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不在者財産管理人と遺産分割協議

マルコの父ピエトロさんが亡くなりました。法定相続人は妻アンナ、長男ロッシ、次男マルコの3名です。ただ、妻アンナは2年前にアルゼンチンに出稼ぎに出ており、生死不明です。長男ロッシは妻アンナのために不在者財産管理人を選任しました。
この場合、不在者財産管理人は、当然に遺産分割協議を成立させることができるのでしょうか?

A.当然に遺産分割協議を成立させることはできない
不在者財産管理人が遺産分割協議を成立させるためには、家庭裁判所の許可を得る必要があります。

★世戸弁護士のコメントです
不在者財産管理人は民法25条以下に規定されています。そしてその権限については,民法28条に「管理人は、第103条に規定する権限を超える行為を必要とするときは、家庭裁判所の許可を得て、その行為をすることができる。」と定め,民法103条は
「権限の定めのない代理人は、次に掲げる行為のみをする権限を有する。
一 保存行為 
二 代理の目的である物又は権利の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為」
と定めています。
そして,不在者財産管理人が,不在者に代わって遺産分割協議をする場合や,不在者の財産を処分する必要がある場合は,民法28条にいう「第103条に規定する権限を超える行為を必要とするとき」に該当しますから,家庭裁判所の許可(これを,「権限外行為許可」と言ったりします。)を要する,というわけです。


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