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風呂上がりに飲む炭酸水にこだわるなら

炭酸水は色々飲んでいて、うまく説明出来ないけど、うまい・まずいはある。最近わりと気に入ってリピ買いしているのがこれ。安くてうまい。買わないと分からないので毎回博打みたいだ。次も買いたいところだが、もっと安いのが出たらそっちにするかもしれない。いやそこはこだわれよ、と突っ込まれそうだが、その通り、未来は分からない。一寸先のことすら予想がつかない。将来のこと、人生設計、老後・・・。どれも真剣に考えたことが無いかもしれないが、何となく生きてきたらこうなった。先日試した性格診断じゃないけど、おれは自分から変化を求める方じゃ無いかもしれないね。転職もまだした事ないし。でも、だからって全てが予定通り行ったわけじゃない。大学受験は一番に合格をくれた滑り止め校に決定。その後、もうちょい偏差値の高い学校も合格したが、もう受験自体に興味が失せていたので黙殺。それなりに頑張ってギリ4年で卒業。就職活動で関東各地の会社を受けて、結局一番近い会社が最初に内定をくれたので入社。当時流行りのワゴン車を買おうと中古車屋へ行き、1台だけ異彩を放っていた紫のセダンに一目惚れしてあっさり予定変更。友人一同からお前は掴みどころがないと揶揄されること多々。でも違うんだ。未来はおれが決めなくてもそっちからやって来る。二択か三択か。そういう時にだけヴーンと悩んでバッサリ判断したのが今のおれ。方向が決まったらその環境に素早く適応する、ソーシャルノマドなのだ。敷かれたレールでも計画性でもない。交差点が来るまでは呑気にまっすぐ走っているだけなのだ。いや、時々コンビニとかドライブスルーも行くし、何なら駐車して電車に乗ったり映画館に入ったりもする。一番を目指すでもなく、どうしてもそっちへ行きたいわけでもない。でも、地球は回っているしおれも何かしないといけない。だから何かにひたむきに取り組み、愛情を持ち続けて没入出来る人が羨ましい。そういう人を見ていると、何か自分が人間ではない無名のエキストラに見えて仕方がない。実際そうだし。

一時期話題になって、テレビに出たりドラマ化したりしたみたい。最近読書をサボっていたがやっと読む気になって一気に読んだ。
帯にはこう書いてある。

スペックゼロで お金と仕事と人間関係を めぐって考えたこと

<レンタルなんもしない人>というサービスをはじめます。
レンタルなんもしない人 著(河出書房新社)

この本なかなか面白かったのだが、なかなかどうして著者はちっとも低スペックじゃなく、一流大学の大学院を出て、大手出版社に就職するも退社してフリーのライターになった人。「レンタルなんもしない人」サービスとは、特に何もしないけどツイッターのDMで依頼があれば、交通費だけで出かけていく、という活動。この人にとっては結果的にこの生き方しか出来なかったのだろうが、大した度胸だと思う。しかしながら、このエッセイを読むに従って彼のこの活動をするに至った切実な動機があったことが分かる。そして色々な人との出会いで感じたことをわりと冷静かつ的確に文章に残していて、しかも道理が通っている。きっと側から見たら前例のない、仕事にならないような活動をする変わり者、と言えなくもないのだが、彼の中では納得の行く形に落ち着いたのがこの活動なのだろう。そして「なんもしない人」は確かになんもしないのだが、その存在価値は顧客にとっても本人にとっても、わりと充分に価値が有るものになっていた。文章はちょっとお堅いけど、そう思わせるだけの説得力があった。奥様が良き理解者であるのも非常に救われる。

・・・ホラ、おれは炭酸水の話題でちょっと書こうと思っていたのに、気がつけば人生を憂いてみたり読書感想文を書いていたり、キュウリを齧ってみたり、こういう一貫性の無い人間なのですよ。
だから先のことは分からない。明日のおれが何を考えてるかは明日のおれしか知り得ない。一寸先は闇、でも希望ある闇だ。楽観的に行こうよ。


へんな漫画がツボったので、おヒマな時にどーぞ。