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入会地

「この土地はどこにあるのか分からないんですよ。」

固定資産名寄帳と公図、住宅地図を照らし合わせながらオーナー
さんと打ち合わせです。

名寄帳を土地の一覧表として使って、財産評価に漏れが無いよう
にするわけです。(ただ、共有になっている土地、固定資産税評
価がゼロの土地はこの名寄帳に載っていなかったりするので、登
記簿調査・ヒアリングもしておかなければなりません。)

土地をひとつひとつ現地と照合していると、一筆だけ、相続人であ
る長女の方でもどこにあるのか分からない土地が残ってしまいま
した。
「お母さん、知ってる?」
とそれまであまり話に加わっていなかったお母さんに聞いてみま
した。
「それね、本当はうちの土地じゃないんだよ。私のおじいさんの
時に皆で薪とりなんかに使っていた土地なんだけど、誰かの名前
で登記しておいた方が良いだろう、ということでおじいさんの名
前で登記しただけなんだよ。」

入会地というやつです。

本来共有で登記しておくべきものを、単独所有として登記してし
まっている訳です。この事情を知っている人もほとんど居なくな
ってしまっているようです。

今後も無駄な固定資産税を支払い続けることになります。
もしも、名義を共有に戻すのならば早くしなければ、、、
と固定資産税評価を見ると、ほぼ評価ゼロ。
まあ、ほっときますか。


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