変更することを理解する章といれます。
やはりすべての枚数に対して一括処理できないのは厳しいところあります。
1枚1枚やることによって、反復練習にはなるので、無駄ではない感じもあり。
また、クリスタでしかできない表現にも持っていきやすい気がします。
レンズ
クリスタは、合成された一枚のレイヤーに対してしかボケの処理を描けることができないので、最終的にスムージングやボケをかける処理として追加しました。
こればっかりは、クリスタで無理やりやってる感あります。
AEのほうがさすがに簡単にかけられる
3.0からは色収差フィルターも追加されたので、オートアクションに色収差をはさむとさらにクオリティが上がるかもしれません。
まとめ
アニメって作るのがとっても大変!!それだけは覚悟して!!
アニメーションの本は、すでにいろいろ出ているので、正直すでに出ている良書と同じことを語りたくなくて、このような本になりました。
僕の本だけじゃなくて、数々のアニメーションの本の中の一つとして自分の本を活用していただくのが一番良い使い方だと思います。
なのでこの本で描き切れなかった部分や、わかりにくいところを、もっとわかりやすく説明している本もたくさんあります。
初心者置いてけぼりになってしまった部分もありますが、初期設定の部分さえ乗り越えられたら、しっかりとマニュアルとして活用できると思うので、機能を知るためだけでも活用できると幸いです。