見出し画像

【嗚呼、青春の多重録音、、、】無謀と書いて青春と呼ぶのだ!その1

*実話ですが戯言です、、、
(注)これは多重録音に関しての専門的な話というより当時の頭の悪い高校生の悪戦苦闘の記録と思ってください。

 若さとは時に無謀とも言える挑戦をしてしまうもので

きっかけ

 きっかけは17歳の冬、自宅で父親所有で私も使わせてもらってたカセット
デッキとラジカセをなんの気なしにいじってて、ふと思ったんです。
「テープをダビングする要領でLINEの片方でテープを流してもう片方でマイクをつなげれば多重録音出来んじゃね?」
ってことでアコギを抱えてセッティングして早速1曲挑戦。
(曲はオフコースのRunaway)

やり方はこんな感じでした(下記参照)


(当然ですがヘッドフォンは装着してました)

 何度かトライ&エラーを繰り返しながらも1曲録り終えましたが、当然音質、演奏共に出来は当然散々たるものでしたが、これにより歌+ギター+リードギター+コーラスがひとりで出来た訳です。オーディオとかの知識があれば当然わかることでしょうが、全く無知な私はそれが大発見だった訳ですよ。
 もう喜び勇んで近くのバンド仲間に電話して、みぞれが降る中をチャリで
そいつの家まで行って出来たてのテープを聴かせたんです。
 ところがそいつの反応は「へー」。ちょっとガッカリだったけど、でも私の中ではとてつもない希望が見えた訳です。
(年齢がバレそうですが)この当時すでにカセットテープを使ったMTRが市販されてましたが、とても高価で高校生の私の手に届くはずもなく、遠い世界の代物と思ってましたので、この方法はホント大発見だったのです。

野望


 そうなると次の目標が見えてくるわけですよ、そう、、、
「多重録音できるのならポールさんみたいなことやってみたい」
雑誌等の情報から昔、ポール・マッカートニーがひとりでドラムス、ギター、ベース、キーボードをこなして多重録音してたことを思い出し自分でもやってみようと思ったのです。
(もうここでエライ勘違い)
 となると必要なのは録音機材楽器の調達録音場所となる訳です。
 まず楽器関係ですが、当然キーボードはやったことないので最初から諦めました。次に大物のドラムですが、これがまた運のいいことにドラムセットが偶然教室に置きっぱなしになってました。クラスでパンクバンドやってた奴らがいて練習のために置いてたんです。でもってリハもしばらくやらないと聞いてたので貸してもらうことに。
(てか教室に置きっぱなんてどんな高校だよ)
 肝心のドラムスの叩き方ですが、これは以前にサークルの先輩から教えてもらっていて8ビートは叩けてましたので問題なし。
 アコギは当然弾けるし、ベースもバンドでやってたからこれも問題なし。ただエレキギターだけまともに弾いたことなかったのですが「なんとかなる」なんて簡単に考えていて、エレキは持ってる友達から借りることで解決。
 そしてこの「弾ける」「できる」「なんとかなる」の甘い考えが後でエライことになるのです、、、

 次に録音機材に関しては、カセットデッキもラジカセも当時父親がオーディオマニアで、そこそこいいのが自宅にあったのでそれを使用。ただ、ラジカセで再生するとデッキに比べて音質が若干悪いのでもう1台再生用でカセットデッキが必要となり、そこはバンド仲間が持ってるやつを借りることとしました。そのラジカセもRECのまま一旦停止にしてLINE OUTでデッキにつなげるとマイク代わりになるのでラジカセもマイクとして使用。そしてエレキを借してくれる友達が「これも貸すからよかったら使ってみて」と貸してくれたのがSONYのマイクロフォンミキサーでした。これが肝でした。
(まさにこれでした)↓

 現在のデジタルと違って構造はいたってシンプルですが、このおかげでボリュームの調整やステレオで録音することができました。
 あとは録音場所ですが、それはもうドラムセットが置きっぱの学校の教室で決まり。おまけにドラムの他にもベースアンプも置きっぱという好条件。
 そしていつやるか、、、これもグッドタイミングでもうすぐ春休みだった訳です。ここに多重録音の条件はすべて整いました。

 と、きっかけから多重録音をする上での条件を満たすまでを記憶を頼りに書いてみましたが、当時は絶対上手くいくと根拠のない自信ばかりで計画しており、振り返ってみて若さってホント怖いなと我ながら思った次第です。

 そして、

 大体人間って、気持ちや思いが前のめりで先走ると、いろいろと肝心なことが見えなくなるもので、、、

 次回その2では当時の悪戦苦闘を記憶を頼りに書いていこうと思います。
ちなみに私のやった多重録音(ピンポン録音)はこんな感じでしたので
それだけ先に紹介しておきます。


 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?