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菓子折り

二週間旅をしてきた。ただの出張だが楽しかった。バカみたいな大声でワイワイと働き、ガツガツと飯を食い、どんなに遅くなっても夜はみんなでガブガブと酒を飲んで寝る。アジトでの暮らし。関東には無い雪道運転との格闘。そうやって時間が飛ぶように過ぎていき、やっとこさ帰還したのが昨日。特に会社に用事も無かったのでこっそり自宅に帰ったのだが、夜は同僚と忘年会の約束をしていたので再び家を出て、終電で帰宅。

このところ鬱憤も溜まっていて書きたい事は沢山あるし、読んでない本も山積みだし、曲の編集も止まっている(ギター音源が届いているのに)。コメントやメールの返事もちゃんと目を通せていない。ごめんねみんな。気が張っていたから身体はそんなに疲れていないのだが、部屋が寒かったり気持ちに余裕が無かったりで、テキストに向かう準備が出来ていないんだ。
新しい靴だってまだちゃんと履いていないし。
多めに自由時間が欲しい。まずは睡眠。

今日は部門内での期末会議、場を盛り上げるために何人かが表彰されるのが慣例なのだが、おれがうっかり表彰されてしまった。おれは最近それほど頑張っているとは言えない(それなりにやってるけど、仕事自体が少ないので利益に貢献出来ていない)というのに、以前にも表彰されたようなネタで再び目立ってしまうとは忍びない。頑張っても評価されないのも悔しいが、頑張ってないし評価に値しないのに表彰されるのも、祀り上げられているみたいでキツイものがある。調子狂う。いいよおれなんか、若い人に譲るよ、と言いかけたが、結局賞品の焼き菓子詰め合わせをもらって帰ってきた。

他人の評価なんてそんなものなんだ。自分が最重要と思う事が、他人も同じとは限らない。逆も然り。他人と違う業務を生業としているおれは稀有な目で見られたか、憐れみの気持ちでお菓子を恵んでくれたのかもしれない。

表彰そのものは何も嬉しくなかったんだけど、甘いお菓子を食べる家族の姿を想像しているうちに、結局そんなに悪い気はしていない自分がいた。ははは。結局甘いものには勝てないか。お菓子はお菓子。ありがてえ。きっと損はしていないハズだから。