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下水管が通っている細い土地、買ってください!

「うちの下水管が流れているからって、その土地を買わなければならないなんて、それじゃぁ自分の土地の下しか下水管を流せなくなりません?」

・・・自分の下水管は、自分の土地の下しか通しちゃだめなんです。

こちらとしては、それは当然のことだと思っていたのですが、O様はそうは思っていなかったようです。

ただ、ごねる感じではなく、本気でそう思っていらっしゃるだけのご様子。

きっちりご説明したら分かっていただけそうです。

「うちの裏庭なんかも、お隣さんに使ってもらっているよ。別にうちは使っていないからね」

良い人です。

「困ったときはお互い様」の意識が強い感じ。

下水管くらい他人の土地を通しても、逆に自分の土地に他人の下水管が通
っていても、特に問題ないと思われているようです。

今回は、土地所有者のT様から、土地の売却のご依頼をいただきました。

ただ、この土地は幅80cmの帯状の敷地です。

O様の家の下水管を通すだけの土地なので、O様以外に買ってくれる人なんておりません。

なので、今回O様をお伺いしたのです。

O様としては、いきなり土地を買え、と言われることになるので、あまり
楽しい話ではありません。

当初は、冒頭の反応をいただきました。

でも、もしもOさんやその息子さんが将来この土地を売却するような場合を考えるとどうでしょう?

下水管が他人の土地を通っているのと、そうでないのとでは、売りやすさ、価格が変わってきます。

そもそも、他人の土地を自分の下水管が通っているという異常な状態は、
なるべく早く解消しておかなければなりません。

「なるほどね。良く分かったよ。でも、年金生活だからあんまり高いと買えないよ」

上記のように、O様以外の方に売れる土地ではありません。

所有者のT様からは、路線価の半分、50万円で良いとの目線をいただいています。

「それくらいなら買えるよ」

良かった!

正直なところ、「あんまり手間をかけたくないなぁ」、というのも本心だったりします。


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