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エレメントハンターと都市伝説

近い未来の、一つの分岐を見せられている様な本作について、考察と覚書。只の深読みであり、作品を誹謗中傷するものではありません。

原案: 伊藤 和典(『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』『アヴァロン』脚本、『.hack』のアニメ作品脚本、『絶対少年』原作脚本etc…意味深な作品ばかり。)

用語

・時空虫 元々は11次元にて眠っていた生命体。5歳のエイミー・カーの「地球なんか無くなっちゃえ!」という叫びと共に活性化し、活性化させたカーの言葉の通りに地球の元素を食い尽くそうとした。「虫」と付いてはいるがこれはトムが例えで表しただけであり、実際に虫の形を取っているわけではない(時間と空間を食べると説明)。巨大な人型にも変化することが可能。

・エレメントハンター メンバーはすべて13歳以下の子供。次元フィルターローブを持つ者。コロニーで特殊な訓練を積み、合格したものがエレメントハンターになる資格を持てる。優良市民として、家族共に優遇される。

・スペースコロニー 政治家や優良市民達の住居。最先端技術に囲まれ、自然は無く、子供達は訓練の為、親から離されて暮らす。

・まほろば(素晴らしい場所、住良い場所という意味の古語)タウン 主人公達が暮らす、地球の街。

・ネガアース(陰の地球)  ゼロの壁の向こうにあるもう一つの地球。質量や構成元素は地球と同じだが、進化の仕方が違うため未知の生物が存在する。

・ゼロの壁 地球とネガアースの間にあるきわめて薄い境界領域。エレメントハンターたちは一瞬で突っ切ってしまい、大人はアクセスすらできない。到達や調査が困難な、完全に未知の領域。

・シェイプシフター ネガアースのマグマ中で、独自の進化を遂げた流体状の生命体。名付けはホミ。政府はマグマ生命体と呼ぶ。ネオQEXを操る能力を持ち、棲息深度にあわせて3つの種族(モノ族・ビー族・トリ族)(骨・肉・魂?)に分かれている。

・元素消失 地球上のある範囲から一種類の元素が突然消失し、4000万年前のネガアースに流れ出すこと。

・ポジ(陽)元素 地球に存在する元素のこと。特にネガアースに流れた元素を指す。

・ネガ(陰)元素 ネガアースに本来にある元素のこと。

・QEX 「Quint Essence X」の略。ネガアースの生物にポジ元素が5つ入って凶暴化したモンスターのこと。

・ネオQEX 6つ以上のポジ元素からできている。動力源は原子番号98番「カリホルニウム(Cf)(人工的に作られる放射性元素で自然界で発生する事は無い)」。ボース=アインシュタイン凝縮していないためその身体の強度は低く、軽い攻撃で脚が折れてしまうが、瞬時に再生する。純度100%のバナジウムでできており、間接面の摩擦が全くない。電磁波によって、周囲の状況を把握する(高次元生命体?)。頭部に円筒状の穴を発生させ、そこから何らかのエネルギーによる弾を発射。後に、光により認識する花のような視覚器官を発生させた。また、レン達が大きな音を発生させコンタクトを試みたところ、素数で返事をしてきたため、地球の数学を理解している。頭部前側を口の様に変形させ、その口から触手を出してハンナとホミを捕え逃亡した。この後二人は夢の中で自身の記憶に遭遇したり、互いが何故か懐かしい雰囲気のある森の湖畔で遭遇したり、ホミは深い水中に放り込まれる夢を、ハンナは謎の白く四角い通路で姿無き足音に追跡される夢を見ている(王蟲的な深層心理への介入?)。

・次元フィルターローブ 脳にあるネガアースを認識するための小さな組織(松果体?)で、これがなければネガアースにアクセスできない。生まれつき誰にでも存在するが、生きていくのに必要のない部分のため、年を取るごとに無くなっていく。しかし、稀に13歳まで備わっている子供がおり、その子供の次元フィルターローブの能力が強いことでエレメントハンターになることができる。レンたちは次元フィルターローブはあったものの能力は低く、三人全員が同時にポータルに触れなければネガアースにアクセスすることも地球に帰ることもできない(集団意識の目覚め?)。

・ポータル (portal) ネガアースにアクセスするための黒い球体。次元フィルターローブを持つ者のみがポータルに触れることによってアクセスすることができる。

道具

理科の採取を模して描かれている(アブダクションも採取の一環とききますね)。

・エレバイル (elebile)  元素を回収したり、構造を調べたりするのに使用するアイテム。通信機能も備わっている。プレパラートから元素を引き出して剣や銃などの化学武器が使えるアイテム(ロックマンみたいなシステム)。

・プレパラート (praparat) エレバイルにセットして回収した元素を封印、リロードすることができるアイテム。

・ブースターウェア (booster wear) ネガアースに行く際に着用する防護服。耐久性に優れ、着用すると身体能力も強化される。QEXの能力に合わせて、追加効果を加えることもできる。

トムが開発した乗物

・ランドライブ (rundrive)  通常は、背中のアクトシェルに収納されている(スタイリッシュなセグウェイ)。

・マニューバレット (manewbullet) 腕立て伏せのような辛い格好で移動するが、そのまま立つ姿勢になることも出来る。2人乗りも可能。

・ランドリフト (landrift) 対象を追尾して自動走行する。普通の乗り物のように座って搭乗。

・ランドデプストライカー (land-depthtriker)  前方にレーザーを照射し、岩盤を溶かしながら地下を潜行する。

・マリンデプストライカー (marine-depthtriker)  水中を潜行する。サメがモチーフとなっている。

★地球チームの装備は赤(ロスチャイルド)、コロニーチームの装備は青(ロックフェラー)を基調とする。

年表

・太古 11次元(バルク)で2つの宇宙が接触。舞台の地球(陽)と、ネガアース(陰)が誕生。時空虫は地球側の宇宙に取り込まれる。

・4000万年前 地球からポジ元祖がネガアースへ流込む。ユノがネガアースへ到着。シェイプシフターが、ユノのデータを元に、元素消失の解決方法を編出し、記録。シェイプシフターはその後、3つの部族に分かれる。

・2024年 エイミー・カー誕生。

・2029年 エイミー・カーが「地球なんか死んじゃえ」と叫び(言霊)、時空虫が覚醒。元祖消失が始まる(地中海で酸素が消える)。その後ほぼ毎年の如く、地球上から元素が次々と消えて行き、それによる地盤陥没などの被害も多発。地球人口は最盛期の10分の1にまで減少。

・2039年 国際連邦政府が「スペースコロニー」を建造(地球と月の中間)。各種元素の保存および元素消失現象の原因究明などを行う。権力者と名誉市民はコロニーで生活し、一般人は荒廃が進み災害が多発する地球で暮らす。

・2048年 東京消滅。エイミー・カーがポータルを発見(元素焼失跡地)。

・2070年 ネガアースの調査を行っていたジュン・カラス等が死亡。エイミー・カーはコロニーから出る。

・1976〜7年 子供達誕生。

・2086年 エイミー・カーが死亡し、ユノに全てが引き継がれる。

・2087年 ネガアースで活動中、エレメントハンターが死亡。

・2088〜9年 子供達がエレメントハンターとして活動開始。まほらばタウンから銀が消失。月に保管していた元素も消失し、火星移住計画の破綻が見え始める。11月後半獅子座流星群観測。物語終盤、ユノは元素消失によって、4000万年前のネガアースへ。

登場人物

【レン・カラス (Ren Karas)】2077年9月生まれ/12歳/地球(日本?)(八咫烏?)

・父:ダン・カラス(Dan Karas)/定食屋Dan

・母:アン・カラス(Ann Karas)/定食屋Dan

・祖父:ジュン・カラス(Jun Karas)/宇宙飛行士

・脳内にナノポータルがある。

・口癖は、飲料水の宣伝のキャッチコピー「とにかく笑って未来オレンジ!」。

・機械に関する順応力が高く、仕組みや理屈は分からずとも巧く操作を行う事が得意(新人類?)。

・テストで13点(意味深)を取ったことがある。

・小学生の頃は「極秘忍者部隊エレメントファイブ」というテレビ番組を、毎回キアラの家に通って観ていた。


【キアラ・フィリーナ (Chiara Ferina)】2077年8月生まれ/12歳/地球/(フランス?)

・父:ロベルト・フィリーナ (Robert Ferina)/無職→ネオニート(作家)/妻の女優業を応援

・母:奈緒美・フィリーナ (Naomi Ferina)/アクション女優/「極秘忍者部隊エレメントファイブ」のエレメントレッド役/家族と離れて生活

・友人:ナターリア・アレクサンドローヴナ・メンデレーエヴァ/プロスケーターを目指している/元素消失の無い街を求めて引越しを繰り返す家庭(原発事故後にも見られた現象)

・口癖は「あたしが正義よ!」。

・信念を曲げず、筋を通す性格。

・家事をすべて担当(アダルトチルドレン)。

・母に対しては、反発しつつも応援している。

【ホミ・ナンディ (Homi Nandie)】2077年10月生まれ/11歳→12歳/遺伝子操作で生まれた/コロニー→地球/(インド?)

・養父:ナンディ・スレンドラ (Nandie Surendra)/実業家/ホミに英才教育を施す

・養母:ラクシュミー・アリ (Lakshmi Ali)

・妹:ハンナ

・犬:セナ

・口癖は「何と申しましょうか…」。

・決して怒らない。

・コロニーで暮すことの出来る資格を持っていたが、心臓疾患であったため地球で里親(実業家)に育てられることになった。

【エイミー・カー(Aimee Carr)】2024-86年(62歳)/地球→コロニー→地球→ホログラム(精神をネットに転移)(肉体の消失?)/(イギリス?)

・協力者:マジモト/コロニー政府の幹部/科学者/地球を捨てる気はない

・5歳の頃に両親を津波(意味深)で亡くす。

・ラストは11次元へ行き、ネット上の自分のデータを消去。

【ユノ (Juno)】地球→ネガアース/(ローマ神話の女神?)

・エイミー・カーの記憶がコピーされたアンドロイド。

・泣くことに憧れる→実際に涙を流す。

・最終話の最後のシーンで、バックアップ機らしき少女が登場。

【アリー・コナリー (Ally Connolly)】2076年3月生まれ/13歳/地球→コロニー→地球(エジプト)→コロニー

・家族:一般人。アリーと共に、コロニーへ移住(優良市民)。

・すでにエジプトは消滅。

・優等生としての「型」から離れる事がなかなか出来ない。

・「カー博士」なる人物に関して、コロニーのデータにアクセスし個人的に調査を開始しており、その行動が副大統領、長官、幹部らに危険視されている。

・公式には「殉職」と報道されるが、実際には一命を取り留めており、命令違反の罰としてエレメントハンターを前倒し解任、及び政府による軟禁が下される。

・地球で暮らす様になり、衣装が変更。白いシャツに黒い上着を着て赤いネクタイをしめ、下はホットパンツをはいている(トランプ?)

・エレメントハンターになる為の教育しか受けてこなかったため料理は苦手。

・長い間、何不自由ないコロニーで生活していた為、地球の現状にショックを受けている(報道規制)。

・レン達との交流で、少しずつ感情が豊かになる。

【ロドニー・フォード (Rodney Ford)】2077年1月生まれ/12歳/コロニー(アメリカ?)

・父:ヴィンセント・フォード (Vincent Ford)/L&V重工のCEO→政治家を目指す/毒親/火星移住計画ビジネス/息子に政界入りを迫る

・母:サブリナ・フォード (Sabrina Ford)

・プライドが高い、真面目なおぼっちゃま。

・幼少時に空手を習っており、大会で父の不正により優勝。

・ネガアースでの任務以外は、トレーニングルームで体を鍛えていることが多い。

・趣味はクラシックを聞くこと。

・キアラの事を「ハニー」と呼び、雇ったヘリで迎えに行く破天荒さを見せる様になる。

【トム・ベンソン (Tom Benson)】2077年2月生まれ/12歳/コロニー/(イギリス?)

・鉱物蒐集家。

・機械工学・電気工学の技術を持つコロニーチームのエンジニアで、現場での科学的分析やメカの作成が得意。

・偉人の名言・名句にも詳しいなど知識範囲が異常に広く、洞察力もある。

・ラストでは廃墟のホテルの取壊し、そこを拠点とした地球環境再生計画の責任者となっている。

・(家族のエピソードや過去が、唯一ない。天才的な能力や悟った様な態度が目立つし、別惑星や高次元の人類?)

・(赤と青で構成されたぬいぐるみを持っているのは、中立な立場を表すのか、それすら操る更に上の組織か?)

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【ハンナ・ウェーバー (Hannah Weber)】2079年12月生まれ/11歳/世界的規模のトップアイドル/遺伝子操作で生まれた/コロニー/(ドイツ?)

・養父:川嶋 主税/コロニー政府の長官/虐待/「お前は道具だ」と言い放つ/命令に失敗すると暴力等/火星移住計画の利益が目当て/人命を歯牙にも掛けない/(実在の政治家がモデル?)(日本)

・伝言役:チェ・インディニー/コロニー政府の幹部/川嶋の付人でスパイ/川嶋の企みについて内部告発/病弱な母を抱えている(地球でも火星でもどのみち生存率は同じであると判明し、母の火星移住の優先権という見返りに意味がなくなった。)(韓国?)

・口癖は「バッカじゃなかろうか」。

・虐待、幼少時からの過酷な訓練で、性格が歪んでいる。

・アイドルは本人の希望でやり甲斐も感じている(自己肯定感)。

・川嶋の命令に、条件反射で従ってしまうが、ホミやアリーの励ましもあり反旗を翻す。

・ホミに対しても兄妹として心を開き始め、芸能活動に専念している。


【デビッド・コフ (David Koch)】コロニーチームの司令官/常に無表情/人情家の好人物/川嶋のクーデターを阻止(ロシア?)

【ゼロ (Zero)】/コロニー政府の副大統領(実質トップ)(今の大統領選挙が重なる…)/科学者/選民思想/カー博士の訴えで地球の行く末を子供たちに委ねることで合意

主題歌

【First Pain / 石川 智晶】

誰かを永遠に失ったことなんてまだないけれど

これが最後かもしれないと見つめた朝があった(人類の夜明けや目覚め?)

まっすぐに延びたこの白線を踏み外さないように歩くのは(決められた人生)(世間から踏み外さないようにという強迫観念)

もう未来をひとつ捨てているのと同じじゃないか‥と微笑う(無限にある分岐や可能性の切捨て)

どうして自分の体なのに自由にしてはいけないの? (規制で雁字搦めの現代)(子供の長所を殺す教育)

君の瞳に嘘を重ねてもその答えは出さない 

人混みに自分の気配消しても(同調圧力?)

つながろうとしないその姿は(自立している人?)(他人の目を気にしない事?)

細い糸でせつなく結ばれてる者には眩しく見える(インターネットによる繋がり?)(常識による縛り?)

ヒトになろうとして何度も塗り重ねた空があった (世間に従うだけの現代人はヒトでは無い?)

途切れ途切れだけど確かな言葉をあげたいんだ

生きて 生きて 生きて(最早生きているとは言えない現代人?)

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